2019.11.03
191103 滝又の石佛

昨日の下見は当初、滝又の滝から雲水坂を越えて大森中町から縁坂峠へ登り返し、最後は岩谷峠から小野郷へ下山する行程を予定していました。
ただし、行程が12.2kmもあり長いのと日没時刻が17:00頃と早くなっているので、途中で引き返すか、打ち切ることも想定していました。
実際に歩き始めたら、滝又の滝に到着する手前に「滝又の石仏」という石門があって、そこから石畳が続いて、3m~5mの石仏が幾体も岩肌をくりぬいた祠に安置されているので驚きました。
しばらく奥へ進むと、右の谷へ分かれる滝又の滝への右俣分岐がありましたが、石仏群は左俣の奥へ更に続いており、分岐には石仏群の配置図もありました。
本来の登山道は滝又の滝から右俣を詰めて余野集落に出るルートですが、手前の分岐から左俣に入ると、石仏が38体も谷沿いに安置されており、幸いなことに左俣を詰めても右俣と同じ余野集落に至ることが判りました。
ということで、急遽予定を変更して、いったん滝又の滝まで行って折返し、分岐から左俣を詰めて余野へ向かいました。
この寄り道も影響して昨日の下見は縁坂峠の峠道の途中まで行って引き返し、大森中町から小野郷へ下山しました。
石仏道の奥でちょうど石仏安置の工事を進めておられた業者の方にお伺いすると、「この山全体を長岡京の某氏が買い取って、この石仏を安置している」とのことで、石仏設置の理由は判りませんが、石仏自体は中途半端なまがい物ではなく、一流の石工の手になる彫像ですから、あまりにも新しすぎて骨董美術的な落ち着きには欠けるものの、今後数十年数百年の間には十分美術品としても評価される石像群になると期待されます。
帰宅後、ネットで調べると、この石像を彫刻しているのは、岡崎市の石工団地の磯貝彫刻という会社のようです。
磯貝彫刻のHPにはちょうど「滝又の石仏」のうち、大日如来を彫っている写真が掲載されていました。
【参考】
磯貝彫刻
磯貝彫刻・facebook
山の中に凱旋門や石仏が並ぶ滝又の石仏 2017.11.19
滝又の石仏
Posted on 11月 3, 2019 at 11:44 午後 | Permalink
|
2019.10.17
191017 ゴム印のオーダーメイド・印鑑本舗

JNKさんが仕事で使うのでゴム印を作りたい、とのことで話を聞くと昔からある科目印のようなイメージでゴム印を作れば良いことが判りました。
以前ならちょっとした町には必ず印鑑屋があって、ゴム印はもちろん住所印や手彫りの実印、代表印、社印などを先の細いノミで器用に彫ってくれました。手が早い職人ならツゲの印鑑なら1時間もあったら目の前で彫ってくれたものですが、最近はすっかり見かけなくなりました。
でも企業や個人で印鑑を作る需要ははんこ社会の日本ではそれ程減退していないと思いますので、ネットで調べたらメールオーダーの印鑑屋があるのではないかと検索してみました。
ありました! 印鑑本舗.com
ここでは、手彫りの氏名印や角印から今や主流のシャチハタスタンプはもちろん、昔ながらの科目印まであらゆる印鑑をオーダー出来るようです。
送料は別途かかりますが、製作費はリーズナブルで何よりも納期が1日2日と非常にスピーディーですから、JNKさんの要求にもピッタリです。
早速、大きさと字体を決めて、彫刻内容欄に文字を入力するとその場で出来上がりイメージが確認出来ましたから、発注しました。
一個540円+送料500円です。(送料は注文額が5,000円以上なら無料)
ちなみに手彫りの実印だと大きさ、印鑑素材によってピンキリですが、ツゲで2,000円位、白檀で6,000円位、チタンでも8,000円~10,000円程度ですから非常に良心的です。
Posted on 10月 17, 2019 at 11:00 午後 | Permalink
|
2019.03.14
190314 車の自動運転を認可

自動車の自動運転を認める法律改正案が、閣議決定されたそうです。
自動運転を認めるレベルには第1段階から第5段階まであり、今回の閣議決定では第3レベルまでOKだそうです。
車の暴走とか、エンジントラブルとかによって、起きた交通事故に対して、今後は加害者が人間なのか、機械なのかを選別する必要がありますが、機械が加害者の場合は車のメーカーや整備工場などに責任追及されることになるのでしょうか。
ドライブレコーダーを積載していないと自動運転は認可されないのでしょうが、今でもながらスマホやながら運転による事故が多発していますから、頭のよい真面目なオートパイロットカーの方がかえって信頼できるかも知れません。
【日経記事】
道交法は運転中のスマートフォン操作やカーナビゲーションの画面注視を禁じている。改正案はこの規定を自動運転には適用しないことが柱だ。緊急時に手動運転に代われることを前提に、スマホ操作などの「ながら運転」を容認する。
+--------------------------------------------------------------------------------------------------------
| 自動運転レベル3対応の法律改正案が閣議決定される、スマホを使用しながらの運転がOKに
| 微妙な線引き 部門より
| hylom による 2019年03月12日 17:15 の掲載 (交通)
| 現在のコメント数: 32
| https://srad.jp/story/19/03/12/0616205/?utm_source=newsletter&utm_medium=email
+--------------------------------------------------------------------------------------------------------
maia曰く、
自動運転レベル3の公道走行を可能にする道路交通法の改正案と道路運送車両法の改正案が閣議決定された(日経新聞)。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42181520X00C19A3MM0000/
緊急時に手動運転に代われることを前提に、車載テレビ視聴や、スマホの閲覧、メール送受信といった操作を容認する。
ということは、ステアリングホイールから手を離してよく、前方注視の必要もないということか?
弁当を食べたり、PC仕事はグレーゾーンというから、何やら微妙だ。
睡眠や飲酒は禁止。
飛行機のように、計器が異常を警告した時にオートパイロットから手動操縦に切り換えるイメージであろうか。
また安全に関わるアプリのアップデートは国による事前チェックが求められ、事故に備えて車両の作動状態を記録する装置も義務化される。
このストーリーへのコメント:
https://srad.jp/story/19/03/12/0616205/?utm_source=newsletter&utm_medium=email#commentlisting
Posted on 3月 14, 2019 at 01:41 午前 | Permalink
|
2018.11.24
181124 万博会場が大阪に決定

昨夜パリで行われた投票で大阪が2025年の万博会場に決定したそうです。
おめでとうございます。
48年前(1970年)の大阪万博はきよもりが入社4年目で大阪から東京へ転勤した年でした。
一度だけ万博を見に行って、その数日後には東京に向かいました。
Posted on 11月 24, 2018 at 04:10 午前 | Permalink
|
2018.10.19
181019 ひと安心

高層ビルや最新の官公庁の建物の耐震、免震構造の検査数値を改ざんしていた会社が問題になっていますが、きよもりのマンションも高層で、免震構造ですから、ひょっとして同じ会社が施工したのではないかと、気にしていました。
同じように気にする人が多いからでしょう、マンションの掲示板に、施工業者は異なる旨の掲示がされました。
取りあえずひと安心だけど、公的なチェック制度が無いから、他の施工業者なら大丈夫という保証はありません。
東洋ゴム、神戸製鋼、日産自動車など日本を代表する大手が公的なチェック制度が無いのをよいことに、会社ぐるみで検査数値をごまかしているのは、内部統制が働いていないからです。
経営者の資質が低下しているのか、高度成長期のひずみなのか、企業倫理の低下が気になります。
企業の経理や会計に関しては、監査制度が古くから確立していて、監査役や内部監査など、更に会計士や国税局など、何重にもチェックされる仕組みがありますが、今回のような検査数値というのは、国や公共機関が基準を決めたらあとは企業任せでは、全く意味がありません。
制度の隙を突くような企業は上場廃止など、もっと厳しい罰則制度を確立する必要があるでしょう。
Posted on 10月 19, 2018 at 11:42 午後 | Permalink
|
2018.10.09
181009 神戸ステーキランドとモンベル
Posted on 10月 9, 2018 at 11:17 午後 | Permalink
|
2018.02.14
180214 「あわ丸」と「京ラテ」でお薄

「あわ丸」という名前を聞いてもご存じない方が多いと思います。
これは元仕事仲間のYMZさんが、苦節20年かけて開発された泡立て器です。
普通はお抹茶でお薄を点てるときには茶せんを使いますが、家庭では普段使う機会も無いので、茶道具を一式所有している方でも、気軽にお茶を点てるのは結構面倒なので、つい、珈琲や日本茶、紅茶ですませてしまい、お抹茶を飲む機会は少ないのではないでしょうか。
YMZさんは、『健康に効能を持つ日本茶、特に抹茶が珈琲や紅茶に比べ世界に普及していないことに発憤し起業』されたとのことで、最初から海外市場に焦点を当てて製品化に取り組み国際特許も取得しておられます。
この商品の特徴はきめ細かな泡立ちはもちろんですが、他の電動泡立て器、フードブレンダーと違い、飛び散りが一切無いことに尽きます。
モーター回転部の構造全体を透明プラスチックの特殊なスリット構造のカバーがおおっているため、コップやコーヒーカップのように口の狭い食器で使っても、泡は盛り上がるだけで飛び散りません。
もう一つの特徴は、このように複雑な構造のカバーだと洗うのが大変なはずですが、使用したコップやコーヒーカップを洗うときに、水を流しながらこの「あわ丸」の電源を入れ流水で食器を洗うと、機械自体もすみずみまで汚れが落とせます。
汚れがひどいときには食器洗い洗剤を利用することも出来ますから、手間もかかりません。
乾かすときは付属の透明スタンドに立てておけば場所も取らず、埃も付きません。
抹茶を普段飲む習慣はありませんでしたが、これを使って「抹茶スティック」でお薄を点てて、桜餅などの和菓子を食べると、日本人の食文化の素晴らしさを堪能できます。
【参考】
「あわ丸」製品紹介
泡立ての達人「あわ丸」株式会社マイティータイム
本体は3,500円(税込み3,780円)、別売で八女茶厳選の「抹茶スティック」30本入り3,000円(税込み3,240円)もあります。
ただし、購入は代引きのみで、3点以上だと代引き手数料、送料が無料になります。
「あわ丸」の通販購入(楽天市場4,590円)
キッチン用品 岡山県 株式会社マイティータイム
◆「京ラテ」
「京ラテ」は抹茶にミルクと砂糖をブレンドしたスティック状の飲み物ですが、先月、京都での会議の帰路、ONYさんから頂戴しました。
これは京の老舗茶舗「辻利」が発売していますが、店頭販売は京都周辺だけのようで、神戸方面では見かけません。
抹茶とミルクがほどよくミックスされ、砂糖も入っているから、お湯で溶かせばそのまま飲めます。
これをお湯で溶かしてから、「あわ丸」で泡立てると、まったりした泡が立って、エスプレッソのような口触りになります。
【参考】
「京ラテ」の通販購入/辻利 京ラテ 抹茶&ミルク 10P×4個(Amazon1,929円)
辻利 京ラテ 抹茶&ミルク
Posted on 2月 14, 2018 at 12:07 午後 | Permalink
|
2017.10.07
171007 土屋太鳳とASICS
映画「トリガール!」で溌剌とした笑顔と抜群の運動神経を遺憾なく発揮した土屋太鳳さんが、ASICSとアンバサダー(ブランド大使)契約をしたそうです。
「トリガール!」をご覧になっていない方でも、NHK朝ドラ「花子とアン」(2014)で主人公の妹役で苦労の末に幸せを掴む可愛い少女、といえば思い出していただけるでしょう。
絵のモデルになるシーンと描かれた絵が印象的でしたね。
そして、続いて朝ドラ「まれ」(2015)では主人公を演じてパティシエを目指す役柄に抜擢され日本中に顔を知られるようになりました。
ASICSでは早速、彼女を起用したプロモーションビデオが公開されています。
1分30秒余の長めの動画ですが、まだまだ続きがあるらしく謎に包まれた導入部だけなので、彼女の特長は生かし切れていなくて少し残念ですが、次作以降に期待します。
アシックスブランドのアンバサダーとして、女優の土屋太鳳(つちや たお)さんを起用。
女優・土屋太鳳の「I MOVE ME」 私がカラダを動かし続ける理由
Posted on 10月 7, 2017 at 01:09 午前 | Permalink
|
2017.08.03
170803 ヤマト運輸、Amazon.co.jpに対し1.7倍の値上げ要請
ネットで商品を探して通販で購入するパターンが定着しています。
通販サイトはたくさんありますが、Amazonは年間3,900円の会費を払うプレミアム会員に対しては、ほとんどの商品の配送料が無料になります。
ですからYahooや楽天では購入しないでAmazonで探します。
でも、通販で購入する商品はあまり高価な物は少なく、一点数百円からせいぜい数千円の物がほとんど。
商品はほとんど当日か翌日には到着しますから、わざわざ交通費をかけて三宮や梅田まで買いに行くことが無くなりました。
多いときにはほぼ毎日何らかの荷物が配達されますが、この運送費はAmazonが全部負担していることになりますが、以前からヤマト運輸に対して一個いくらで払っているのか気になっていました。
少し古い記事ですが、スラドの書き込みに
「ヤマト運輸、Amazon.co.jpに対し1.7倍の値上げと総量抑制を要請」という書き込みがあったので、読んでみると現在は平均単価は270~280円とのことで、一般運送費の6割引だそうです。
ヤマト運輸の値上げ要請を承諾してAmazonの負担が増えると、早晩プレミアム会費が値上げになるか、一律数百円の値上げになると思いますので、成り行きに注目です。
年会費が70%アップなら6,000円~7,000円、この程度ならプレミアム会員継続が得策です。
【スラドの記事】
ヤマト運輸、Amazon.co.jpに対し1.7倍の値上げと総量抑制を要請
ストーリー by hylom 2017年07月25日 15時45分個人的には消費者が一定の負担をしても良いと思う 部門より
maia 曰く、7月25日付けのダイアモンドの記事によると、ヤマト運輸がAmazon.co.jpに対し大幅な値上げを要求しているという。
Amazonの荷物は年間3億個で、その内2億2000万~3000万個はヤマト運輸、残りは日本郵便。ヤマトが受けているAmazonの平均単価は270~280円。これは標準的な運賃の約6割引に相当するらしいが、Amazonがある程度仕分けして持ち込んでいる故。実際には無理があったという。
ヤマトは本年10月1日からの基本料金の値上げを発表しているが、Amazonに対しても470円への値上げと、総量を4000万~5000万個減らす事を要求しているという。なお契約更新は9月。ちなみにヤマトの宅急便総数は年間18億個以上のようだ。
【ダイヤモンドの記事】 2017.7.25
ヤマトがアマゾンに1.7倍の運賃値上げと総量抑制を要請、ヤマ場は9月 須賀彩子:ダイヤモンドZAi編集部
労働現場がパンクしたヤマト運輸と、その引き金になったアマゾンとの交渉が大詰めを迎えている。関係者によると、ヤマトがアマゾンに対して、現状の1.7倍への値上げを要請しているという。
ヤマト運輸は、10月には運賃の値上げと総量コントロールする方針を打ち出している。大口の法人客にも値上げを要請しており、アマゾンとて例外ではない。
ネット通販の王者であるアマゾン・ジャパンの宅配便数は、年間3億個にものぼる。このうち4分の3にあたる2億2000万~3000万個をヤマト運輸が、残りを日本郵便が運んでいる。
関係者によると、ヤマトが受けているアマゾンの荷物の平均単価は270~280円。これは2013年に佐川急便が利益が出ないとしてアマゾンの仕事から撤退したときの価格に等しい。「タリフ」と呼ばれる運賃表の4割という水準だ。
にもかかわらず、その価格で受けてきたのは、「アマゾン・ジャパンが物流機能の一部を負担していたから」(ヤマト関係者)だという。アマゾンが配送先のエリア別に仕分けして、基幹センターに持ち込んでいるというのだ。それとて、サービス残業に支えられてこそ見合う価格だったわけで、問題が表面化したことで、この単価では採算が合わなくなった。
関係者によると、ヤマトはアマゾンに対して、現状単価の270~280円から470円への値上げを要請している。「アマゾンは、短期的にはヤマトの要求を飲まざるを得ないだろう」と言う。直近でもアマゾンは7月10日から年に1度の大セール「Amazonプライムデー」を実施したばかり。荷量が通常期よりも多くなるため、物流現場にかなりの負荷がかかるが、これも「ヤマトに協力をお願いして、なんとか乗り切れた」という。
さらに、アマゾンを悩ませているのは、ヤマトが値上げのみならず総量コントロールの対象にしていること。アマゾンに対して、現状受けている2億2000万~3000万個の宅配便のうち、4000万~5000万個は受けられないと伝えているという。
なお、こうした数字について、ヤマト運輸、アマゾン・ジャパンともに「個別交渉の内容については答えられない」と回答している。
目先、アマゾンの最大の課題は、ヤマトの改革に伴いあぶれる4000万~5000万個の荷物をどうするかだ。
470円の単価に、さらなる追加料金を支払ってヤマトに委託するのか、それとも日本郵便に委託するのか。アマゾンは、自前で物流網を築くとしているが、「そんなにすぐにはできない。4~5年は要するだろう」(物流関係者)という。
ヤマ場は、両社の契約が更新される9月。猛暑をますます熱くさせる駆け引きが続きそうだ。
(ダイヤモンドZAi編集部 須賀彩子)
Posted on 8月 3, 2017 at 01:19 午後 | Permalink
|
2017.04.07
170407 FRIXIONボールペン


三宮センター街のナガサワで消せるボールペンと云うのを見つけたので買って来ました。
パイロットのHPを見ると60℃以上になるとインクが透明になるので、軸の反対側に付いているラバーでこすると摩擦熱でインクの粒子が科学変化で分離して透明になるそうです。
ものは試しで、フライパンで熱してみたら、見事に消えました。
HPによると-10℃以下になると元に戻ることがあります、と書いてありますが、自宅の冷凍庫に入れてみたけど、家庭用の冷凍庫は-12℃程度らしいですが、元には戻りませんでした。
あぶり出しの逆みたいで、何となく楽しいですが、公式文書には使わないのが無難です。
水性インクだからもちろん水に濡れると文字がにじみます
フライパンで熱すると鉛筆の文字以外は見事に消えます
常温に戻しても消えた文字は戻りません→要注意
【追記】 170410
冷凍庫に入れても消えた文字が戻らないと書きましたが、しばらく冷凍庫に入れっぱなしにしておいたら、見事に書いた文字が戻りました。
もちろんこの状態から、もう一度ボールペンの反対側でこすると文字が消えます。
まさにあぶり出しです。
インクの粒子が引っ付いたり、離れたり、原理は判っていても摩訶不思議です。
Posted on 4月 7, 2017 at 11:35 午後 | Permalink
|
2017.02.03
170203 ニフティの個人向け事業、ノジマ傘下に
以前から噂のあったニフティの身売りの件が正式に決まったようです。
きよもりのブログで昨年12月の記事で161209 @Niftyも身売り? と引用したNEC系のビッグローブは平成29年1月31日(火)付けでKDDIの参加に吸収されたそうです。
BIGLOBE、今日からKDDIグループに
その時の引用記事ではニフティもKDDIが買収するように書かれていましたが、最終的には家電事業を展開するノジマがニフティの@niftyを含む個人向け事業を買収するようです。
ノジマは神奈川県を地盤とする家電販売の中堅ですが、売上の推移を見ると昨年に一昨年の倍近くまで連結売上が伸びています。
売上高推移 ■連結
4,548億4,200万円(2016年3月期)
2,440億6,700万円(2015年3月期)
2,184億 200万円(2014年3月期)
1,999億7,600万円(2013年3月期)
会社の沿革を見ると
『2015年 「ITX株式会社」の子会社化完了 電力小売に参入』 とありますから、家電小売りからより新しい分野へ事業展開を図っていくようです。
ニフティの個人向け事業を買収してどのように展開していくのか気になりますが、こればかりは静観して見守るしかありません。
【スラドの記事】
-------------------------------------------------------------------------------------
| ニフティの個人向け事業、ノジマ傘下に
| DPZはどうなる 部門より
| hylom による 2017年01月31日 18:28 の掲載 (ビジネス)
| 現在のコメント数: 38
| https://srad.jp/story/17/01/31/0919239/?utm_source=newsletter&utm_medium=email
------------------------------------------------------------------------------------
富士通が1月31日、同社子会社であるニフティの個人向け事業をノジマに譲渡すると発表した(富士通の発表、ノジマの発表PDF)。
ニフティのISP事業およびWebサービス事業(コンシューマ向け事業)とクラウド関連事業(エンタープライズ向け事業)をそれぞれ新設する会社に継承させ、コンシューマ向け事業会社(ニフティ)についてはノジマに全株式を譲渡し、エンタープライズ向け事業会社(富士通クラウドテクノロジーズ)については富士通の100%子会社を継続するとのこと。
ノジマは家電量販店や携帯電話販売などを手がけているが、今後「IoT 時代を見据えたトータルソリューション企業」を目指すとしており、そのためのニフティ買収としている。
このストーリーへのコメント:
https://srad.jp/story/17/01/31/0919239/?utm_source=newsletter&utm_medium=email#commentlisting
平成29年1月31日(火)の発表記事
【富士通の発表】
ニフティの再編について
『ニフティを、クラウドを中心とするエンタープライズ向け事業会社(以下、クラウド事業会社)と、ISPを中心とするコンシューマ向け事業会社(以下、コンシューマ事業会社)に再編します。』
【ノジマの発表PDF】
ニフティ株式会社のコンシューマー向け事業を吸収分割により承継する会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
『利用者の情報発信を支援するブログやSNS等のサービスの提供』
Posted on 2月 3, 2017 at 05:58 午後 | Permalink
|
2016.09.10
160910 ひこにゃんからお礼
ひこにゃんは彦根市のゆるキャラですが、全国組織のファンクラブがあって、当然JNKさんもメンバーです。
年会費は5千円ですが、ひこにゃんファンクラブは彦根市が運営していますので、会費はふるさと納税になっているそうです。
そのこともあって、四季折々にひこにゃんからお礼の手紙や荷物が到着するのでJNKさんは楽しみにしています。
今日着いたのはひこにゃんのフェースタオルでした。
よかったね!
Posted on 9月 10, 2016 at 03:29 午前 | Permalink
|
2016.07.30
160730 ピカチュウ ゲット~

7月22日から日本でも公開されて、1日一度はテレビのニュースでも取り上げられ、色々話題になっている Pokemon GOですが、きよもりも話題に乗り遅れないよう、初日に早速DLしました。
自宅周辺を歩き廻っているだけなのでなかなかレベルアップしないし、ポケモンにもあまり逢いませんが、今日やっとピカチュウを見付けてゲットしました。
初めて見たけど、子供達が夢中になるのも納得できますね。
可愛い~!

ピカチュウ捕獲中の写真です。
AR機能(背景とアニメの合成)は臨場感がありますが、ポケモンが動き回るので捕獲するにはARをオフにした方が捕まえやすいそうです。電池の消耗も少なくなります。
ARとは、Augmented Realityの略語で、『拡張現実』と訳されるそうです。
毎日何度かポケスポットを繋いで渡り歩いていると、ドラクエの最初の頃、主人公が村の周りをウロウロしながらスライムとか弱い敵を相手に棍棒程度の武器でやっつけながら経験値を上げているのとほとんど一緒だ、と気付きました。
きよもりはまだレベル8です。
Posted on 7月 30, 2016 at 09:14 午前 | Permalink
|
2016.07.02
160702 例会無事完了 湖南『音羽山から幻住庵』


梅雨明けを思わせる好天に恵まれました。
蝉丸神社から音羽山まで高低差400mは途中二ヶ所の長い階段の急坂があり、結構厳しい登りですが、短めのピッチで何とか登り切って、ほぼ予定通り、11時08分に山頂に到着して大展望を楽しみました。
パノラマ台の先から左折して谷間を下り、音羽山トイレで遅めの昼食。
最後は池の下から日照りの車道を20分歩いて幻住庵からJR石山駅に向かいました。
参加していただいた皆さん、ありがとうございました。
お疲れ様でした。
【補足】
日差しの強い夏には日傘が重宝しますが、赤外線や輻射熱を遮断する効果が抜群の「SunBarrier100(サンバリア100)」の日傘を紹介申し上げます。

ホームページは http://uv100.jp/ です。
阪急 岡本駅から少し南に下がった「Hand In Hand(ハンドインハンド)」でも購入できますが、品切れの場合も多いので、サンバリア100の通販で購入される方がよいかもしれません。写真は JNKさんが購入した日傘ですが、ショートと折りたたみの2段折り。折りたたみは、3段折もあります。また手元は木曲がり手元と木ストレート手元が選べます。男性用もあり、サイズも豊富です。
Posted on 7月 2, 2016 at 10:21 午後 | Permalink
|
2016.02.26
160226 愛丁会

昔の仕事仲間、皆さん会社は違うライバル企業ですが、コンピューター担当の集まりです。
最高齢は82歳ですが、皆さんご健勝です。
Posted on 2月 26, 2016 at 08:09 午後 | Permalink
|
2015.02.13
150213 御影駅でバレンタインチョコレートのプレゼント


今日は13日の金曜日だけど、明日はバレンタインデー。
どうせなら楽しい話題と言うことで、御影駅で阪神電車の駅員さんが総出で通勤途上の男女に配っていたバレンタインデーのチョコレートプレゼントについて・・・
阪神御影駅の南側にあった公園が「バレンタイン広場」として生まれ変わったのは二年前のことです。
なぜ御影駅に「バレンタイン広場」が出来たのか、経緯は知りませんが、日本で初めて【バレンタインデーにチョコレートを贈りましょー】とキャッチコピーで広告を出したのがモロゾフで、そのモロゾフの本社(登記上の本店)が阪神御影駅の南にあることと関係がありそうです。
今回の阪神電車御影駅でのチョコプレゼントも、もちろんモロゾフのチョコレートでした。
今日は前日で朝7時から9時まで配ったそうですが、8時過ぎには用意した1500個は全て配り終わったそうです。
明日の当日も御影駅と阪神三宮駅で11時?から配られるそうです。
Posted on 2月 13, 2015 at 11:00 午前 | Permalink
|
2015.02.12
150212 高浜原発、安全審査に合格決定 川内に続き2例目
福井県高浜町の高浜原発は、東日本大震災後、稼働を止めていましたが、原子力規制委員会の安全審査に合格して、再稼働への道が開かれたそうです。
原子力発電の危険性については、身をもって体験したわれわれ国民ですが、完全廃炉を進めるには代替発電手段が原価の高い火力中心となり電気代が跳ね上がることになるので痛し痒しです。
きよもりにとっても、若丹国境の山行の度に訪れたおおい町や高浜町の人々は、原子力発電所関連の仕事に就かれている方はもちろん、全ての住民が地元の行政サービス、住民税の免除など数々の恩恵を受けておられることもあって、再稼働を一方的に反対するのは躊躇されます。
危険と相反する地域密着の関係は廃炉を進める過程において、段階的に解決していくしかないかも知れません。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG10H5M_S5A210C1MM0000/?dg=1
高浜原発、安全審査に合格決定 川内に続き2例目 再稼働は今夏以降に
2015/2/12 11:17
原子力規制委員会は12日、関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県)について、再稼働に向けた合格証にあたる「審査書」を正式に決定した。安全審査を通過するのは九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)に次いで2例目。再稼働は地元自治体の同意などを経て今夏以降になる見通しだ。
審査書は高浜3、4号機の地震・津波への備えや重大事故対策が新規制基準を満たしているかどうかを示した文書だ。規制委は昨年12月に審査書の案を公表し、約3600件の意見が寄せられた。内容は審査書案をほぼ踏襲し、高浜3、4号機は「新規制基準に適合する」と結論付けた。
関電は高浜3、4号機を襲う津波の想定を最大6.2メートルまで高めて防潮堤を設置。地震による揺れで最大級の想定も約2割引き上げて設備の耐震性を高めた。
政府は規制委の審査に合格した原発は稼働させる方針。再稼働には地元の同意が必要だが、手続きは時間がかかりそうだ。
高浜原発が立地する福井県高浜町の野瀬豊町長は「これまでの経緯を知っている議員で判断するのが適切」として4月の統一地方選前に手続きを進めたい考え。一方、西川一誠・福井県知事は詳細な安全対策を示す「工事計画」の認可も待ってから「全体として判断しなければいけない」と語り、手続きは統一選後になりそう。原発の30キロ圏に入る京都府や滋賀県は安全対策などに意見を表明していく考えだ。
高浜3、4号機は1985年に運転を開始し、両機とも87万キロワットの発電能力を持つ。東京電力福島第1原発事故を受けてそれぞれ2012年2月、11年7月に運転を止めた。関電は13年7月の新規制基準の施行と同時に高浜3、4号機の安全審査を申請した。
これまで11電力会社が14原発21基について再稼働に向けた安全審査を規制委に申請し、昨年9月に九電川内原発1、2号機が合格していた。
Posted on 2月 12, 2015 at 12:03 午後 | Permalink
|
2014.12.03
141203 はやぶさ2 打ち上げ成功


きれいな打ち上げでした。
まずは第一歩を踏み出しました。
スマホで撮ったライブの動画です。
こちらはJAXAのYoutubeライブ動画です。
3時間11分11秒もあります。
小惑星探査機「はやぶさ2」打ち上げ中継 |Asteroid Explorer "Hayabusa2" Launch Live Broadcast
http://youtu.be/-9TwlwZobc4
【JAXAの公開情報】
「はやぶさ2」打ち上げ成功! 宇宙へ!
http://fanfun.jaxa.jp/topics/detail/3453.html
「はやぶさ2」機器の概要
http://fanfun.jaxa.jp/countdown/hayabusa2/instruments.html
Posted on 12月 3, 2014 at 01:42 午後 | Permalink
|
2014.10.25
141025 神戸医療産業都市と京コンピューター
Posted on 10月 25, 2014 at 05:56 午後 | Permalink
|
2014.08.11
140811 酷鉄

時間はたっぷりあるので、東京から神戸への帰りは青春18切符で沼津、浜松、豊橋、大垣、米原、と5回乗換の鈍行旅です。
06:34東京発
16:05三ノ宮着
9時間29分と新幹線の2時間48分で時間は三倍半かかります。
料金は2370円と14160円で六分の一ですから、割り切ればお薦めです。
でも、車内はかなり込んでいて、半分位の人が立っているし、折角景色を見ながら のんびり帰ろうとしていたのに、窓ガラスが汚れていて興ざめです。
車内アナウンスも不親切で、 沼津からの乗換は前3輌しか浜松まで行かず、後ろ3輌ははるか手前の静岡で切り離しで、移動と混雑に辟易しました。
こんな乗客無視の体質ではユーザー目線のJRにはなれません。
Posted on 8月 11, 2014 at 11:53 午前 | Permalink
|
2014.07.18
140718 警告!:スマホは情報漏洩の落とし穴
ベネッセ情報漏えいの動画や記事を見ると:
”松崎容疑者の供述によると、犯行は、スマホがたまたま外部記憶媒体として認識されてしまうという”
とあります。
以前からスマホの高機能化で、もはやノートパソコンを持ち歩かなくてもスマホだけでパソコンの代わりになると きよもりも感じていましたが、今回の事件はこのスマホの高機能化を逆手に取ったもので、大きな社会問題に発展する可能性があります。
一般に顧客情報や個人情報を扱う通販業者や消費財を扱う企業では、名簿の外部漏洩を防ぐため、USB接続やネットでのファイル転送などはセキュリティプログラムでガードをかけています。
また、ファイルへのアクセスに対してもユーザーID、パスワードでの権限確認はもちろん、レベルに応じてアクセスできる情報にも制限を加えるようになっています。
ベネッセのような顧客情報が企業活動上 大きなウエイトを占める大企業では更に強力なセキュリティシステムでの二重三重のガードがかけられていたはずで、システム管理や顧客情報の管理を外部の業者に委託したり、システム管理や開発を外部からの派遣SEに任せることもあるので、顧客情報の外部持ち出しや、コピーには強力なガードをかけていたと思われます。
それなのに、何故こんなに簡単に長期にわたって、顧客情報が持ち出されたのか不思議でしたが、スマホに落としたと聞いて、納得がいきました。
スマホとパソコンの連携はパソコンのOS上ではUSB接続や、リムーバブルデバイスとして認識せず、ポータブルデバイスとして認識しているようです。
リムーバブルデバイスとポータブルデバイスとはどう違うのかは浅学ではっきりしませんが、ポータブルデバイスの場合、パソコンの内蔵機器と同様に認識しているのではないでしょうか。
スマホが内蔵機器としてしか認識されないとすれば、ハードディスク間でのファイル移動やコピーとして処理され、コピーガードやプロテクトのガードは緩くなるのは当然です。
後発機器なるが故に既存のシステムやパソコンのOSでは対応しきれないということです。
実際にYahooのスマホマネジャーではパソコンとスマホのデータ連係を売りにしていますから、データの同期やコピー、移動はお手のもので、ユーザーには非常に便利ですが、悪用される落とし穴も存在すると考えるべきでしょう。
今後、同様の手口の模倣犯が出る可能性が強いので、各企業は早急に対策を講じる必要があります。
Posted on 7月 18, 2014 at 08:45 午前 | Permalink
|
2014.06.09
140609 神戸元町を歩く
久し振りの街歩きで元町から三宮を行ったり来たり、5時間もウロウロしました。
きよもりはアシックスウォーキング 神戸元町店で普段履きのタウンウオーキングシューズを購入。
JNKさんは元町のYAMAHAで6月に新発売になった電子ピアノ、Clavinovaシリーズ CLP-575、CLP-585を実際に触って、キータッチを確認していました。
アシックスウォーキング 神戸元町店は全国50店舗以上ある直営ウオーキング専門ショップでも売上、評価ともトップを維持している有名店ですが、客として伺ったの初めてです。親切な店員さんの応対に感心して満足しました。
JNKさんもYAMAHAの新シリーズ発売を待っていたので実際に鍵盤を触って満足の様子でした。
Posted on 6月 9, 2014 at 11:12 午後 | Permalink
|
2014.02.04
140204 テルモス修理依頼
一昨日の下見山行の帰路、山陰線の中でブランデーのお湯割りを作ろうとして、テルモスからお湯を注いだら、何故か全く暖かくありません。
いままでなら、12時間経っても唇が熱く感じるほど保温性能のよいテルモスの魔法瓶なので、山行中に落とした覚えもないのに理由が分からないまま、不安を抱えて帰宅しました。
登山用の魔法瓶としては、50年も前からテルモスという呼称が使われていて、日本では魔法瓶の代名詞にまでなっているほど登山者には馴染みの商品で、保温性と耐久性に優れていると評価されているサーモスの商品ですから、今回のような事故は初めてで、戸惑いました。
関西ハイク山友会のONKさんも同様の不具合が起きて、サーモスのお客様相談室に問い合わせたら、親切に対応していただいて、現品交換されたと聞いていましたので、窓口などをお聞きして、「サーモスお客様相談室」に電話しました。
こちらの方も懇切丁寧な対応をしていただき、取りあえず着払いで現物を送付させていただくことになりました。
これで、不安も解消しました。
ただし、800mlのFEK-800は廃番になって、現在は容量の大きい900mlのFFX-900になったそうで、大は小を兼ねますから、そちらの商品との交換になりそうです。
【商品詳細説明】
【メーカー】 サーモス(THERMOS)
【品名】 山専ボトル FEK-800
【品番】 FEK800
【カラー】 ターコイズブルー(TBL) クールグレー(CGY) バーガンディー(BGD)
【容量】 0.8リットル(800ml)
【保温効力】 79度以上(6時間)
57度以上(24時間)
【保冷効力】 9度以下(6時間)
【口径】 3.6cm
【中せんの種類】 FEK中せん
【本体寸法】 8×8×28cm
【本体重量】 0.40kg
●保冷効力とは、室温20度において製品に規定量の4度の冷水を満たし、所定時間放置した場合の温度です。
●本体寸法(ポーチを含まず)は0.5cm単位、本体重量(ポーチを含む)は0.1kg単位で表示しています。
【商品詳細説明】
■メーカー サーモス(THERMOS)
■品名 山専ボトル FFX-900
■品番 FFX900
■メーカー希望小売価格 ¥6,825
■実容量 0.9リットル(900ml)
■本体重量 約0.39kg
■本体寸法 約8×8×30cm
■口径 約3.6cm
■カラー BK(ブラック) BGD(バーガンディー) LMG(ライムグリーン)
■保温効力 80度以上(6時間)/60度以上(24時間)
■商品説明 「山専用ボトル」が進化して登場です。
・保温力がさらにアップ!
・容量アップでたっぷり2人分の900サイズ (重量-10g)
・山のごはんではカップラーメンとコーヒーなどの飲み物の組み合わせが多い。900mlに容量アップすることで2人分がピッタリ入るように。
<目安> カップ麺:約300ml+飲み物約150ml=450ml×2人=900ml
・開閉しやすく注ぎやすいダブルスクリューせん
【参考】
ビデオで、FEK-800とFFX-900の性能比較を紹介しているHPがありましたので、参考にさせていただきました。「山と珈琲@登山動画」さん有り難うございました。
【比較レビュー】サーモス新型山専ボトル・冬季保温性能比較
性能的には0℃の状態で12時間経ってもどちらの商品も76度(FEK-800)~78度(FFX-900)を維持していたそうですから、やはり保温能力は抜群です。
きよもりは、本体をモンベルの保温カバー(ペットボトルホルダー1L)に入れていますから、更に2度くらい保温性能は高いと思います。
Posted on 2月 4, 2014 at 12:24 午後 | Permalink
|
2013.10.12
131012 企業リスク

某食品会社の缶詰に異物混入の可能性があるとのことで、製造ロット単位で該当商品をすべて回収する事になったとのニュースが流されました。
缶詰は保存食としては理想的なので、自宅でも震災対策として数十個も備蓄しています。
ロット番号を確認したら、該当商品がたくさん有ることが分かりました。
送るのも手間ですが、該当商品は数百万個もあるそうですから企業のリスクは膨大なものになります。
震災後、大量に出回っていますから損害も膨大です。
対応に追われて大変ですが、うまく乗り切られるようお祈り申し上げます。
Posted on 10月 12, 2013 at 01:48 午前 | Permalink
|
2013.10.11
131011 MP870/Transcendデジタルオーディオプレーヤー

デジタルオーディオプレーヤーと聞いてもどのようなものなのかピンときません。
簡単に言えば、ソニーのウォークマンを源流にする音楽プレーヤーです。
最近ではすっかりスマホに取って代わられつつあるようですが、APPLEの iPod miniが一番近いと思います。
もちろん元祖 Walkmanもまだ頑張っていますが、わざわざポータブルオーディオプレーヤーを持たなくても、スマホで充分ですから、今ではマイナーな商品になってしまいました。
Transcend(トランセンド)と聞いてもどこのメーカーか知らない方も多いでしょうが、最近デジカメやスマホのSDメモリー、パソコン用のUSBメモリーでかなりのシェアを占めている台湾のメーカーです。
この MP870の特徴はなんと言っても機能が猛烈に豊富なことです。
縦横厚み 94 x 50 x 12mm、重量 62gでも、2.4インチ液晶ディスプレイ (240 x 320ピクセル)を備え、内部メモリー8Gbyte以外にmicroSDカードスロットもあるからパソコンやデジカメとの相性も問題ありません。
使えるのは音楽の録音、再生、動画・静止画の再生、テキスト表示とスマホ並みで、FMラジオまで付いています。それでいて通販価格5000円位ですから、お買い得です。
製品機能
■ MP3、WMA、OGG、FLACの音楽ファイル
■ MPEG4 SP (Xvid)、RM/RMVB、FLVの動画ファイル
■ 画像(JPEG/BMP/GIF/PNG)と電子ブック(.txt)の表示
■ FMラジオ(FM録音、20局を設定可能)
■ 内蔵スピーカーとマイク
■ ライン入力録音機能
購入動機は外部音源(電子ピアノ)からの録音が目的で、ライン入力の録音機能付きの機器を探していて見つけました。
Posted on 10月 11, 2013 at 10:40 午後 | Permalink
|
2013.02.09
130209 アップル「普通の会社」に/成長神話揺らぐ
今日の日経新聞や日経電子版に、
アップル「普通の会社」に 成長神話揺らぐ
という活字が踊っていて注目された方も多いと思います。
スチーブ・ジョブズのカリスマ性で10年足らずの短期間で一気にマイクロソフトを抜き去ったアップルですが、ジョブズ亡き後の体制に危惧が高まり、株価の低迷が続いているのは周知の通りです。
また、右肩上がりで売り上げを拡大してきたiPhoneやiPadの伸びが鈍化し始めたのも懸念材料になっています。
それに追い打ちをかけるように、株価の低迷を背景に株主の資産の目減りが起き、株主から配当性向の向上を求められる結果、手元資産を取り崩さざるを得なくなりつつあるそうです。
記事によれば
”「株主に金を返しても何も生まない。技術革新に使えば、アップルは成長できる」。こう言い切ったジョブズ氏の時代では考えられない姿勢だ。”
とありますが、アップルの驚異的な復活と成長は株主よりも会社ありきでジョブズが推進した画期的な技術開発と新しい発想の賜物です。
このまま、路線変更が進むとかつてのソニーやマイクロソフトと同じ道を歩むのではないかと心配でなりません。
HPが経営陣が自社株を全額買い取って、上場を廃止するそうですが、日本でも神戸の大手アパレル企業が同様の手段で上場を廃止しました。
株式会社の制度は諸刃の刃です。
資金はないが商品の開発力や生産能力、販売能力を持つ起業家に対し、企業経営能力はないが資金はある資産家が株主という形で出資して、企業を設立、運営、拡大し、成果を株主である資産家に配分する仕掛けです。その原則に則れば、株主は金は出すけど口を出さないという前提でないと、経営を委託された起業家はやりにくくてしかたないです。
アメリカから広まった物言う株主という風潮は、正しく機能すれば大きな問題にはなりませんが、企業の運営拡大よりも株主の利益、配当最優先の風潮を定着させ、金さえ増えれば会社がつぶれてもよいといった愛社精神などには縁がない拝金主義に陥っているようで好きになれません。
【記事引用】
アップル「普通の会社」に 成長神話揺らぐ 利益配分、株主配慮の姿勢
【シリコンバレー=岡田信行】開発投資を最優先し、株主との対決姿勢も辞さなかった米アップルが7日、追加的な現金還付など利益配分に前向きな姿勢を示唆、株主との対話姿勢を強めてきた。革新的な新商品・サービスを繰り出した故スティーブ・ジョブズ前会長による成長神話が揺らぎ株価低迷が続く中、株主対策にも意を配る「普通の会社」へ近づく流れが加速しているようにもみえる。
アップルは7日、大手ヘッジファンドを率いるデイビッド・アインホーン氏が還元策拡充を要求すると、同日のうちに「株主還元の追加策について活発に議論している」とする声明を発表。アインホーン氏の提案を「徹底的に調べる」と前向きな姿勢を示した。
「株主に金を返しても何も生まない。技術革新に使えば、アップルは成長できる」。こう言い切ったジョブズ氏の時代では考えられない姿勢だ。
稼ぎ頭のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」も販売台数は好調に伸びているが、驚異的な収益拡大が続いた数年前とは様相が異なる。新興国での販売増や韓国サムスン電子などとの競争激化で売れ筋が低価格機種に移り、収益拡大余地が狭まっている。
今年1月23日にアップルが発表した四半期決算。売上高も純利益も過去最高だったが、株価は大幅下落した。1~3月期の売上高見通しが市場予想を下回り、成長性への疑念が噴き出した。株式時価総額は上場後で最大となった昨年9月と比べると一時4割近く減った。この間に約2500億ドル(約23兆4000億円)が吹き飛んだ。
株価上昇が続けば株主の不満も抑えられるが現状では困難。アップルは昨年3月に配当再開などを打ち出したが一部株主はアップルの約1370億ドルの手元資金に目を付け還元の拡充を求めた。
似たような例は過去にもあった。基本ソフト「ウィンドウズ」でパソコン業界の標準を握った米マイクロソフト(MS)だ。2004年に自社株買いと配当を通じ、4年間で総額700億ドルにも上る株主還元をすると発表。「配当しない会社」というレッテルを返上した。
MSは10~12月期の純利益が63億7700万ドル。売上高は214億5600万ドルだから、今なお驚異的な収益力を誇るといえるが、成長鈍化への市場の失望は大きく、会社の株価はさえない。
アップルも同じで足元の業績は好調だが、株主は還元策を要求した。これに前向きに応じる態度をにじませるアップルは今後どこへいくのか。再び新商品で消費者の目を驚かせる技術をみせるのか、低成長に陥って株価も勢いを失う“普通の会社”に近づくのか。今その転機が訪れている。
Posted on 2月 9, 2013 at 01:20 午後 | Permalink
|
2013.02.06
130206 中国の大気汚染が日本列島にも飛来 対策は優れものの【防塵マスク】
Posted on 2月 6, 2013 at 06:52 午前 | Permalink
|
2012.11.25
121125 シーリングライトもLED
Posted on 11月 25, 2012 at 07:23 午前 | Permalink
|
2012.04.17
120417 満開

先週末にようやく満開になった裏六甲の桜はチラチラと散り始めて風情があります。
一昨年7月から始まった新システムの開発はようやく昨日から稼働開始しました。
当初懸念した大混乱もなくおおむね順調に流れています。
正直、ホッとしました。
まだまだ個別には修正すべき点がありますが、大勢としては順調にスタート出来たと言えると思います。
最後の2ヶ月、総力を投入した関係者全員の頑張りに深く敬意を表します。
有り難う御座いました。
Posted on 4月 17, 2012 at 01:01 午後 | Permalink
|
2012.04.13
120413 裏六甲も満開

御影辺りでは5日位前に満開になっていましたが、高度150mの岡場ではやっと満開になりました。
今日はひこにゃんの6歳の誕生日でJNKさんは彦根に行きましたが、天守閣広場の桜が綺麗でしょうね。
楽しんできて下さい。
関西ハイク山友会の例会申込みが3日間で121件になりました。定員枠が4回分合計で145名ですから、今回もおかげさまで好評です。
定員枠のある例会はどうしても最初に集中する傾向があるのと、若丹のようにこれまで例会で取り上げる機会が少なかった山域へ、日帰りバスで行けるのは関西ハイク山友会ならではの魅力だと思います。
会員数も400名を超えて、各リーダーの例会参加者数も30名から40名の大人数になっていますので、村田さんも喜んでおられるでしょう。
よかったです。
超多忙だった仕事も最後の山を越えて、来週から本番予定。
こちらも土曜日も出勤して皆さん対応された結果、なんとか形が付いてきましたから、微力ながらお手伝い出来てよかったです。
Posted on 4月 13, 2012 at 11:26 午前 | Permalink
|
2011.12.29
111229 EXCEL2007で LOTUS1-2-3形式のファイルを開けるか?
EXCELは2年くらい前に2003から2007に切り替えましたが、最初はそれまでのアイコンクリックからタブ切替メニューに馴染めず苦労しました。
最近ようやく馴れてきて、膨大なファイルを読み込んだりフィルターをかけたりする仕事が増えたので1,000千行×16千列(1,048,576行×16,384列)のワークシートは必須です。
先日も18万行もあるデータを読み込む必要があって、これが2003だったら65千行(65,536行×256列)で後ろが切れてたから、よかったと思いました。
ところが、会社で使っているnotesのDBファイルデータを久し振りにEXCELに落とそうとして、以前の記憶を辿って、書き出しからLOTUS1-2-3形式を選び、拡張子を.WK4にしてデスクトップに貼り付け、EXCELで読み込もうとしたら、エラーでどうしても読み込めません。
試行錯誤しても駄目なので、officeのヘルプからWK4を検索したら、
Excel 2007 でサポートされないファイル形式
次のファイル形式は Office Excel 2007 でサポートされなくなりました。これらの形式のファイルを開いたり保存したりすることはできません。
となっていて、2003では読めたLOTUS1-2-3形式のファイルはもうサポートしていないことが判りました。
結局、カンマ区切りのCSV形式で落として事なきを得ましたが、これって改悪ではないのでしょうか?
【参考】
Excel でサポートしているファイル形式
Excel 2007 でサポートされないファイル形式
次のファイル形式は Office Excel 2007 でサポートされなくなりました。これらの形式のファイルを開いたり保存したりすることはできません。
ファイル形式 拡張子 識別子
Excel グラフ .xlc Excel 2.0、3.0、および 2.x のファイル形式。
WK1、FMT、WK2、WK3、FM3、WK4 .wk1、.wk2、.wk3、.wk4、.wks Lotus 1-2-3 (すべてのバージョン) のファイル形式。
Microsoft Works .wks Microsoft Works (すべてのバージョン) のファイル形式。
DBF 2 .dbf DBASE II ファイル形式。
WQ1 .wq1 Quattro Pro for MS-DOS ファイル形式。
WB1、WB3 .wb1、.wb3 Quattro Pro 5.0 for Windows および Quattro Pro 7.0 for Windows。
Excel でサポートされないファイル形式に関するヒント
使用するファイル形式が Excel でサポートされていない場合は、次の方法を試すことができます。
Excel でサポートされていないファイル形式を変換するコンバータを開発している会社をインターネットで検索します。
他のプログラムがサポートしているファイル形式で保存します。たとえば、Excel ファイル形式をサポートしない他のプログラムにスプレッドシートをインポートしたい場合、そのプログラムが、XML スプレッドシート形式やテキスト ファイル形式など、他のファイル形式をサポートし、それらの形式をインポートできることがあります。その場合は、Excel でブックを XML スプレッドシート形式で保存した後、そのプログラムで XML ファイルとしてインポートします。
Posted on 12月 29, 2011 at 07:34 午前 | Permalink
|
2011.10.08
111008 ひこにゃんと井伊直政公
Posted on 10月 8, 2011 at 12:19 午後 | Permalink
|
2011.07.29
110729 アストロトレーサー GPS UNIT「O-GPS1」

デジタルカメラにGPS機能が搭載されるようになってきましたが、今のところ一般向けのデジタル一眼カメラにGPS機能が搭載された機種は発売されていないようです。
そのような状況下ですが、PENTAXから外付けのGPSユニット「O-GPS1」が6月に発売されています。
実売価格が20,000円程度で手頃ですが、装着できるカメラはPENTAXの「K-5」「K-r」に限定されていて残念です。
この「O-GPS1」のすごいところは簡易赤道儀機能を備えていて、星空の撮影に際して5分程度の追尾撮影が出来ることです。
通常のカメラを三脚固定して開放で撮影すると、地球の自転による相対移動で恒星の画像は北極を中心に光り線の軌跡として撮影されます。それを防止するには、赤道儀を搭載した可動式三脚にカメラを装着してモータードライブで地球の回転を相殺してやらないといけませんから、かなり大がかりで高価な装置になっていました。
この「O-GPS1」はデジカメでは標準装備されている「手ぶれ補正装置」を発想の転換で活用して、GPS機能とCMOSセンサーを連動させて、星を追尾させる仕掛けです。
考えついた開発者に脱帽ですが、折角ですから、他社の一眼デジカメにも使えるようにして欲しいですね。
Posted on 7月 29, 2011 at 04:32 午前 | Permalink
|
2011.06.17
110617 みずほ銀行は頭取候補をCIOに任命せよ
みずほ銀行グループの東日本大震災直後の3月14日から10日間にも及ぶシステムダウンに関して、日経IT-PROでは5回にわたって、調査委員会によって指摘された30項目もの原因について、詳細な解説がされており、興味深く読みました。
最終回の第5回では『みずほ銀障害の全貌判明、懸案はCIO人事』と題して、トップの責任の重大さと、CIOとしてどのような人材を配すべきかの意見が書かれています。
この記事に対して、きよもりのはTwitterでコメントを付けて引用させていただきました。
第5回 頭取候補をCIOに任命せよ http://t.co/ZFuPvXC #itprojp →110617 みずほ銀障害の全貌判明、懸案はCIO人事 CIOをコンピューターの知識が前提と考えると人選を誤る。必要なスキルは大所高所の視点、判断力、決断力、そして実行力
日本ではいまだにコンピュータやシステム運営というと専門職の強い技能職という見方が根強いようですが、ビル・ゲーツやスティーブ・ジョブズのようにパソコンおたくが優れた経営手腕を発揮する例も多いし、システム関連でなくても、いまをときめくトヨタの豊田章男社長も役員になる前には自動車関連の情報を総合的に提供するウェブサイト「GAZOO.com」を立ち上げたことはよく知られています。
ヒト・モノ・カネの三要素は情報という鎖で連携すると云われて久しいのですが、現代の経営者には高齢者を中心に自分に無いものを新しい知でカバーしようという意識が欠如しているようです。
Posted on 6月 17, 2011 at 01:48 午後 | Permalink
|
2011.06.05
110605-3 バリアフリー違反

JR大阪駅から北側にあるヨドバシカメラや市バス乗り場に行くには階段を降りるか、東口まで大きく迂回しないと駄目です。
納得できる理由ならともかくJR高速バス専用のレーンを作るためだけに、歩行者の利便を犠牲にしているのは如何にもJRらしい。
ヨドバシカメラに行くのにガードをくぐって車道を横断する若者があとを絶ちません。
事故が起きてからでは遅い
早急な対応が必要
Posted on 6月 5, 2011 at 04:26 午後 | Permalink
|
2011.03.18
110318 津波災害は繰り返す/貞観11年(西暦869年)大津波の再来
東北地方太平洋沖地震で被災され、不安で不自由な避難生活を余儀なくされておられる方々をお見舞い申し上げます。
行方不明の方々のご無事をお祈り申し上げると共に、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。
東北大学の機関誌「まなびの杜 No.16」(2001 夏 No.16・平成13年6月30日発行)に箕浦 幸治教授(東北大学大学院理学研究科教授)が今回の東北地方太平洋沖地震の発生を予告されるような記事を寄稿されています。
今回の大災厄を予測するのは今の科学では無理であったとは思いますが、過去の記録や地質研究によって可能性は高いと言うことが指摘されていたのは注目すべき事でしょう。
今後1000年先のことを思うと、今回の災厄を契機に東北地方再建百年計画の構想が期待されます。
【本文抜粋引用】
3代実録(日本紀略、類聚国史171)の貞観11年5月26日(西暦869年7月13日)の記録に、 次の注目すべき災害の発生が記されています。「陸奥国地大震動。流光如晝隠映。 頃之。人民叫呼。伏不能起。或屋仆壓死。或地裂埋殪。馬牛駭奔。或相昇踏。 城郭倉庫。門櫓墻壁。頽落顛覆。不知其数。海嘯哮吼。聲似雷霆。驚濤涌潮。 泝徊漲長。忽至城下。去海数千百里。浩々不辧其涯俟矣。原野道路。惣為滄溟。 乗船不湟。登山難及。溺死者千許。資産苗稼。殆無孑遺焉。」
内容は、光を伴った鳴動と共に大地震が起き、 次いで押し寄せた津波は平野の奥深くまで侵入して陸奥国府の城下まで達し、 1000名を越す犠牲者が出た、と解読されます。
中略
仙台平野の表層堆積物中に厚さ数㎝の砂層が3層確認され、1番上位は貞観の津波堆積物です。 他のいずれも、同様の起源を有し、津波の堆積物です。放射性炭素を用いて年代を測定したところ、 過去3000年間に3度、津波が溯上したと試算されました。これらのうち先史時代と推定される2つの津波は、 堆積物分布域の広がりから、規模が貞観津波に匹敵すると推察されます。
津波堆積物の周期性と堆積物年代測定結果から、津波による海水の溯上が800年から1100年に1度発生していると 推定されました。貞観津波の襲来から既に1100年余の時が経ており、津波による堆積作用の周期性を考慮するならば、 仙台湾沖で巨大な津波が発生する可能性が懸念されます。
伝承や文献記録の内容が全て真実であるとは限りません。しかしながら、1100年余の時を経て語り継がれた 仙台平員長野での災害の発生は、幸運にも、津波の科学的研究を通してその正当性が実証されました。こうした 破壊的な災害には、数世代を経ても、あるいは遭遇しないかもしれません。
しかし、海岸域の開発が急速に進みつつある現在、津波災害への憂いを常に自覚しなくてはなりません。 歴史上の事件と同様、津波の災害も繰り返すのです。
【引用原文】
津波災害は繰り返す
Posted on 3月 18, 2011 at 06:41 午前 | Permalink
|
110318 節電に協力できる省電力化ソフト「Optimal Green」
震災の影響で東京を中心に関東地方では計画停電が始まり、会社の東京支社や関係会社、配送センターでも大きな影響を受けています。
震災地の皆様のご苦労、ご不自由を考えればやむを得ないことですが、企業の各機能が止まる状態が長く続くのは市場全体の復興意欲にもマイナス効果になりますから、各家庭や事務所での消灯など、各人が出来ることから積極的に協力する必要があり、昨日の東電の発表では、予想以上に節電効果が上がっているとの話でしたから、なんとか計画停電が一日も早く解除になるよう祈っています。
関西ではサイクルが異なるため直接的な協力は出来ず残念ですが、被災地の皆様や停電で不自由されておられる関東地方の皆様のご苦労を少しでも分かち合うために節電、節約の意識を新たにしたいと思います。
そのような状況下、オプティムから省電力ソフトというのが特設Webページから無償で配布されています。
節電に協力できるWindows向け省電力化ソフト、オプティムが特別版を無償配布
これは、パソコンのサスペンドモード(休止)やシャットダウンをユーザーの使用状況に対応して自動的に設定するものです。
実際にセットアップして昨夜使い始めましたが、一晩で0.7kwH、18円程度の電気の節約が出来ているようなので相当効果があることを確認できました。
計画停電が実施されている間だけの無償提供とのことですが、一般的にパソコンの電源はノートパソコンならふたを閉じれば自動的に休止モードになるようにしている方が多いのですが、デスクトップではふたのしようもなく、電源を入れぱなしにしている方も多いのではないでしょうか。
今後の日本経済の復興を考えれば、国民全員が出来ることから節約を勧めないと東北地方再建百年計画は円滑に始められないと思います。このソフトの無償提供をもっと広範囲、長期に継続されるようお願いします。
【日経PC onlineの記事引用】
節電に協力できるWindows向け省電力化ソフト、オプティムが特別版を無償配布斉藤 栄太郎=ITpro
写真●オプティムが震災支援目的で無償配布を始めたWindows向けパソコン省エネソフト「Optimal Green Contribution Version」
オプティムは、震災支援目的としてWindows向けパソコン省電力化ソフト「Optimal Green」の特別バージョン「Optimal Green Contribution Version」(写真)の無償配布を2011年3月15日に始めた。同社の特設Webページからダウンロードできる。無料配布の期間は、計画停電の実施が予定されている4月末までとなっている。
OptimalGreenは、パソコンの電源設定の内容を基に現在の消費電力の診断を行い、最適な電源プロファイルを作成および設定するためのソフトウエア。静的に設定を変更するだけでなく、パソコンの使用状況を常にモニターして最適化する機能も備えている。
その他、省エネ効果を可視化する機能として、同ソフトによる設定変更前後の電力消費量を比較したり、CO2や電気料金の推測削減量を表示したりする機能も搭載している。少しでも無駄な電力消費を削減するために、接続している無線LANやUSB機器などの一覧を表示し、画面上から接続を解除する機能なども備える。
同社では、同ソフトを10万台のパソコンで1カ月間利用した場合、約31万8000世帯分が1日(約5時間を想定)に使用する家庭用照明電力分を確保できると見積もっている。
Posted on 3月 18, 2011 at 05:56 午前 | Permalink
|
2011.03.15
110315 e-Tax 申告は終わったけど・・・
先週、e-Taxの申告に必要な「電子証明書」の住所が旧住所のままだと自動的に失効で、電子証明書を再申請しました。
ようやく、医療費の明細や、会社の源泉徴収票、年金の所得申告、介護保険、国民年金などの数字をe-Taxの画面で打ち込んで申告を送信しましたが、最後の壁がありました。
今年は、確定申告では還付金ではなく、納税をしなければいけませんが、これもインターネットバンキングで支払が出来るとあったので、ネットバンクで送金しようとしたけど、これはペイジー(Pay-easy)を使わないと出来ません。
ネットでペイジーを探しても使い方の説明ばかりで入力画面がなかなか見つからず、やっとネット銀行のホームページの隅っこにリンクを見つけて、入力し始めたら、収納機関番号、納付番号、確認番号、納付区分と訳のわからない入力項目がずらずら並んで番号の確認で四苦八苦。
最後に確認番号なんて申告書には表示がないから何を入れるのかと思ったら、納税をインターネットで実行するためには別途、「納税用確認番号登録」をしないといけないのです。
これだけ試行錯誤して、お金を取られるなら誰もe-Taxなんて面倒くさくてやらないのではないでしょうか。
せめて、手続きがそれぞれリンクして出来るようにしないと、個人で使うには敷居が高すぎます。
Posted on 3月 15, 2011 at 07:40 午前 | Permalink
|
2011.03.14
110314 未曾有の大地震と大津波
J-CASTニュース
「10メートルの大津波」が「犯人」だった 福島原発想定外の「炉心溶融」事故
東京電力の福島2 件第1原発での炉心溶融などを引き起こす契機となったのは、大津波だった。「想定を大きく超えたレベル」――清水正孝・東電社長は会見で今回の津波についてこう語った。「多重防護」されていたはずの「日本の原発安全神話」はもろくも押し流された形だ。
2011年3月13日夜、巨大地震発生後初の会見で、清水社長は「一番の問題は津波によって非常用設備が浸水したこと」と指摘し、今回の津波が想定外の大きさだったと説明した。想定の倍である10メートルの高さの津波が原子力発電所を襲ったのだ。
今回の地震は、わが国始まって以来最大規模ということですが、想定以上の津波が東北地方の全海岸を襲って、未曾有の大被害になりました。
被災地の皆様にお見舞い申しますと共に、行方不明の方々のご無事をお祈り申し上げます。
想定外の津波が原因で福島の原子力発電所の事故がなかなか収束せず、被害の拡大が懸念されています。
人類が意のままに扱えないような核物質は存在自体に大きなリスクがあるのですから、災害に対するリスクの管理レベルが低かったという攻めは逃れられないでしょう。
東京でも会社にかなり被害が出ていますが、こちらも長周期の5分も続く地震の揺れを想定した建築手法だったのかどうか、疑問が残ります。
被災地の皆さんは不安な四日目の夜を迎えられますが、公共インフラが一日も早く復旧して、再起に向けて立ち上がることが出来るようお祈り申し上げます。
Posted on 3月 14, 2011 at 06:25 午後 | Permalink
|
2011.03.13
110313 東北関東大震災_日経新聞号外
未曾有の大震災はマグニチュード9.0に修正発表され、1900年以来5回目の大規模な地震であったと発表されました。
震災地の被害状況が次第に明らかになり、想像を絶する大災害だったことが時々刻々と報じられています。
被災地の皆様は不安な夜を迎えておられることとお見舞い申し上げます。
亡くなられた方が数万人にのぼる懸念もあるようで、喪心よりお悔やみ申し上げます。
日経新聞電子版による号外が発行されていますので転載させていただきます。
「110311_TouhokuKantoDaishisaiNikkeiGOGAI.pdf」をダウンロード
Posted on 3月 13, 2011 at 06:48 午後 | Permalink
|
2011.03.08
110308 IT予言:10年後にはハードディスク市場は消えている
今日のkiyo_moriのTwitter書込記事です。
【日立の「変心」米市場に驚き 世界IT再編の連想:日本経済新聞 http://goo.gl/oMjDI →110308 ハードディスクは3年先にはSSDと市場が逆転するでしょう。日立の深謀遠慮とWDの経営判断。どちらに軍配が上がるにせよ、ハードディスク市場に10年後はありません。】
縮小し消えていく市場にへばりつくWDの株価まで上がるのは論理的には理解できませんが、株は魔物ですから…
HDDに関してはムーアの法則に限界はないようですが、それ以上にSSDの市場と需要が急拡大することは間違いありません。
省電力、無故障、省スペース、三拍子揃ったSSDはHDDを駆逐します。
Posted on 3月 8, 2011 at 04:39 午後 | Permalink
|
2010.11.05
101105-2 ヨドバシ京都

ヨドバシカメラの京都店は今日11/5の9:30にオープンしました。
ホームページを見ると、今までの梅田や秋葉原と外観は同じように見えますが、1階部分のウィンドウやアーケードには何となく落ち着いたヨーロッパ風の雰囲気があります。
また、東本願寺と接する北面や西面にはつたの絡まる緑の壁が全面を囲んでいて、古都らしい雰囲気を壊さないように配慮されています。
もちろん2階から上は梅田・秋葉と同じ白い縦スリットのお馴染みの外装ですから、気になる方は上を見上げないようにしましょう。
一昨日も京都駅に戻ってきたけど、オープン前だったので少し残念でした。
明後日は山の帰りなので、早ければちょっと立ち寄りたいとは思いますが、荷物があるからちょっと思案どころです。



Posted on 11月 5, 2010 at 10:10 午前 | Permalink
|
2010.10.04
101004 Android端末「IS03」au SHARP、発表会をUstreamで実況中継

10月4日、au+SHARPが携帯とスマートフォンとの融合を更に進めた「IS03」が発表されました。
機能自体は今までの携帯にAndroidOSを載せたものですから、特別目新しいアピールポイントはありません。
iPhone同様のマルチタッチスクリーンでカメラもワンセグもついていますから、携帯とスマートフォンを二台持つ必要はなくなりますが、ほとんどメールのやりとりでしか使わないきよもりのような使い方ではそれほどメリットは感じられません。
スライド式キーボードも防水機能もつかないから今回も買換は見送りです。
面白かったのは、10時からの発表会をUstream でライブ中継したことで、10時に見ようとしたら、5分位何も中継されておらず、横にTwitterのぼやきや苦情の書込が数十件以上も流れるように表示されてすごく生々しい感じでした。5分後にはまともにライブ中継がスタートしましたから、KDDIも非難を避けられてホッとしたでしょう。
【IT mediaの記事引用】
おサイフケータイ対応Android端末「IS03」 au、11月下旬以降に発売 2010年10月04日 10時17分 更新
KDDIは10月4日、スマートフォンとして初めて、おサイフケータイ機能を備えたAndroid端末「IS03」(シャープ製)を11月下旬以降に発売すると発表した。「1台目として必須の機能」を備え、メイン端末として使えるという。
KDDIは10月4日、スマートフォンとして初めて、おサイフケータイ機能を備えたAndroid端末「IS03」(シャープ製)を11月下旬以降に発売すると発表した。「1台目として必須の機能」を備え、メイン端末として使えるという。
OSはAndroid 2.1で、FlashLite 4.0を採用。3.5インチダブルVGA(960×640ピクセル)ディスプレイ搭載し、マルチタッチ操作が可能だ。有効957万画素カメラを搭載。おサイフケータイのほか、ワンセグや赤外線通信、メール(@ezweb.ne.jp)など「1台目として必須の機能」を備えている。
コンテンツサービス「LISMO!」や、歩行ナビ「au one ナビウォーク」、ソーシャル機能「サンシャイン王国」といったアプリにも対応する。
Posted on 10月 4, 2010 at 11:18 午前 | Permalink
|
2010.08.25
100825 ミラーレスの次は「透過式ミラー」
ミラーレスの次は「透過式ミラー」、ソニーが超高速連写のデジタル一眼 日経トレンディネット http://goo.gl/lQX8 →100825 ミラーレスではないから一眼レフですが、シャッターを押してもファインダーの画像は消えません。新しい流れになりそうな予感がします。
デジタル一眼としては初めて本体にGPS機能を搭載。撮影した画像や動画にジオタグを付加し、撮影地をパソコンで確認できる機能も食欲をそそります。
ミラーレスの次は「透過式ミラー」、ソニーが超高速連写のデジタル一眼 2010年08月24日
デジタル一眼レフカメラの常識を変える機構を搭載し、群を抜く高速連写機能と高速AF機能を備えた「α55」。本体も大幅に小型化された
ソニーは2010年8月24日、デジタル一眼「α」シリーズの新製品として「α55」「α33」の2機種を発表した。レンズマウント内部にあるミラーを、ごく一部の光だけが反射する透過式ミラーに置き換えたのが最大の特徴。撮像素子と位相差AFセンサーの両方に常に光が届くので、ライブビュー撮影時でも高速な位相差検出AFが利用できるメリットがある。撮像素子に光を導くためにミラーを上下に動作させる必要がなくなったことで、撮影中のAF追随に対応した10コマ/秒の高速連写機能も備えた。ミラー周辺の機構がシンプルになることで、カメラ本体の小型軽量化や低価格化も図った。フルHD画質の動画撮影機能も搭載した。製品のラインアップや実売価格は以下の通りで、発売日は9月10日。
▼新製品のラインアップ
モデル名 付属レンズ 実売価格
α55(ボディー単体) なし 9万円前後
α55(標準ズームキット) DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM 9万5000円前後
α55(Wズームキット) DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM、DT 55-200mm F4-5.6 SAM 11万5000円前後
α33(ボディー単体) なし 7万5000円前後
α33(標準ズームキット) DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM 8万円前後
α33(Wズームキット) DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM、DT 55-200mm F4-5.6 SAM 10万円前後
Posted on 8月 25, 2010 at 12:07 午後 | Permalink
|
2010.07.09
100709 ユニクロの店頭売りにも翳り
ユニクロの既存店売上前年比は3月△16.4%、4月△12.4%、5月+3.1%
となっていることは、きよもりのTwitterでもその都度取り上げていました。
6月も△5.8%と苦戦が定性化しつつあるように見えます。
昨日の日経新聞では2009年9月~2010年8月の通期見通しでは既存店売上の前年比は+4.4%(2009年8月期は+11.3%)と発表されています。また、3月~8月の前年比見通しは△6.3%だそうです。
【日本経済新聞 電子版】
ファストリ、通期のユニクロ既存店伸び率4.4%に鈍化 2010/7/8 16:26
ファーストリテイリングは8日、2010年8月期通期の国内ユニクロ事業の既存店売上高の伸び率が前期比6.9ポイント減の4.4%にとどまる見通しだと発表した。4月時点では7.2%の伸びを予想していたが、下期の落ち込みが響く。3~8月期既存店売上高は6.3%減を予想している。
記者会見した大西秀亜最高財務責任者(CFO)は残り7、8月の見通しについて「プラスの前提ではないが、いまは春夏の在庫で戦っており、堅めに予想している」と説明。「秋冬からは新しい商品で商戦を迎えるのでプラスに持って行きたい」と語った。
春先以降、苦戦した要因については天候不順や品番数の拡大、売れ筋商品の数量不足を列挙。そのうえで「顧客に対しストレートに商品の価値や新しさが伝わるようなマーケティングができなかったことも反省だ」と話した。〔NQN〕
【きよもりのTwitter発言より抽出】
Twilog ホーム ? @kiyo_mori ?「ユニクロ」の検索結果
http://twilog.org/tweets.cgi?id=kiyo_mori&word=%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%83%AD
2010 年06月02日(水)
ユニクロの5月売上高3.1%増 3カ月ぶりプラス :日本経済新聞 http://goo.gl/tFkG →100602 8月決算で下期に入って、3月が前年比-16.4%、4月が同-12.4%となって、成長力に陰りかと思っていました。5月は盛り返して前年比+3.1% は流石ですね。
2010 年05月14日(金)
「三十貨店」では魅力がなくて当然でしょう:日経ビジネスオンライン http://goo.gl/Mc6e →100514 百貨店の売上の半分が衣料アパレルの売上。消費支出のうち衣料品の割合が1990年の7.4%から2006年には4.3%に半減。不況はユニクロショックの影響です。
2010 年05月06日(木)
ユニクロ、4月の売上高 12.4%減 春物衣料が不振:日本経済新聞 http://goo.gl/iIc2 →100506 3月も既存店売上は前年同月比16.4%減だったから、8月決算見通しにも暗雲? フリースやヒートテックに替わる機能面を訴求したヒット商品が必要です
2010 年04月02日(金)
ユニクロ3月売上高16.4%減、春物が苦戦:日本経済新聞 http://goo.gl/gZvI →100402 2月は+1.8%、気候不順で客足が伸びなかった。昨年のヒートテックのようなヒット商品が無いことも影響しているのでは無いでしょうか。鮪の回遊と同じ止まったら死ぬ時です。
2010 年03月01日(月)
徹底比較! ユニクロ、ワコール…“美しい姿勢”インナー戦争勃発 日経トレンディネット http://goo.gl/VM3o →100301 下着戦争は機能美へ。昨日の東京マラソンでも姿勢のよい女性ランナーが目立っていました。まず胸を張るには背筋を伸ばせばよいのですね。
【日経新聞WEB版の引用記事】
「ユニクロ」も陰り 小売り収益回復足踏み 3~5月期
売上高、6四半期連続落ち込み 2010/7/8 22:46
小売り各社の収益回復が足踏みしている。8日にほぼ出そろった2010年3~5月期決算は、経常利益が前年同期より増えたが、売上高は6四半期連続で落ち込んだ。個人消費の回復が力強さを欠いており、低価格を武器に需要を取り込んできた専門店の一部で息切れが見える。百貨店や総合スーパー(GMS)も利益確保はコスト削減に頼らざるを得なかった。
8日までに3~5月期決算を発表した小売企業62社(新興市場除く)を日本経済新聞が集計した。経常利益は前年同期比4%増えたが、増益率は直前の09年12月~10年2月期(同10%)を下回った。
「マーケティングが不発だったうえ、販売計画の精度も低かった」。ファーストリテイリングの大西秀亜・最高財務責任者(CFO)は8日、09年9月~10年5月期の連結決算発表で語った。
同社の業績は国内の「ユニクロ」の販売頭打ちを主因に急減速、3~5月期の経常利益は前年同期比で21%減った。8月期通期も従来予想を75億円下方修正、前期比25%増の1270億円とした。
商品の種類は増えたが、集客の目玉になる話題性ある大型ヒット商品に乏しかった。「有名タレントを使わず、イメージ重視の広告宣伝が消費者に伝わらなかった」(大西CFO)。サイズや形状別の販売動向の読みが外れ、売れ残りや欠品も発生。3~4月の天候不順も響いたという。
好調の反動が出たのはファストリだけではない。衣料専門店では10年2月期にともに過去最高益だったポイントとしまむらの成長にもブレーキがかかった。ポイントは若い女性向けブランドの不振が響き、3~5月期の経常利益は9%減少。しまむらも紳士向けポロシャツなど定番品が振るわなかった。
一方、経常増益が相次いだのは前期まで不振にあえいでいた百貨店や総合スーパー。高島屋とJ・フロントリテイリングが2ケタ増益を達成、イオンも2.5倍と大幅増益となった。だが減収に歯止めはかかっておらず、人件費を中心にしたコスト削減で利益をひねり出したのが実情だ。
Jフロントが昨年11月に開業した大丸・心斎橋店北館。4万平方メートルの売り場に配置した社員はわずか75人。通常であれば500人規模の売り場だが、テナント中心の売り場にすることで社員の削減を可能にした。
百貨店の3~5月は絵画や貴金属など高額品の売り上げが回復するなど、底入れの兆しも見え始めた。ただ、各社とも6月の売上高は再びマイナス幅が拡大している。雇用や所得の先行きに不透明感が強い中で消費回復の足取りは鈍く、当面はコスト削減頼みが続きそうだ。
Posted on 7月 9, 2010 at 12:02 午後 | Permalink
|
2010.06.30
100630 電気自動車のテスラ上場
トヨタとの提携で一躍知名度が上がったテスラがニューヨークのナスダック市場に上場されたそうです。
記事によるとCEOのイーロン・マスク氏はネット決済サービス「ペイパル」などを興した起業家だそうで、会社創業も2003年とまだ7年しかたっていないそうです。
電気自動車は家電やパソコン並に優秀な部品を組み合わせたらすぐに独自な完成品が組み立てられるので、自動車産業の構造が変わる可能性があります。
【日経新聞記事引用】
電気自動車のテスラ上場 初値、公開価格上回る19ドル
2010/6/30 1:12
【ニューヨーク=川上穣】米電気自動車(EV)ベンチャーのテスラ・モーターズが29日、米ナスダック市場に上場した。初値は19ドルと公開価格(17ドル)を約12%上回った。有望なベンチャー企業の上場として、投資家の関心の高さを裏付けた。テスラは上場で総額2億ドル超を調達し、成長戦略に資金を投じる計画。
テスラは2003年の設立。ネット決済サービス「ペイパル」などを興した起業家、イーロン・マスク氏が創業資金を出資した。独ダイムラーとの提携に続き、今年5月にはトヨタ自動車との資本・業務提携を発表。トヨタと米ゼネラル・モーターズ(GM)の旧合弁工場「NUMMI」の土地や建物の一部の購入も決めた。
Posted on 6月 30, 2010 at 10:45 午前 | Permalink
|
2010.06.11
100611 CACHATTO
CACHATTO(カチャット)というのは、VPNと同じ発想で、モバイル機器から社内のLANに接続して、LotusNotesやサーバーアプリを直接操作できるインフラを提供するアプリケーションです。
【CACHATTOの紹介記事】
「いつでも、どこでも、安全に」 - それがCACHATTOの提案するビジネススタイルCACHATTOは、複数のセキュリティ技術や製品との連携により、モバイルアクセスにおける最高レベルのセキュリティを実現しているため、既存モバイル端末を仮想的なシンクライアント(記憶装置を持たない端末)として有効活用することが出来ます。
インターネットに接続できる環境と端末さえあれば、いつでも、どこでも、安全に、社内のメールやスケジュール、グループウェアを利用できます。場所や時間にとらわれないビジネススタイルを確立することで、業務の効率化やクイックレスポンスを実現します。
BizID誠には、iPadでCACHATTOを使うことで、今までのスマートフォンやモバイル端末での使い勝手と大きく変る様子が写真入りで記載されていて、非常に興味があります。
やはりパソコン並みの大画面で見るメリットはNotesやEXCELのように情報の一覧性が要求されるビジネスシーンでは絶大な威力があるのですね。
『Lotus Notes/Dominoやマイクロソフトの「Exchange」シリーズ、サイボウズの「Office」シリーズなど、社内のイントラネット内で構築したシステムに、社外からセキュアにアクセスしたい――CACHATTOはそういうニーズに応えるミドルウエアだ。モバイル端末からCACHATTOを通してアクセスすれば、社内メール・スケジュール・ファイル・Webなどを使っても、データは端末に残らない。』
とありますから、セキュリティー面でもやシンクライアントの方向にも沿った新しい選択技として注目されます。
価格は一例ですが、以下のとおりなので、試してみる価値は十分ありそうだし、代理店もNEC、大塚商会、ソフトバンクなど広範囲なのでとっつきやすそうです。
■「CACHATTO SecureBrowser(Android)」価格
初年度1ユーザー単価:1,800円(購入単位:10ユーザー)
次年度1ユーザー単価:600円(購入単位:10ユーザー)
■「CACHATTO専用インターフェース対応オプション」価格
初年度1サーバー単価:150,000円(購入単位:1サーバー)
次年度以降:0円
Posted on 6月 11, 2010 at 02:20 午後 | Permalink
|
2010.06.09
100609 マネージャーの心得:その一
会社はもちろん組織で動きますが、中間管理職である課長やマネージャーは上からの指示と下からの突き上げの狭間に立ち常に緊張感が抜けません。
もちろん部長になっても、上に役員や社長がいるわけですから、この緊張感は同じですが、少し違うのは課長という立場は多くは平社員から次のステップで、それまで人を使った経験が少ないという点です。
高度成長期なら、課長の下に係長もいて、下に対するクッションの役割を係長に肩代わりしてもらうことも出来たのでしょうが、現在では課長やマネージャーが中間管理職の代表的な肩書きでしょう。
日経ビジネスOnlineで連載が始まった『スネオ課長とマネージャー島耕作』は中間管理職のタイプを類別して、中間管理職のあるべき姿を示唆する連載のようで、まえがきによれば「スネオ」「マスオ」「星一徹」「島耕作」「ダメおやじ」の5タイプに分類して解説するようです。
第一回目を読んで、パターンを極端化している点は否めませんが、反面教師としてなかなか参考になりそうなので引用させていただきました。
この図にある悪い性行を取らないよう、常に自らを客観的に見ることが出来れば、このコラムで理想型とされるマネージャー島耕作を目指すのは難しくないと思うのですが、思った通りの行動を取れないのが会社勤めの難しさでしょう。
自己中心型マネージャーが組織を傷める
【引用記事】日経ビジネス Online
スネオ上司、後ろから部下を撃つ
【第1回】自己中心型マネージャーが組織を傷める 2010年6月9日 水曜日 稲垣 公雄
あなたの会社には、どんなタイプの管理職がいますか?
2010年1月に三菱総合研究所が20代、30代の日本のビジネスパーソン約1000人に自分の上司について調査したところ、大きく5つのタイプに分かれることが見えてきた。それぞれを「スネオ」「マスオ」「星一徹」「島耕作」「ダメおやじ」というアニメなどの登場人物でシンボル化し、今回は特徴を分かりやすくまとめた。
第1回目に登場するのは「スネオ」タイプ。舞台は東京のビジネス街にある丸定商事だ。
2010年6月17日15時。 丸定商事、常務室にて――
無性に暑かった。汗がだらだら流れる。最初は、梅雨に入った気候のせいだと思っていた。遠くから本川課長の声が聞こえる。
「確かに常務のご指摘の通りですね。この企画は全然なっていません。私の前任の為田課長から引き継いだ際に、常務のご指示だと聞いていたものですから…。担当の高村からもきちんとした説明もなかったもので、全く申し訳ありません! さっそく練り直しまして、改めてご報告いたします!」
役員室からの移動中、本川と高村圭吾は終始無言だった。会議室から自分の席に戻るとほぼ同時に、本川が声をはりあげた。
「高村! ちょっとこい!」
また憂鬱な時間が始まる――。
「言っただろう。あの企画じゃだめだって。だから、平田常務が言っているのはこういうことなんだよ。為田はダメなんだよ。あいつが中途半端なものを置いていくから、俺達が困るんだ!」
悪夢が始まったのは1カ月前だった。前の為田課長もはっきりいって最悪だった。しかし、この本川ほどではなかった。
「高村、ご愁傷様だなー。本川課長だって?」
「いや、ダメ親父よりはましだろう?」
「ダメ親父って?」
「為田課長だよ。親に次ぐと書いて、為田親次(しんじ)。それで、ダメ親父」
「そりゃいいな。でも、ダメ親父よりもある意味きついかもよ、スネオくんは」
「スネオって?」
「本川課長だよ。本川直(すなお)ってんだけど、周りからはスネオくんって呼ばれてるらしいぜ」
「なんだ、そりゃ?」
本川課長の赴任前、営業2課の中川から聞いていたとおりだった。為田は、誰から見ても分かりやすいダメ上司だった。それゆえ、逆にやりやすい面もあった。為田の指示なんてあってないようなもの。今回の秋の営業キャンペーンの企画案も、ほとんど自分が好きなように作ったものだといっていい。いや、作っていたものだったというべきか。
常務のいいなりになるスネオ課長
本川は、1カ月前に営業3課の課長に就任して、すぐにこのキャンペーン企画に目をつけた。全体のコンセプトの整合性などはお構いなしで、細かく、いろいろな口を出してきた。上へのアピールチャンスになりそうなネタだと思ったらしい。
「平田常務は3年前のあの企画の成功体験があるんだよ。だから、それにならって……」
企画の内容はほとんどズタズタだった。本川は、全体感なく思いつきのようにあちこちに手を入れた。本川のセンスによる「平田常務が気に入りそうな要素」により、高村から見れば支離滅裂で、全く何をやりたいのか分からないものになってしまった。高村は今日のプレゼン前から確信していた。おそらく常務にはこの企画は受け入れられないと。

「全く困るよなー。とにかく明日までに練り直してくれよ。よろしくな」
一番困るのはあんただよ…。とてもじゃないが、今日は何も手に付きそうにない…。
同日夜 丸定商事本社近くの居酒屋にて。
「中川、今日は突然、悪かったな。石田さんも」
「いいよいいよ。俺も飲みに行きたかったとこだ。しかし、お前もたいへんだな。本川さんは言うことがコロコロ変わるから。朝令暮改っていうか、直前に聞いた話で、思いつきで動くところがあるし」
「そうそう。それに態度も変わるし。今日の昼間の企画では、課長の言う通りにしたのに平田常務にダメだしされてさ。その瞬間に知らん顔さ。『高村の作り方悪い』って。最悪だよ。あんたの言うとおりに作ったんじゃねぇか。敵に突っ込んだ時に味方から背中を銃で撃たれるような感じだよ」
「課長はコロコロ変わるというよりも、上からなんか言われると、その前の発言を忘れちゃうんじゃないかしら。ただ、言葉が変わるんじゃなくて、本当にそう思っちゃっているような気がするわ」
⇒スネオ上司の特徴1
言っていること、考え方がころころ変わる
「基本的に自分の思い込みが強くて、人の話を聞いてないんだよな。何かを説明しても分かった分かったっていうんだけれど、本当は全然分かっていないもんな」
「でさ、妙に反応する時あるじゃん? それでずーと自分でしゃべり続けて」
「あるある。結局、何の話だったか自分でも分からなくなっていくのよね(笑)」
⇒スネオ上司の特徴2
人の話をちゃんと聞けない。自分の話したいことだけ話す
「しかし、営業3課はスネオがいると空気が違うよ。『次は誰が血祭りになるか』って、いつもみんなが課長の方を気にしている感じがするよ」
「まあ、あれだけ瞬間湯沸し器だとなぁ。いつも怒鳴り声が俺の席まで聞こえてくるぐらいだから、誰だってピリピリはするよ。はやりの『部下を誉めて育てる』っていうのとは正反対のタイプだよな」
「でも、先々月の課長研修で習ったらしくて、『これからはコーチングだ』とか言ってるわよ」
「じゃぁ、多少は変わってきたのか?」
「いやぁ、変わったといえば変わったんだけど、何か違うんだよな…。この前なんか、適当に作った資料をいきなりスネオに誉められてさ。気味が悪かったよ」
「ひょっとして、あの定例の営業戦略会議の資料?」
「そうそう。あの資料、石田さんがいつも取りまとめてくれている」
「先週あの資料を課長に渡した時は、『つまんない資料なんだよなー』って言ってたわよ…」
「やっぱりそうか…。スネオと2人で話していると、誰彼なく文句言っているから、どうせ俺も何か言われているだろうとは思ってたんだよなぁ」
⇒スネオ上司の特徴3
部下を褒めるべき時に褒めることができない
「部下へはボロクソだけど、上には妙に弱いっていうか、従順だよなぁ」
「今日は典型的だよ。あそこまで変わり身が早いのはすごいよ」
「でも、常務からすると、使いやすいのは事実だろう。田中部長のように人柄だけで部長になったような人と比べると、やはり結果を出してるよな」
「まあ、自分の部下に何と思われようと、自分の上司の考えていることを実現しようとするわけだからな。でも、その上司がアホだと最悪になるわけか」
「そういうこと。だから、今の常務のうちはまだ救われているってことだよ」
⇒スネオ上司の特徴4
上にものが言えない。上から言われるとすぐに前言を変える
「結局、本川さんは会社の中で偉くなりたいんだよな」
「まぁ、本人は認めないでしょうけどね。そういえば噂で聞いたんだけど、前の部署で辞めたいって本川さんに相談にいった子がいるんだけど、何て言われたと思う?」
「辞めたいなら辞めろ、とか?」
「それが、正反対。今は辞めないでって。でも、その理由がすごいの。『自分がいる間に退職者を出すと自分の査定に響くから、自分が異動してから辞めて』って」
「それ、マジで!?」
⇒スネオ上司の特徴5
自分の昇進、社内評価への関心が異常に強い
「本川さん、会社の業績評価対象になるものについてはとにかくうるさいもんな」
「前から残業もうるさかったけれど、今期になって急に休め休めって。あれはたまらんよ」
「組織評価に今年から有給休暇取得率が入ったからだろ? 業績は上げろ、残業はするな、有給は取れって。無理だよな。あの人の場合、結局、サービス残業をしろってニュアンスだから」
「まあ、スネオくんじゃなくて、会社の方針が無茶苦茶とも言えるけどな」
「でも、課長は言い方が下手よね。休まないと組織評価が下がるから休めって言っちゃうでしょ?」
「いや、むしろお前らが休まないと俺のボーナスが減るじゃないか、みたいな(笑)」
「そこにいくと、1課の星野課長はすごいよ。『とにかくいい仕事しろ』って。休みを取れとは一切言わないらしいよ」
「それもつらいけどな(笑)。課長全体で見れば、やはり2課の島田課長はうまいよ。『みんなで休もう! どうやったら休めるか工夫しよう』って感じだもんな」
⇒スネオ上司の特徴6
目標達成・社内評価へのこだわりが強すぎて、無茶を言う。割り切りの良さがない
「でもさ、星野さんだって、島田さんだって、実は上のこと気にしているし、業績にはうるさいところもあるよな」
「まあ、ウチの営業で無欲でいたら、課長にはなれないよ。でも、スタンスの違いなんだよ。スネオの場合は自分が上からどのように見られているか、というだけなんだよな。だから、結局、部下のことを何とも思っていない感じがすると思わないか?」
「でも、いろいろ口は出してくるじゃない? 勉強してるかとか、頑張れとかとも言うでしょ?」
「それは、結局、部下があげる結果や数字がほしいだけなんだよ。スネオが関心を持っているのはジャイアン、つまり自分の上司だけ。のび太とか自分の部下には興味はない。ただ、のび太が出してくる、ドラえもんの道具にはすごく関心があるっていうこと(笑)」
「それに比べると、島田さんは人間そのものに関心があるんだよな。本当によく覚えているもん」
「そうそう、私が去年プーケットに行った話でも1回話しただけなのに覚えている。うちで飼ってるネコの名前までも忘れない。私、感動しちゃった」
⇒スネオ上司の特徴7
部下のあげる成果には関心があるが、部下そのものに本質的に関心を持っていない
「要するに自分の立場だけで考えてんだよな、スネオはいつも。相手の立場に立つという発想が皆無なんだよ」
「でも、そういう振る舞いをしていたら、長い目で見ればマイナスよね」
「それはどうかな。そういうやり方で豪腕を鳴らして、結果を出して課長にまでなったわけだからな」
「ある意味では真直ぐなんだよ、良くも悪くも。周りが見えてない、空気が読めないっていうけど、読めなくても生きていけるんだよね。本人のスタイルだし、会社にとってもある程度は成果を上げるから、いいかもしれないよ」
「おれは嫌だな、やっぱり。それに本川さんの下に入ると、部下が辞めたり身体を壊したりしてるよな。そこまで含めたら会社にとってもマイナスなんじゃないの?」
「だから、ある意味では会社も分かっているんだよ。平田常務も本川さんのことを本当には信用してないと思う。このままいけば、便利に使われて最後は切られるだけだよ。そういうところまで見えていたら、ああいう生き方はできないでしょう。見えてないからやれるだろうな」
⇒スネオ上司の特徴8
物事を客観的・体系的にとらえることができない
⇒スネオ上司の特徴9
相手の立場にたって考えることができない。他者に対するいたわりや関心が薄い
中間管理職の5つのタイプは
さて、いかがだっただろうか? 皆さんの周りにはこんな「スネオ上司」はいないだろうか?
筆者の所属する会社は、職業柄、比較的冷静で客観的な社員が多く、実はこのタイプのマネージャーはあまり見かけない。一方で、毎年、多くの経営者やマネージャー、担当者と話をさせていただく機会があるが、このタイプの経営者やマネージャーは少なくない。
「よくまあ、こんな人がこういう立場にいるなぁ」
と思うことがしばしばある。第一印象としてはエネルギッシュで、いわゆるリーダーシップがあるように見えるタイプである。ところが、周囲も含めてよく話を聞いていくと、問題が非常に多いことが分かる。
一部の中小、中堅企業のオーナー社長的な立場の経営者や、その下にいるマネージャーに典型的に見られるタイプである。丸定商事の高村圭吾はまだ恵まれているかもしれない。本川課長の上司である田中部長、平田常務は、それなりにまっとうそうである。オーナー社長自身や、その下の幹部がこのタイプだと、部下は相当つらい。
「稲垣さん、本当に何とかしてくださいよ…」
と、相談されたことは、一度や二度ではない。もちろん、経営者やマネージャーになっているぐらいだから、それなりの成果をあげてきた人種であることも間違いない。しかし、このやり方はいわゆる「焼き畑式マネジメント」である。持続的な成長は難しい。ましてや、これからの時代は優秀な人材を求めて『人材獲得競争』が繰り広げられる時代になる。今後、この種のマネジメントは通用しなくなっていく。
三菱総合研究所(MRI)が2010年1月に実施した20代、30代のビジネスパーソンを対象とした調査によると、日本の一般的な企業において、最も典型的な上司スタイルとして5つのタイプがあることが分かった(平均タイプを併せると6タイプ)。
マネージャーには、大きく「ビジョン構築力と実践力」と「コミュニケーション環境構築力とその実践力」の2つの能力が必要となる。この2つの能力でタイプ分けされる。

5つ(平均タイプを含めると6つ)のタイプのうち、十分な成果を挙げているのは、「島耕作上司」「星一徹上司」のみ。それ以外は平均以下の成果しかあげていない。その中でも、最も部下に嫌われるタイプがこの「スネオ上司」である。スネオ上司の典型的な特徴が、ここまで紹介してきた本川課長の特性に現れている。
島耕作タイプが実践するエンゲージメント・マネジメント
MRIのこれまでの研究によると、島耕作タイプの上司は部下の組織や仕事に対するエンゲージメント度(愛着心や一体感)を高めることに成功している。そして、その高まりによって組織を好業績に導いている。我々はこの島耕作タイプのマネージャーが実践するマネジメントを、『エンゲージメント・マネジメント』と呼ぶ。
エンゲージメント・マネージャーが実践するマネジメントレベルに比べると、今回紹介したスネオ上司には、図表3のような特徴がある。最大の課題は「聴く・ほめる」を中心にコミュニケーション実践力が不足している点にある。心理特性・価値観として「社内評価への関心」が高く、本質的に「人間への関心」が低い。その特性が全ての行動を規定している。ただ、組織の中での業績はそれなりにあげているため、それなりに出世するタイプでもある。現在の日本企業のマネージャーのうち、実に12%がこのタイプのマネージャーである。

本コラムでは、それぞれのタイプの上司の課題を整理し、最も優れたマネージャータイプである「島耕作上司」と何がどのように違い、何を変えていけばいいのかを紹介する。また、島耕作タイプのマネージャーをより多く排出する組織の取り組みについても紹介していきたい。
来週水曜日には「第2回 マスオ上司逃げる」を掲載する予定です。
スネオ課長とマネージャー島耕作
企業の中で、管理職の果たす役割が大きく変わり始めている。業績低迷、人員削減や成果主義人事制度などの浸透により、課長職に求められる仕事はこれまで以上に重くなった。ところが現場では、その役割をうまく果たせる人材もいれば、逃げ回ってしまう人もいる。日本企業への調査をもとにアニメなどの登場人物である「スネオ」「マスオさん」「星一徹」「島耕作」「ダメおやじ」の5タイプを抽出。それぞれの特徴を解き明かす。
稲垣 公雄(いながき・きみお)
三菱総合研究所 金融コンサルティング本部・商品サービス戦略グループリーダー・主席研究員。専門は、CS・マーケティング戦略、ES・人材マネジメント戦略。京都大学経済学部経営学科卒。著書・論文に、『エンゲージメント・マネジメント戦略』(日本経済新聞出版社)、『顧客標準』(東洋経済新報社)、『顧客満足度・従業員満足度・企業業績を高める人材マネジメントモデル』(三菱総合研究所『所報』43号)等。
日本体育協会財務部会委員。個人のブログはこちらをご覧ください。
Posted on 6月 9, 2010 at 10:32 午前 | Permalink
|
2010.06.02
100602 対岸の火事ではない富士康で自殺者続出
先週5/27のITmediaの記事に
「自殺相次ぐ中国のガジェット工場、AppleやDellが調査」
というのがあったので、興味半分で読みましたが、AppleやDellが過剰労働や若年者労働を強いていたのでは無さそうで、不思議に思いました。
週が開けて、今日またASCII jpの記事に
「iPad人気の影響!? Foxconnで自殺者続出の理由」
という記事が出ていたので、ますます不思議に思います。
今日の記事では、記事の作者が「中国人の知人に『日本企業はなんで自殺者が出るほど働かせるのだ?』と言われた」と書いておられるので、よく読むと工場の中国名が富士康なので日本企業と誤解されての詰問と分かりましたが、依然として原因は不明です。
世界の最先端を行くAppleやNOKIA、Dell、HP、などのそうそうたるIT産業のOEM工場であることと何らかの関連性があるような気もしますが、下手な憶測は出来ません。
Posted on 6月 2, 2010 at 03:50 午後 | Permalink
|
2010.06.01
100601 雨降って固まるトヨタの針路
今日の日経ビジネスONLINEの記事:
雨降って固まるトヨタの針路を読んで
勝手応援の豊田章男社長が輝き出して、嬉しいです。
「利益よりも信用」と言えるのは宗家ならこその余裕で今までの番頭さんには口が裂けても言えなかったことです。
テスラとの技術提携にしても新しい技術への敏感な感受性と、閉鎖工場の再活用と従業員の再雇用という一石三鳥の効果が期待できますから、成功して欲しいです。
商売の常識として、利害が反するのは勝者と敗者、騙すものと騙されるものがいて、下手なやり方。売る方も買う方も取引してよかったと思えるようでないと本当の商いとは言えません。渋澤栄一氏の「論語と算盤」の趣旨もその辺りに商売の倫理があると主張されているのだと思います。
手前事で恐縮ですが、20年も前に全国の小売店様200店あまりを訪問して当時まだ珍しかったオンラインでの在庫照会&発注システムをお奨めしたのも、売る方にも買う方にも大きなメリットがあるという信念があったればこそです。
Posted on 6月 1, 2010 at 12:01 午後 | Permalink
|
2010.05.26
100526 通信各社、iPadで回線争奪 料金下げや新型接続器
通信各社、iPadで回線争奪 料金下げや新型接続器
モバイルルーター接続が一気に広がりそうです。
きよもりはe-mobileのD25HWを5/8にゲットしましたが、もちろんiPad対策です。
今日の記事では、e-mobileも値下げするそうですから、大歓迎ですね。
孫さんの頑張りにもかかわらず、SIMロックやアクセス環境の悪さから評判が良くないiPad 3Dはかなり苦戦すると思います。
きよもりには関係ないのですが、iPhoneで3D契約している人はiPadで3D契約したら、電話代を二重払いすることになるのではないのでしょうか。
モバイルルーターなら5台くらいまで同時接続出来ますから、iTuneを使いながらiPadも見るといった使い方ができるかも知れません。
【記事引用】
日本経済新聞 2010/5/25 20:54
28日に発売される米アップルの「iPad(アイパッド)」など多機能携帯端末を巡り、通信各社の回線争奪戦が激化している。ソフトバンクが販売契約を結んだiPadは同社の携帯回線を使うタイプと無線通信タイプの2種類がある。NTTドコモとNTT東日本は無線タイプの利用者取り込みを狙い、モバイル無線LANルーター(ネット接続器)の提供を6月に始める。イー・モバイルも無線通信を値下げする。アップル製品を事実上独占販売するソフトバンクに対抗する。
ルーターは持ち運びが可能で、ドコモやソフトバンク、イー・モバイルなどの携帯通信網、公衆無線LAN、光回線を自由に選んで屋外でも使えるのが特徴。iPadだけでなくスマートフォンや携帯ゲーム機、モバイルパソコンなど複数の端末を同時に接続できる。
ドコモは新型モバイルルーターを使ったデータ通信サービスを6月下旬から始める。ドコモはiPad向けに自社の携帯通信網の提供を目指していた。しかしアップルは携帯通信型iPadの販売契約をソフトバンクとだけ結んだため、戦略を転換し、急きょ無線ルーターの投入を決めた。販売奨励金の投入で「無線ルーター自体は実質0円に近い価格で量販店に並ぶ見通し」(関係者)。
NTT東日本は光ファイバー回線「フレッツ光」の契約者向けに6月下旬からモバイルルーターのレンタルを月315円で始めるほか、公衆無線LANの利用料金を業界最安値の210円に引き下げると発表した。
イー・モバイルも同社の小型無線ルーター「ポケットWiFi」などのデータ通信端末を8月末までに新規に購入した顧客を対象に、月額基本料を1年間、1000円引きの3980円にすると発表した。
一方、ソフトバンクモバイルはiPad向け携帯回線の通信料金を使い放題で月額3225円に設定した。既存のiPhone(アイフォーン)向けの月額4410円よりも安く、「価格破壊につながりかねない」と競合他社は警戒する。
料金競争を避けたいドコモやイー・モバイルはキャンペーンで一時的に通信料金を安くした格好だが、それでもソフトバンクより700円以上高い水準。ソフトバンクの携帯回線に対応したiPadの販売が伸びれば、料金引き下げ競争が過熱する可能性もある。
Posted on 5月 26, 2010 at 07:44 午前 | Permalink
|
2010.04.27
100427 金融庁がIFRSに関する17の誤解に回答
日経ITproでは「IFRS国際会計基準FAQ」という連載があって、会計担当者以外の例えば、システム部門の担当者でも比較的判りやすい解説記事なので参考になります。
今日の記事に:
「既存システムの全面的な見直しは不要」、金融庁がIFRSに関する17の誤解に回答
金融庁は2010年4月23日、「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」を発表した。金融庁は「IFRSに関して誤解を招く情報が流布されているとの指摘があることから、誤解があると思われる事例を集めたものである」としている。全20ページの文書で、IFRSに関する誤解とそれに対する回答を1ページでまとめている。今回、取り上げられた誤解は17項目ある。金融庁のWebサイトから無償で入手できる。
というのがあり早速、金融庁のPDFをダウンロードしましたが、こちらはお役所らしく、表現が固くて、用語の使い方にまで厳密な言い回しで記載されていますから、素人にはなかなか取っつきにくくて残念です。
この回答集の問題は、タイトルにはおおいに期待させられますが、IFRSの規制が絶対的なものではなく、選択幅があるという表現に留まっていることで、どの方法が将来にもわたって最善なのかの方向性は示していないことです。
結局、規制される各企業が公認会計士や税務コンサルなどと各社の状況と2015年以降のIFRSの改訂の方向性を検討して、個別に対応するしか無いのかも知れません。
Posted on 4月 27, 2010 at 11:44 午前 | Permalink
|
2010.04.23
100423 ユニクロと高島屋がタッグ!新宿2つ目の“都内最大級”店舗
今日に日経新聞:
ユニクロと高島屋がタッグ!新宿2つ目の“都内最大級”店舗
ユニクロの攻勢が止まりません。
1000坪規模の大型ショップを都心に拡大する最も簡単な手段としては、売上不振の百貨店のフロアを利用するメリットは大きいと思われます。
2、3年後にはフロア総面積が現在の1.5倍にもなる大阪の百貨店も売上の底上げは困難ですから、ユニクロのような大規模専門店にフロア貸しする事例が増えるでしょう。
問題は、画一的な安売り衣料が飽和状態になる時期がいずれは来ることです。
きよもりの場合、頑固にユニクロでの買い物をしたことがありませんが、もし買うなら、30年前に戻って、安いシャツに自前でイラストやアニメを繊維用絵の具で書き足してユニークなものにしたいと思います。
子どもたちがまだ小学生の頃は、休みになったら、夜中までスヌーピーやドラえもんのアニメを手書きでペイントしていたのを思い出します。
いまなら、パソコンを使えばもっと簡単に絵を描けそうです。
Posted on 4月 23, 2010 at 10:10 午前 | Permalink
|
2010.04.16
100416 米Google、Twitterの過去のツイートを検索可能に
Googleの検索は強力で、複数のキーワードで探せば、昔なら図書館へ行って探さないといけないような情報が即時入手出来ます。
きよもりの場合、6年もブログを書いていますから、以前発言した記事や、昔行った山の記録などを探すには最適ですから、サイドバーに自分のブログ記事を検索する窓を貼りつけています。
そんな便利なGoogle検索でも、ここ一年でユーザーが1億人を越したTwitterの検索機能が弱いことが指摘されていました。
常にトレンドを押さえるGoogle社ですから、もちろん対応を急いでいて、10年02月にはリアルタイム検索を開始していましたが、今日のASCIIでは過去に遡った検索も可能になったそうです (ただし今のところは英語版のみ)。
試しに画面を参照してみると、Obamaをキーに過去の発言が検索でき、上部には発言量をグラフで表示してくれます。
ちょっと見た感じではまだ10年02月までしか遡れないようですが、追っかけ過去データもすべて探せるようになると思われます。
一方では、今日の日経新聞には
国会図書館、公的サイト保存し「ウェブ蔵書」に国・日銀など2000機関 法改正受け許諾不要
米議会図書館、ツイッター全投稿収蔵
とかの記事が出ていますから、映画並みに知らぬ間に個人情報は何らかの閲覧を受けて、いつでも過去に遡って検索できるようになっていきます。不用意な発言には注意しましょう。
【ASCIIの記事引用】
米Google、Twitterの過去のツイートを検索可能に
文●渡辺隆広/SEMリサーチ
2010年04月15日 01時54分更新
記事提供:SEMリサーチ
.
米Googleは2010年4月14日、リアルタイム検索に関連した新機能として、Twitter上の過去の発言(ツイート)を遡って検索・閲覧できるサービスを追加する。数日内に英語圏で利用可能になる。
関心ある話題についてのキーワードで検索した後に、検索ツール(Search Options)から Update(アップデート)をクリックすると、従来通りの最新のツイートに加えて、画面上部に時間軸と話題の高さを表すチャートが表示される。チャートのスパイク(山)はTwitter上でそのキーワードを含むツイートが数多く行われたことを意味する。このチャートから、閲覧したい任意の時間を選択してクリックすることで、ツイートのアーカイブを読むことができる。
Twitterのアーカイブ検索機能はリリース当初は2010年2月11日までしか遡ることができないが、今後、2006年3月21日までのアーカイブが検索可能になる予定。
過去のツイート検索を試したい場合はこちらの画面を参照のこと。
Replay it: Google search across the Twitter archive
http://googleblog.blogspot.com/2010/04/replay-it-google-searc
h-across-twitter.html
【Googleの自己ブログ検索】
Posted on 4月 16, 2010 at 08:38 午前 | Permalink
|
2010.04.06
100406 大企業でもG-mail採用が増えるか?
Googleは一般ユーザー向けのサービスからユーザーを取り込み、ここ三年余りは企業での検索サービスや、クラウドサービスに浸透しつつあります。
昨年、「富士ソフト」がG-mailを導入というニュースがありましたが、ソフトウェア開発を主業務とする企業ならばとそれほど大きなインパクトは感じませんでした。現在は、いわゆるクラウドサービスである「Google Apps Premier Edition」の採用まで拡大しているようです。
今回はわれわれ同様、一般の消費財メーカーとして、「ユニ・チャーム」がG-mailを導入ということですから、インパクトがあります。
ユニ・チャーム、メール自前主義と決別 ~「コスト」まだ削れる
今後5年間の費用を半減
メール保管容量が1人当たり25ギガバイト(ギガは10億)になり、利用者が受信メールを削除する手間がほとんどかからなくなった。
ユニ・チャームは独自の経営手法「SAPS(サップス)」を強化するため、フリーアドレス型オフィスを採用。会議や打ち合わせによる対面コミュニケーションを重視しているが、その効率化を狙ってメールの活用も盛んだ(写真:山西英二)
また以前は、急増し続ける迷惑メールの除去処理で、メールシステムにかかる負荷が過大になっていた。
メリットはメールの容量を気にしなくて良い、スパムや迷惑メールなどほとんど完璧に排除される、などユーザーやシステム運用コストが大幅に軽減されますが、見返りとして社内データの流出という目に見えないリスクを覚悟しなければいけません。
この辺りの兼ね合いで、システム担当者としては自信を持って踏み切れないわけですから、最終決断は経営者判断となるでしょう。
Posted on 4月 6, 2010 at 06:04 午後 | Permalink
|
2010.04.02
100402 日経新聞Web版がお薦め
3月23日から日経新聞電子版(Web版)がスタートしました。
単独で購読すると月額4000円と高いので、14年間も購読をやめていた日経新聞の定期購読を再開しました。 新聞購読とWeb版購読の抱合せだとWeb版の差額は1000円なので、殆どの読者はこちらを選択されたのではないでしょうか。
たまたま、引越ししたマンションが各戸まで毎朝朝刊を配達してくれることになっているのも定期購読を再開した要因です。
生活パターンも少し変わりました。
今までぎりぎりまで寝ているか、早めに起きたときにはパソコンでメールチェックをしていたのが、最近では5時過ぎには配達される新聞を取り込んで、ざっと見出しを読んでから出かけるようにしています。見出しを読むだけでも一時間近くかける場合もありますが、興味のある記事は全く同じ構成でWeb版にも掲載されるので、出社してから、インターネットでゆっくり読み直せるのはすごく安心というか重宝です。
Web版では、昨年から購読している産経NetView(サンケイネットビュー)のように新聞紙面をそのままのイメージで拡大して読むことも可能ですが、日経新聞の場合、写真やイラストなどはあまり多くありませんから、インターネットの記事と同様、横書きのテキストや、リンクで読むのが楽です。
もちろん、文化面の私の履歴書も紙面と同様、昨日から始まった有馬稲子さんの履歴が可愛い写真付きで読めます。
面白いと思ったのは、新聞紙面で記事下広告や右紙面に多い全面広告まで紙面イメージではそのまま見られるのに、文化面下の連載小説、今は「韃靼の馬」(辻原 登)だけは白抜きになっていて紙面イメージでも読めないことです。著作権の関係でしょうね。
紙面イメージでは広告までそのままなのは、商売上手な日経ですから、そのうち紙面広告からスポンサー企業へのリンクまで視野に入れているのかも知れません。
もうひとつ、素晴らしいのは、ネット配信のニュースが従来の「日経gooニュース」から「日経主要ニュースメール」(朝昼夕夜の4回)、「日経ニュースメール」(朝昼夕の3回)、「日経速報メール」(都度)と配信頻度が上がり、タイムリーになったことです。
これで、大事な記事を見逃す恐れはほとんどなくなったと言ってよいでしょう。
Posted on 4月 2, 2010 at 10:28 午前 | Permalink
|
2010.04.01
100401-3 75%の上場企業に今日から起こる“変化”とは→IFRS(国際会計基準)適用
日経ITproの記事からの要約
今日から新年度を迎える会社は日本の上場企業の75%を占める1613社
1015年までの段階的移行(コンバージェンス・収斂)のうち今期から替わる主な項目
1.マネジメントアプローチが要求される
「セグメント情報の開示」に関する基準(会計基準第17号)
製品系列別や事業所別のように企業が経営の意思決定に用いているのと同じ区分けでも財務情報を開示することを求める
2.企業結合(M&A:合併・買収)に関する会計基準
「負ののれん」は、これまで負債に計上して20年以内に償却していたが、新基準では特別利益として一括処理することになる
ブランドなどの識別可能な無形資産が新たに資産計上を義務付けられた。従来の固定資産だけでなく、無形資産についても資産管理の仕組みが必要になる
3.「資産除去債務」に関する基準(会計基準第18号)
工場・店舗・設備などの有形固定資産を売却・廃棄する場合に、土壌汚染対策法などの法令上や契約上の義務を果たすためにかかる費用について、債務として資産と負債に両建てで計上して、減価償却により費用配分しなければならない
4.、「包括利益の表示」も、2011年3月期決算から新たに義務付けられる見通し
保有している有価証券などの時価評価を、“利益”の一部として財務諸表に表示する格好になる
【引用記事】日経IT pro記者の眼
75%の上場企業に今日から起こる“変化”とは
多くの企業で新年度がスタートした。厳しい就職戦線をくぐり抜けたたくましい新入社員を迎えた企業、組織再編や人事異動によりフレッシュな体制で動き出した部署も多いだろう。
では、今日4月1日に「新しい事業年度」を迎えた企業は、いったいどのくらいあるだろうか。
国税庁に2007年度に申告があった年1回決算の国内法人262万7161社で見ると、事業年度の開始が4月、つまり3月を決算期としているのは53万76社。企業全体の20.2%、5社に1社の割合である。月別では最も多いものの、思ったほどではない。
だがこの傾向は、上場企業に限ると、より顕著になる。東京証券取引所に上場している企業は、2010年2月末時点で2310社(マザーズを含む)。そのうち金融・保険業、新規上場会社、変則決算会社を除いた2149社では、3月決算の企業は1613社、実に75%、4社中3社を占める。2番目に多い12月決算の企業が167社(7.8%)だから、10倍もの“一極集中”ぶりである(3番目に多い月が気になる方は記事末尾を参照)。
そんな東証上場企業の75%を占める3月決算企業に今日から起こる変化、それが会計基準の変更である。
マネジメントアプローチが要求される
上場企業の財務諸表が従わなければならない日本の会計基準では現在、国際会計基準(IFRS:国際財務報告基準)に近づけるための「コンバージェンス(収れん)」と呼ぶ作業が進んでいる。2009年4月1日から建設事業やシステム開発事業に「工事進行基準」が適用されたのも、その一環である。今日から始まった2010年度(2011年3月決算期)も、IFRSに近づけるために新しい会計基準がいくつか適用された(一部は2010年3月期からの早期適用も可能)。
中でも、ほぼすべての企業が影響を受けるのが、「セグメント情報の開示」に関する基準(会計基準第17号)である。セグメント情報とは、事業活動の構成単位ごとの利益や資産・負債などの財務情報のこと。従来の財務諸表でも地域別や事業部門別に財務情報を公開している企業は多かったが、新しい会計基準では「マネジメントアプローチ」が要求される。これは、製品系列別や事業所別のように企業が経営の意思決定に用いているのと同じ区分けでも財務情報を開示することを求める規定だ。
企業会計には社内管理用の「管理会計」と開示用の「財務会計(制度会計)」がある。マネジメントアプローチは、社内で使っている管理会計と同様の情報を、投資家にも公開することを要求するものと言える。ERP(統合基幹業務システム)やBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入済みで、管理会計のシステムと財務会計のシステムを連携させている企業では、情報の出し方さえ決めれば後の対応は難しくないはずである。しかし、システム化や両者の連携が不十分な企業は、手こずることになるかもしれない。マネジメントアプローチは通期の決算だけでなく、四半期開示でも求められるため、システム対応が不十分だと経理・財務部門の業務負荷が大きく上昇する恐れがある。
影響を受けるのは一部の企業にとどまるが、相応のインパクトがある基準変更もいくつか実施された。企業結合(M&A:合併・買収)に関する会計基準はその典型だ。例えば、買収価額が純資産価額を下回った場合、つまり割安に相手企業を買収できた場合に発生する「負ののれん」は、これまで負債に計上して20年以内に償却していたが、新基準では特別利益として一括処理することになる。当期利益の押し上げに効果があるため、M&A戦略の意思決定に影響を及ぼすかもしれない。
また、企業結合に関する会計基準では、ブランドなどの識別可能な無形資産が新たに資産計上を義務付けられた。従来の固定資産だけでなく、無形資産についても資産管理の仕組みが必要になることを意味する。
資産管理の面では、ほかにも「資産除去債務」に関する基準(会計基準第18号)が適用された。工場・店舗・設備などの有形固定資産を売却・廃棄する場合に、土壌汚染対策法などの法令上や契約上の義務を果たすためにかかる費用について、債務として資産と負債に両建てで計上して、減価償却により費用配分しなければならない。築地市場の移転問題で明らかになったように、工場跡地などの土壌の浄化には相応の費用がかかる。製造業の工場設置や流通業の店舗展開などの戦略に、少なからぬ影響を与えることになるだろう。
このほか、基準化の最終決定は6月ころに先送りされたものの、「包括利益の表示」も、2011年3月期決算から新たに義務付けられる見通しである。保有している有価証券などの時価評価を、“利益”の一部として財務諸表に表示する格好になる。株式相場の変動で企業の“利益”が揺さぶられるため、持ち合い株の解消など、これまでの経営戦略に見直しを迫るきっかけになりそうだ。
日本の会計基準は、国際会計基準IFRSに近づけるコンバージェンスが進む一方で、2015年3月期または2016年3月期には、IFRSそのものを全面的に採用する方向(アドプションと呼ぶ)にある。新しい会計基準は4月1日以降に始まる事業年度から適用されることが多いため、今後数年間は4月1日が来るたびに、企業は新しい基準に対応した意思決定方法の見直しや新システムへの切り替えを求められることになる。
さて最後に、記事冒頭で触れた決算期に関連するビジネストリビアを一つ。東証上場企業で決算期が最も多いのは3月、2番目は12月、では3番目は? そう、ちょっと意外かもしれないが、書き入れ時を終えた流通業の決算が多いあの月である。
(井出 一仁=プロジェクト推進部) [2010/04/01]
Posted on 4月 1, 2010 at 04:44 午後 | Permalink
|
2010.03.04
100304 豊田章男社長の思いやり
日経ビジネス ONLINE 10/03/04 に
中国の謝罪会見が穏やかだった理由
という記事があります。
内容は米国での公聴会のあと、いったん帰国する予定を変更して、直接中国・北京での謝罪記者会見に駆け付けられた豊田章男社長の行動が中国ではおおむね好意的に受け入れられたというレポートです。
いわゆる先手必勝の機動力はトヨタらしいと感心させられますが、それ以上に感心させられたのは、記者会見のあと日系記者・欧米記者を前に話された、アメリカでの涙の理由です。
この記事を読んで昨年一月、豊田章男氏の次期社長就任が報道されたことに関して、きよもりのご本人との接点についての思い出を書かせていただいた記事を思い出しました。
偉ぶらない、常に謙虚で、弱者に優しい、ご本人の性向がうかがえます。
巨大企業ゆえに、個人の意思を貫き通すことはなかなか出来ないとは思いますが、根底には自分のことより、従業員や他人のことを思いやる章男社長の素直なやさしい気持ちが伝わってきます。
逆風に負けずこれからも頑張ってください。
【記事の引用(抜粋)】 『坂田 亮太郎のチャイナ☆スナップ』 (日経新聞・北京支局長)
豊田社長が涙を流した理由
さて、最後に今回の記事で記者がどうしても触れておきたいことがある。米国の公聴会で豊田社長が声を詰まらせ、また工場従業員と話していた時に涙を流したことに対して欧米では批判的な報道があるようだ。
1日の北京での共同記者会見が終わったあと、一部の日系メディアと欧米メディアには豊田社長との質疑応答の機会があった。欧米メディアから「アジアでは経営者の涙は受け入れられるかもしれないが、欧米ではどのように受け止められると思うか」という質問に対し、豊田社長は次のように答えた。
「涙に関して、私は(感情を)コントロールできるほど人間ができていない。(社長である)私はしんがり役を務めていたつもりで、彼ら(工場従業員)を守ろうと一生懸命にやってきたつもりだった。だが実際は違った。私は彼らに守られていることが分かった瞬間に、申し訳ないけれど・・・(涙が出た)。そのことはアジアで理解され、米国では理解されないかも知れないけれど、心が涙という形で反応してしまった。米国社会に(私の涙が)誤解されて伝わっているならば大変申し訳ない」
誌面が限られている日本のメディアでは、おそらく豊田社長のコメントが全て掲載されることはないと思う。自分の会社の社長が、異国の地でサンドバッグのように叩かれている。トヨタの関係者には、この現実を改めて噛め締めて早期に再起して欲しいと願うばかりだ。
会見の最後に一連の不祥事に対する責任問題について質問が飛んだ。2009年6月に社長に就任したばかりの豊田社長に対して、これまでのところ辞任を求める声は表立っては無い。だが、この日の豊田社長はこう言い切った。
「『トヨタがやっぱりトヨタだったね』と皆様に言ってもらえるまで、(自分は社長として)頑張っていく」。
【09/01/13 きよもりのブログ記事引用】
090113 トヨタ自動車のV回復に期待
トヨタ自動車の営業赤字への業績修正が発表されて、市場には大きな衝撃が走りましたが、実際に営業利益の推移をグラフで見るとそのすさまじい落差には驚くばかりです。
百年に一度の危機に直面して、トヨタ社長に豊田章男氏、創業家の下 団結図るという大政奉還の方針が出されたのも、ご存じの通りです。
ちまたでは賛否両論があるようですが、きよもりの場合は、12年前に直接、講演会で豊田章男氏のお話を聞き、たまたま直接質問を投げかけて、お答えをいただいた時から、将来はこのような方が社長になるべきだと思っていましたから、この時期にこの方がトップに立つのは、トヨタにとっても千載一遇のタイミングだと思いました。
当時、豊田章男氏はシステム開発部長として、Netz(ネッツ)の顧客管理システム開発の立ち上げに責任者として携わっておられました。
従来各販社単位でのハンド管理であったNetz会員を統合して、顧客情報を共有し、会員の転居や、購買履歴、来店履歴を一元管理するシステムを立ち上げられたのです。
その時きよもりが質問させていただいたのは、『新システムを開発されるに当たって、最も苦労されたのはどのようなことでしょうか?』、というものでした。
豊田章男氏はしばらく考えられたあと、『それは、現場の社員の方々に、如何にして、新システムの必要性と稼働した時の効果を理解してもらうか、ということでした。」と答えられました。言葉を継いで、『どのような先進的システムを開発できても、日々利用するベテラン社員から新入社員に至るまですべての関係者が自信を持って使えるシステムを提供しないといけないと肝に銘じて、開発時から配慮しました。」と言われたので、きよもりはもちろんその時講演を聴いていた数十名の同業界の方々も感心したのを思い出します。
講師が豊田章男氏とあった時から、多分豊田本家の系列の方だろう、良家のお坊ちゃんのお話を聞くのもよいな程度に、軽く考えていた自分が恥ずかしくなったのを感慨深く思い出します。
ですから今回の豊田章男氏の社長就任には全面的に期待しています。
Posted on 3月 4, 2010 at 08:58 午前 | Permalink
|
2010.03.02
100302 日本版「フリー」流行の兆し
今日の日経ビジネスONLINE 「時事深層」で
「この本、丸ごと無料です」
という記事を読んで、なるほどと感心しました。
記事にも書いてある通り、この発想はベストセラー本「フリー」の二番煎じですが、異なるのは本をまず出版し、版を重ねて元がとれたので本の内容全てをPDFファイルでインターネット公開するという、あとさき逆の考えだということです。
この考え方って、これからかなり広がりそうですね。
理由1.著作者にとってはすでに原稿料以外に充分な印税を得ており、寛容になっている。
理由2.出版社にとっては、印刷製本と書籍流通のコストに対する、膨大な返品リスクを考えると、今後更に重版するより、無料宣伝でクチコミが広がれば、購入希望者の底辺が拡大するので息の長い持続的な販売に期待できる。
前宣伝がよいのか後宣伝がよいのかは内容と本の価格次第かも知れませんが、今回のような事例は読者にも好意的に受け入れられやすいので増えると思います。
もちろん、インターネットで全文公開される前に本を購入した人からは、苦情が入る可能性もありますが、青空文庫のように、著作権が切れた本を無料公開しているのと同じと考えれば、手元にベストセラー本が残っているのですから、無駄金とは言えません。
今後、ベストセラーによって充分な報酬を得た著作権者が出版社と話しあって、インターネットで無料公開するケースが増えるでしょう。
極端な発想で言えば、重版が10版以上になったら、あるいは5万冊以上になったら、著作権者さえ承認すればすべてインターネットで公開するような原則を作れば、KindleやiPadの普及と相乗して若い人達の活字離れも解消し、日本の文化水準向上にも大いに資するし、50%にものぼる書籍流通の返品も減少し、資源の節約にもなると、期待出来ます。
参考:初版部数を考える
【記事引用】日経ビジネスONLINE 「時事深層」 2010年3月2日(火)
「この本、丸ごと無料です」 中原 敬太(日経ビジネス記者)
3月1日、文芸春秋が1冊の新書を全文無料で公開する。無料公開で本は売れなくなるのか、それともさらに売れるのか。電子書籍の登場で揺れる出版業界の注目を集めそうだ。
大手出版社の文芸春秋が3月1日から1つの実験を始める。昨年10月に出版した新書『生命保険のカラクリ』をインターネット上で全文無料で読めるようにするというもの。大手出版社が丸ごと1冊を無料で公開するのは極めて異例のことだ。
著者の強い希望で実現
今回の「実験」を言い出したのはこの新書の著者である、岩瀬大輔氏だ。ネット経由で死亡保険や医療保険を販売するライフネット生命保険の副社長である彼はこの本の中で、従来の生命保険のコスト構造を明らかにするなど、生保業界のタブーに切り込んで話題を集めた。
彼の周囲の著名人のブログなどで取り上げられ、アマゾン・ドット・コムなどネット書店を中心に売れ行きは好調。出版から3カ月で6刷が決まり、発行部数は2万9000部に達した。
「さらに多くの人に読んでもらうためには、どうしたらいいか」
出版当初からネットでの無料配信に関心があった岩瀬氏は、クリス・アンダーソン氏の『フリー』の存在を知り、その思いを強めた。『フリー』は、無料にすれば利用者が増え、結果として利益を生むと主張。その本自体が先着1万人にネットで無料公開され、ヒットにつながった。岩瀬氏は文春の担当者に相談した。
前例のない提案に、最初は戸惑いを隠せなかった文春だが、「どこかが始めるのは時間の問題。文春のような保守的な出版社が先駆けてやることに意味がある」という岩瀬氏の熱意に押し切られる格好で承諾した。
一部分だけの配信も検討したが、最後はPDF方式で全文公開を決断。期間のみ4月15日までと限定した。年代と性別を答えると、ダウンロードでき、後はコピーするなり、メールで転送するなり、ユーザーの自由だ。
ネットで無料公開したら、本が売れなくなるという意見に対しては、「全部印刷する手間と費用を考えたら、新書を買った方がいいと考える人も少なくないはず」(岩瀬氏)と予想する。
確かに、新書は235ページ。すべて印刷すると1枚5円でも採算が合わない。きちんと製本された形を819円で手に入れられると考えれば、本を購入した方が割安という見方もできる。
今回の岩瀬氏と文春の取り組みは、起爆剤となって他の書籍にも影響を与えるのか。文春新書の飯窪成幸編集部長は比較的冷静だ。
「我々は自社の持つコンテンツを大切にするために、どうすべきかを考えなければならない。今回のやり方も1つの方法だとは思っているが、ネット上はすべてタダという考え方は危険」と話す。実験の結果がどうであれ、すぐにほかの新書や書籍の無料公開に踏み切ることは考えていないという。
出版業界の今後占う?
出版業界はこれまで、著者も出版社も、無料公開はコンテンツの価値否定になると二の足を踏んできた。しかし今回、著者が自ら希望し、それに出版社も同意したのは第一歩と言える。
内容によっても異なるが、時流を捉えたテーマで勝負することが多い新書は、それだけ賞味期限は短いと見られる。しかし今回のように発売から4カ月が経過した新書の無料公開は、寿命をさらに延ばす可能性もある。
文春という大手出版社を巻き込んだ今回の実験は、出版業界で話題になりそうだ。どちらの結果となっても、それはキンドルやiPadの登場により、紙媒体と電子媒体の間で揺れる出版業界に有用な視座を与えるに違いない。日本版『フリー』の実験に注目が集まる。
日経ビジネス 2010年3月1日号117ページより
Posted on 3月 2, 2010 at 12:53 午後 | Permalink
|
2010.02.05
100205 普及が進むLED電球
LED電球に関しては、地球温暖化対策も含めて、昨年来急激に普及が進んでいるようで、昨年12月では販売個数で8.5%までを占めるようになってきているそうです。
日経ビジネスONLINEの記事では、普及が進むに従って、大手メーカー三社間では熱対策やさらなる低価格化が焦点と書かれています。
長寿命のカギは熱対策
今の住んでいるマンションではトイレや廊下、玄関のスポットはすべて60Wの白熱球が全部で5個使われていますが、移転先のマンションでは図面によると11個も使われているようなので、記事を参考にすれば今の白熱電球のままだと年間\25,300も電気代がかかることになります。これをすべてLED電球に替えると年間電気代は\3,300に激減しますので、二年間で購入価格は償却出来る計算です。
問題は、今後さらに普及が進むとさらに低価格化と熱効率の向上が進むのは目にみえていますから、どこで見切るかでしょう。
【最近の関連ニュース】
パナソニック、LED電球の生産能力4倍 海外に全面移管 NIKKEI NET 10/02/05 07:00
シャープ、LED電球で米市場参入 3月に発売 NIKKEI NET 10/01/20 22:32
【日経ビジネス ONLINEの記事引用】
時事深層 2010年2月5日(金)
長寿命のカギは熱対策
LED電球(シャープ、パナソニック、東芝ライテック)
瀧本 大輔(日経ビジネス記者)
低消費電力であることが注目され、急速に普及し始めたLED電球。メーカーの悩みの種は、LEDが発生する熱が製品寿命に影響を及ぼすことだ。さらなる明るさ追求のために、各社とも放熱効率の向上に腐心している。
家電量販店やホームセンターの店頭で存在感を示し始めたLED(発光ダイオード)電球。単価が4000円前後と高額にもかかわらず、昨年後半から売れ行きが加速している。
きっかけは、昨年8月に家電大手のシャープが参入したことだ。以前は単価が1万円前後だったLED電球だが、シャープは約4000円の製品を投入した。これが「シャープショック」と言われるほど業界に波紋を呼び、各社が価格を一気に引き下げた。
急速に普及するLED電球の大手は、シャープとパナソニック、東芝ライテックの3社である。新規参入のシャープを除けば、白熱電球からノウハウを蓄積してきた古参メーカーだ。「この3社でLED電球の市場シェアの約9割を占めている」と、調査会社ジーエフケーマーケティングサービスジャパンの山形雄策アナリストは説明する。
電気代は白熱電球の約8分の1
LED電球の最大の特徴は、白熱電球や蛍光灯と比べて電力消費量が少なく、電気代が安く済むこと。大手メーカー各社の試算によると、1日当たり5時間半の連続点灯で、白熱電球の電気代は年間2300円を超える。LED電球なら約300円で済むという。
寿命が約4万時間と長いのも特徴だ。1日に10時間使っても10年以上もつ。LED電球の寿命が、照明機器本体の買い替えサイクルより長いことすらあるだろう。加えて紫外線を出さないので虫が寄りつかず、樹脂の劣化や紙の色変化を起こさない利点もある。
いいとこずくめに聞こえるが、メーカー共通の大きな課題がある。それはLEDから発生する熱の処理だ。
電球は電気のすべてを光に変えるわけではなく、その多くが熱になってしまう。LED電球は、エネルギー変換効率が白熱電球の6倍程度と優れているが、それでも熱を発する。この熱がLEDや周囲の樹脂を劣化させ、性能や寿命に影響してしまうのだ。
白熱電球の表面温度は最高で200度近くに達するが、エネルギー利用効率が高いLED電球でも70度前後になる。このため、発生した熱を効率よく外部に逃がすことが、LED電球の優先課題になっている。
熱を効率よく逃がすには、ヒートシンク(放熱器)を熱源に密着させて配置する。ヒートシンクには一般的に、アルミのような放熱性が高い金属材料を 採用し、立体形状に加工して表面積を広げることで放熱効率を高める。
LED電球の場合は、本体そのものがヒートシンクの役割を持つ。シャープと東芝ライテックの製品は、いずれも本体に冷却フィンと呼ばれるヒレ状の 突起を設けることで、表面積を増やした。素材にはアルミダイカストを採用している。
ダイカストとは、溶かした金属を金型に圧力をかけて流し込む鋳造方法を指す。金型や原材料のコストはかさむが、放熱性と耐久性に優れる。あえて高 コストな手法を大手2社が採用するほど、LED電球にとって発熱は大きな問題なのだ。
ただし、シャープと東芝ライテックでは形状が異なる。シャープの製品は冷却フィンの深さが数mmで数が多いが、東芝ライテックの製品は深さが 1cm以上あり、数は16本だ。

放熱対策の手法が異なる
シャープと東芝ライテックはアルミダイカスト製の冷却フィンを採用。
パナソニックはア ルミ板を筒状にし、表面をアルマイト処理して放熱効率を高めた
冷却フィンの形状に工夫
なぜ形状に差が出るのか。シャープの桃井恒浩・LED照明事業推進センター副所長兼商品企画部長は、「電球のイメージを保ちながら表面積を広げる ために、冷却フィンを浅くして本数を増やした」と説明する。デザイン性を重視すれば放熱効率が落ちることも予想される。そこで、発熱量が多い60ワット相 当の製品に限り、熱を伝導しやすい樹脂を本体内に充填した。
一方、東芝ライテックの宇津巻隆久・管球事業部商品部長は、「放熱効率が最も高い形状と冷却フィンの本数を選んだ」と言う。表面積を増やすには冷 却フィンが多い方がいいが、多すぎると高密度になって空気の対流が起きにくい。そこで、電球を使用した際に最も効率よく放熱する形状と本数を、シミュレー ションして決めた。
東芝ライテックの製品は、発光効率の向上でも工夫を施してある。同社は昨年10月、昼白色で810ルーメンという業界で最も明るい製品を発売し た。
LED電球は、複数のLED素子を小さな基板に並べて樹脂で覆ったLEDパッケージを、円形の基板に円周状に並べてあるのが一般的だ。東芝ライ テックは、十数mm角の基板に100個以上のLED素子を並べた大型のパッケージを開発し、新製品に採用した。

東芝ライテックの宇津巻商品部長は、「従来の小型パッケージでは搭載できるLED素子の数に限界があった。そこで発想を転換して大型化すること で、計100個以上のLED素子を載せられるようにした」とする。
LED電球の放熱に、全く違う手法を取ったのがパナソニックだ。パナソニックは本体に、アルミ板を絞り加工して筒状にした部品を採用した。冷却 フィンを設けなかったのには理由がある。1つは、白熱電球のようなデザインにこだわったこと。もう1つは、冷却フィンがなくても放熱効率は大差ないと判断 したからだ。
「電球の周囲に空気の流れがあってこそ冷却フィンの意味があるが、電球は照明器具に“密閉”されることが多い。冷却フィンの隙間に熱がこもりやす いので、なくても影響は少ないと考えた」。パナソニックの松井伸幸・ライティング社LED開発チーム主任技師は、こう説明する。
アルミ板の表面は、酸化皮膜で覆うアルマイト処理を施してある。アルミ素材はアルマイト処理によって放射率が高まり、熱を外に逃がしやすくなるか らだ。さらに、LEDパッケージと本体を完全に密着させることで、熱が伝わりやすくした。
アルミダイカストと比べて低コストであることも大きな理由だ。アルミ板なので加工が容易で、材料が少なくて済む。パナソニックのLED電球の重さ は約100gで、他社の150g前後と比べて圧倒的に軽い。空洞が広いので大きな部品も収容できる。
銭単位で部材コストを削減
原価低減も大きな課題だ。価格競争の口火を切ったシャープの場合も、約4000円という価格は決して赤字覚悟の“出血価格”ではない。販売価格を いくらに設定すれば売れるのか、価格ありきで導き出したという。「従来型電球と比べて寿命が40倍なので、価格を約40倍の4000円に設定した」と、 シャープの桃井副所長は説明する。
効果的だったのは中国での生産だ。シャープはLED電球の組み立てだけでなく、高コストなアルミダイカスト部品の生産も中国で行うことにした。部 材の調達や金型生産、部品量産をすべて中国で実施することで、調達コストの大幅な引き下げに成功した。
パナソニックや東芝ライテックは、ガラス原材料の利用効率を向上させ、低コスト部品の採用を進めることで価格を抑えた。パナソニックの松井主任技 師は、「白熱電球や蛍光灯で培ったノウハウを生かし、銭単位のコスト削減を積み重ねた」と説明する。東芝ライテックは、部材の調達を東芝グループのグロー バル調達に切り替えた。
さらにその先の課題として、より明るい製品の開発がある。電球色のLED電球で最も明るい東芝ライテックの製品でさえ、消費電力は8.7ワット で、明るさは白熱電球で言えば60ワット相当。白熱電球を置き換える存在になるには、100ワット相当が必要だ。
水面下で各社とも開発を進めているが、「かなりハードルが高そうだ」と、東芝ライテックの宇津巻商品部長は打ち明ける。LEDの数を増やして高密 度に配置する必要があるので、それだけ発熱対策が難しくなるからだ。
克服するには、抜本的な改善を含む放熱処理の方法を考えると同時に、発光効率が高いLEDパッケージの開発が必要だ。「回路の小型化や放熱効率の 向上など、まだ取り組む余地はある」と、シャープの桃井副所長も認める。
LED電球が長寿命であるがゆえの悩みもある。それは、従来型電球からの買い替えが一巡すると、次の買い替えまで10年ほどかかることだ。その意 味で、メーカーにとっては「短期決戦型」の商品と言ってもいい。
次なる競争の焦点は照明器具
新たな需要を生み出すためにメーカー各社が取り組んでいるのが、LEDと照明器具が一体になった製品の開発だ。LED一体型なら照明器具を薄く小 型にできるうえ、1点だけを光らせる点光源や、LEDを1列に並べた線光源といった特殊な形状にも対応できる。シャープの桃井副所長は、「電球にこだわら ず、様々な照明器具に発展させていきたい」と意欲を見せる。
次世代の照明では、光源に有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を採用する動きが出ている。ELはLEDより消費電力が少なく薄いので、天井や 壁全体を光らせることも可能になる。ただし、家庭用での商用化には、まだ時間がかかると見られている。
今後はLED照明も独自性を打ち出しながら、明るさや発熱の少なさ、価格競争力で技術革新が進むはず。照明器具の開発競争は、今後さらに熱を帯び ていきそうだ。
日経ビジネス 2010年2月1日号102ページより
Posted on 2月 5, 2010 at 12:15 午後 | Permalink
|
2010.02.04
100204 日本ではiBooksの普及は絶望的?
1/27のAPPLEのiPad発表は、新しいパソコンの時代を予感させる内容でした。
今まではパソコンは専用機として、専用ラックや文字通りデスクトップに置いて使うもの、携帯やiPhoneなどのPDAは外出先で使うものと云う色分けでしたが、iPadは10年も前にビル・ゲイツが予言した通り、お茶の間でのパソコン利用を定着させる契機になる商品だと思います。
1/27の夜、Tweetしたように、iPadが一番似合うシーンは、自宅の部屋から部屋へ、居間からトイレ、キッチン、お風呂場、寝室とパジャマ姿でiPadを小脇に抱えてうろうろするスタイルです。老眼鏡もスタイラスペンもいらないし、電源も要らないから本体だけですみます。
しかし、日本ではその楽しみ方に水を差すような問題が、iBooksにはあるようです。
数ヶ月前にもgoogleが出版物のコンテンツをデータベース化して、インターネットで公開するという計画を日本では断念すると、話題になりましたが、iPadを使ったiBooksの場合も、日本の出版物の販売に関しては流通機構のタガがあって、街の本屋さんに始まって、大手のブックストアまでもが既存流通を脅かすものとして猛反対しそうな風潮だそうです。
昨日のASCII.netに掲載されていた池田信夫氏の記事:iPadは「出版のユニクロ」の出るチャンス には以下の記載があります。
日本では出版物に関しては価格カルテルである、再販売価格維持が認められているため、定価販売以外では出版物の販売は認められないためです。
ある編集者によると「出版業界の状況は非常にきびしく、日販(大手の取次)が在庫を減らすため『総量規制』で中小の出版点数を絞っている。この状態で日販の頭越しに電子出版など開始したら、『おたくはiPadで売るから、うちで扱わなくてもいいでしょ』などと意地悪されるのを恐れて、電子出版に踏み切れない」
もちろん、流通を握っている日販が、APPLEと調整し、紙メディアの割合を現在の半分程度に減らし、その分をiBooksなどでのダウンロード販売に変えることで、出版物の返品の山に埋まる出版社は労せずして、製造原価ゼロで販売利益が入ってくるし、日販にとっても一定の扱い手数料が流通コストゼロの収益になります。
問題は街の本屋さんや大手のブックストアがどの程度売上減少になるかです。
今まででも公立図書館では、地域の住民に対して最新の本も含めて無料貸し出しをしていますから、同じようなものですが、APPLEが出版物のオンライン配信を始めると、規模が桁違いですから、読み捨てるような週刊誌や新聞のたぐい、出張の車中や通勤電車の中で読むような文庫本なんかは売上が激減するでしょう。
悩ましい問題ですが、レコード業界の二の舞にならないよう四方丸く収まるような解決策に期待したいです。
ちなみに、きよもりの場合ですが、iBooksが普及したら、文庫本は全集やシリーズのような小説は今まで通り購入しますが、読み切りはとりあえず、iBooksで購入して読み終わってから、もう一度読みたいとか、誰かにも読ませたいような印象に残る本はやはり本屋さんかAmazonで買うことになるでしょう。
山のガイドブックや、パソコンの本はiPadで読むには向いていないし、いつ必要になるか判らないから印刷物でないと意味が無いと考えています。
【引用記事】
池田信夫の「サイバーリバタリアン」 ― 第103回
iPadは「出版のユニクロ」の出るチャンス
2010年02月03日 12時00分更新
文● 池田信夫/経済学者
リスクもリターンもない日本の書店
アップルの発表したiPadは、さまざまな話題を呼んでいる。アマゾンのKindleがハードウェアもソフトウェアも英語版しかないのに対して、アップルは日本語ホームページも立ち上げて日本で売る姿勢を見せており、3月に発売されるときは日本語表示も入力も可能だ。しかし残念ながら、日本語の本を読むことはできない。書籍ソフト「iBooks」の日本語版がないからだ。日本で発売されるiPadは、iPhoneを4倍程度に拡大したものにすぎないのである。
iBooksを表示させたiPad。日本のアップルのサイトでは、iPadの情報はあっても、iBooksの情報はない
ただ、そのうちiBooksが出る可能性もある。今でもReaderbox>というiPhone用の書籍ソフト(有料)があるので、青空文庫などの無償で配布される本は読める。問題はiPadで売れる本が出てくるかどうかだが、今のところその見通しはほとんどない。ある編集者によると「出版業界の状況は非常にきびしく、日販(大手の取次)が在庫を減らすため『総量規制』で中小の出版点数を絞っている。この状態で日販の頭越しに電子出版など開始したら、『おたくはiPadで売るから、うちで扱わなくてもいいでしょ』などと意地悪されるのを恐れて、電子出版に踏み切れない」という話もある。
この背景には、日本の特殊な書籍流通システムがある。書籍は委託販売で、小売店で売れ残ったら返品できる代わり、再販制度(価格カルテル)で定価が決められている。在庫リスクを負うのは、取次ではなく出版社だ。最近では返品率は50%近くに達し、返品の山に埋もれて倒産する中小出版社が続出している。また定価のうち出版社に支払われる割合は、大手出版社と中小では差が大きいと言われている。
このように問屋が価格をコントロールする定価販売システムでは、小売店にはリスクはないが、価格競争でもうけるリターンもない。これはユニクロ(ファーストリテイリング)の登場前の衣料品業界と似ている。ユニクロの柳井正社長は、このように「小売店を生かさぬよう殺さぬよう」利用するシステムでは成長できないと考え、製造直販に踏み切った。在庫リスクを取ることによって、利益も100%取るシステムを構築したのである。
出版社は古い流通機構を守ろうと自縄自縛
iPadが売れても、こうした古い流通機構が変わらない限り、日本では電子出版は困難だろう。書籍流通については公正取引委員会も問題視し、過去に何度 か内偵が行われたが、結果的には立件に至っていない。返品も原価率も取次が強制したものではなく、他の問屋を使うのは出版社の自由だ、というのが取次側の 主張である。しかし日販・東販のシェアは合計80%で、この2社に取り扱ってもらえなければ、ほとんどの出版社はやっていけない。これは取次の「優越的地 位の濫用」にあたる疑いも強い。
再販制度が残っているのはもう新聞・出版と音楽CDだけだが、公取委が調査すると新聞業界が「http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51292390.html活字文化があぶない」 などとヒステリックなキャンペーンを繰り広げて再販を守ってきた。出版のような弱小業界 で旧態依然たる流通機構が残っているのは、マスコミの政治力のおかげなのだ。しかし音楽産業で証明されたように、電子流通によって古い流通が「中抜き」さ れる運命は避けられないし、避けるべきではない。流通業者が電子流通を妨害することは消費者の迷惑になるばかりでなく、流通機構の改革を遅らせ、アップル やアマゾンのような外部の業者に主導権を握られる結果になる。
紙が電子流通になっても、知識を創造する出版社の本質的な機能は変わらない。今は著者の印税は1割しかないが、流通コストが下がれば、アマゾンやアップ ルのように著者が7割とることも可能になり、今は著述業で生活できない著者も生活できるようになるかもしれない。在庫リスクもなくなるので、出版社は企 画・編集・著作権管理を行なうエージェントとしてローコスト・オペレーションに徹すれば生き残れる。
ただし電子流通になると売り上げも減るので、今の高給サラリーマンを多数雇う出版社の組織は維持できないだろう。つまり新聞・テレビと同じく、出版業界 の問題はネット流通による利益が少なすぎることではなく、固定費が多すぎることなのだ。出版社が古いシステムを守るため自縄自縛になっている現状は、ユニ クロのような低コストのベンチャー企業が出版に参入するチャンスである。
筆者紹介──池田信夫

1953年京都府生まれ。東京大学経済学部を卒業後、NHK入社。1993年退職後。国際大学GLOCOM教授、経済産業研究所上席研究員などを経て、現 在は上武大学大学院経営管理研究科教授。学術博士(慶應義塾大学)。著書に、「http://www.amazon.co.jp/gp/product/4478011923?ie=UTF8&tag=ascii-trend-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4478011923希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学 」(ダイヤモンド社)、「http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822247236?ie=UTF8&tag=ascii-trend-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4822247236なぜ世界は不況に陥ったのか 」(池尾和人氏との共著、日経BP社)、「http://www.amazon.co.jp/gp/product/456969991X?ie=UTF8&tag=ascii-trend-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=456969991Xハイエク 知識社会の自由主義 」(PHP新書)、「http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822245969?ie=UTF8&tag=ascii-trend-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4822245969ウェブは資本主義を超える 」(日経BP社)など。自身のブログは「http://ikedanobuo.livedoor.biz/池田信夫blog 」。
【Engadget日本版の記事】 日本では当分IBooksは使えないようです。
iPad日本版ページがオープン。3月から発売、 iBooksの記述なし
【日経 ITproの記事】 iPad及び同様の機器は5年後には5700万台規模の新しい市場を形成するとの予想です。ちなみにIPhoneとiPod Touchは発売後2年の09年9月現在、5000万台出荷されたそうです。
iPadなどのタブレット・デバイスは5年後に年5700万台市場に---米調査会社
【「googleが出版物をデータベース化」の記事】 記事の原文(YOMIURI ONLINE 09/11/14)は消されています。
記事のキャッシュ
★グーグル訴訟に修正和解案、日本の出版物除外
・書籍データベース化を巡る米グーグル社と米作家組合、全米出版社協会との和解案に ついて、グーグル社など和解当事者側は13日深夜(日本時間14日午後)、修正案を ニューヨークの連邦地裁に提出した。
同案は、日本や仏、独などからの異議申し立てを受け、和解案の対象を「米国著作権局に 登録済みの書籍、または米、英、オーストラリア、カナダの4か国で出版された書籍」に 限定し、それ以外の書籍の著作権者を除外した。これで日本の出版物はほぼ対象外となり、 影響を受けないことになった。
修正案は、米司法省が「米著作権法や反トラスト法に抵触する懸念がある」として、外国の 著者や出版社の懸念への対応、著作権者保護策の強化、競合他社も利用可能な仕組み 作りなどに関して変更を求めたことを受けたもの。和解成立には同地裁の承認が必要で、 修正案提出を受けて、同地裁は関係者などからの意見聴取などの日程を決めるが、 和解問題の決着は来年に持ち越される公算が大きくなった。
米グーグル社の発表によると、修正案はまた、〈1〉著作権者不明の書籍について、 今後特定される可能性のある著作権者の利益保護に向けた組織を設立する 〈2〉データベース化された絶版書籍、著作権者不明書籍の商用利用に書籍小売り各社の 参加を認める――などとしているほか、著作権者が書籍電子化に関して、グーグル社に 不利な取り決めを他のオンライン企業と結ぶことを事実上禁じた条項を削除することで、 競合他社がグーグルと競争できる道を開くものとなっている。
だが、米ネット小売りのアマゾンやマイクロソフト社、米ヤフーなどで作る反グーグルの 「オープン・ブック連合」は、修正案について、「小手先のまやかしに過ぎない」などと声明で 批判した。
Posted on 2月 4, 2010 at 12:55 午後 | Permalink
|
2010.02.02
100202-2 NHKオンデマンドとフリーミアム
上杉隆×小林弘人「ここまでしゃべっていいですか」第8回 の対談記事に、
NHKの発表によると、2008年12月にスタートした「NHK オンデマンド」の事業収入は2009年11月末時点で計約2億1000万円。2009年度の当初予算見込みの約23億円を大幅に下回っている。
という記載があります。

一方、
「フリーミアムとは」 の説明記事では、
試供品を使った従来のビジネスモデル :
5%を無料(フリー)で提供して95%を買ってもらう
フリーミアムを使った新しいビジネスモデル :
95%を無料(フリー)で提供して5%の人にプレミアム版を買ってもらう
それが可能なのは、
* [1] デジタルであれば大量に複製して配布する際のコストがほぼゼロ
* [2] そのため無料版を配布して最大可能数の潜在的顧客にリーチできる。
* [3] そのなかの数%の顧客が有料版に移行すれば、分母が大きいためにビジネスが成り立つ!
というノウハウが紹介されています。
俗に、「ただより高いものはない!」
と言いますが、
大阪の商売には、「損して得を取れ!」
という口伝もあります。
フリーミアムが成功する秘訣は、
デジタル製品においては、無料と有料の割合はまったく異なる。典型的なオンラインサイトには5パーセント・ルールがある。つまり、5パーセントの有料ユーザーが残りの無料ユーザーを支えているのだ。フリーミアムのモデルでは、有料版を利用するユーザーひとりに対して、無料の基本版のユーザーが19人もいる。それでもやっていける理由は、19人の無料ユーザーにサービスを提供するコストが、無視できるほどゼロに近いからだ。
にあります。
NHKも無料視聴サービスがありますが、無料しか見ないきよもりみたいな顧客だけでは、売上が当初見込みの一割しかないのも仕方ないですね。
ほとんどのサービスが有料で、せいぜい連ドラなら第一回目だけ無料と云うパターンです。
Gyaoも儲かっていないのか、アニメの最新作などはこのパターンが多いですが、2、3年前のコンテンツなら結構無料の提供も多いので楽しみです。
先日紹介した「フリーカフェ 播磨屋本店」もこのフリーミアムの一商法なんですね。
http://freemium.jp/blog/2009/12/post-20.html
それにしても、書籍「フリー」はNHK出版が日本語訳を発売しているのですから皮肉です。
NHKオンデマンドの関係者も社内回覧でこの本を読まれたら多少洗脳されるのでないでしょうか。
遅ればせながら、月額見放題プランを\1470から¥945に値下げされたみたいです。
Posted on 2月 2, 2010 at 06:55 午後 | Permalink
|
2010.01.31
100131 Free Cafe 播磨屋本店
Posted on 1月 31, 2010 at 12:52 午後 | Permalink
|
2010.01.29
100129-2 JR東海、新幹線利用低迷で24%減益
JR東海の第3四半期の数字が発表されています。
売上は前年比-7%、純利益で前年比-24%、だそうですから、高速道路の千円乗り放題と企業の出張自粛などがもろに響いたのでしょうね。
会社でも海外国内ともテレビ会議が、設備を増強して、昨年の倍くらいに増えています。
JR東海、新幹線利用低迷で24%減益 4~12月
【NIKKEI NETの記事】
JR東海、新幹線利用低迷で24%減益 4~12月
東海旅客鉄道(JR東海)が29日発表した2009年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比24%減の1015億円だった。主力の東海道新幹線の利用低迷が響いた。売上高は7%減の1兆1056億円。
10年3月期通期の業績予想は修正しなかった。(100129 15:27)
Posted on 1月 29, 2010 at 05:39 午後 | Permalink
|
2010.01.26
100126-2 KDDI、ジュピターテレコム(J:COM)へ資本参加
申し訳ないですが、昨日のF社の社長交代より、KDDIがJ:COMぼ筆頭株主になったニュースの方が、両方のユーザーであるきよもりにとっては関心が深いです。
無線(ケータイ)と有線(TV)の区別があっても、情報伝達のインフラ企業としては共通点が多い両社ですから、ネットワーク設備などのハード面で固定投資の効率化が図られるかも知れませんが、ユーザーにとっては当面は統括契約割引に期待する位ですね。
Googleが発電所の建設に進出というニュースが出た時には何で?と驚きましたが、ネットワークを商売にするには環境の整備から入らないといけないと云うことが判って納得しました。今回の場合も深い思惑があるようですから、いつまでもハードの販売や、自社アプリの販売に固執している大手コンピュータ企業も足下をすくわれないよう目を大きく見開かないと駄目だと思います。
【NIKKEI NETの引用記事】
KDDI、ジュピターテレコム(J:COM)へ資本参加
KDDIのニュースリリース
株式会社ジュピターテレコムへの資本参加について
KDDI株式会社(以下「KDDI」)は、平成22年1月25日開催の取締役会において、Liberty Global, Inc.(以下「LGI」)グループが保有する中間持株会社3社(Liberty Global Japan II, LLC/Liberty Jupiter, Inc./Liberty Japan, Inc.)の持分※の全てを、取得価格3,617億円で、譲り受けることについて決議し、本日、LGIグループと譲渡契約を締結しました。
本件取引により、KDDIは、LGIグループの株式会社ジュピターテレコム(以下「J:COM」)に対する出資関係(J:COM株式の2,592,511株(議決権ベースでは37.8%。以下でJ:COMに対する出資比率について記載する場合はすべて議決権比率ベース)を保有)を承継することになる結果、J:COMはKDDIの関連会社となります。
なお、本件譲渡は平成22年2月中旬を目途に行う予定です。
※Liberty Jupiter, Inc.及びLiberty Japan, Inc.は、当社による持分取得までに、それぞれLiberty Jupiter, LLCおよびLiberty Japan, LLCへの組織変更が予定されており、当社が取得するのは、当該3社の全ての持分となります。
1.J:COMへの資本参加の目的
J:COMは、1995年に設立された国内最大手のケーブルテレビ局・番組供給事業統括運営会社(MSO:Multiple System Operator)であります。KDDIグループはケーブルテレビ局のMSOであるジャパンケーブルネット株式会社を連結子会社にもち、多くのケーブルテレビ各社とケーブルプラス電話などの協業を行なっており、J:COMとの協業についても以前より高い関心を持っておりました。
今回の資本参加により、327万世帯(総加入世帯数:2009年12月末)の顧客基盤を持つJ:COMと当社が戦略的なパートナーシップを構築して、ケーブルテレビ業界の発展に努めるとともに、ケーブルテレビのお客様に対して、総合通信キャリアとしてKDDIグループのFMBC※などのより幅広い魅力的なサービスの提供ができるように努めて参ります。
なお、KDDIは、今後、J:COMの既存株主と協調しながら、J:COMの企業価値の向上をサポートして参ります。
※FMBC:Fixed Mobile and Broadcasting Convergence
*「2.J:COMへの資本参加の取引ストラクチャーの要旨」など詳細は添付の関連資料を参照
● 関連リンク
* KDDI(株) ホームページ
* (株)ジュピターテレコム ホームページ
NIKKEI NET
(C) 2010 Nikkei Inc. / Nikkei Digital Media, Inc. All rights reserved.
Posted on 1月 26, 2010 at 12:51 午後 | Permalink
|
100126 Web刊誕生! 日本経済新聞 電子版 創刊へ
今更の感がありますが、日本経済新聞が有料のWeb版を今春から発行するとアナウンスしています。
無料記事と有料記事があるようですが、記事の内容によって切り分けするのでしょうが、いま現在も日経NETや日経BP、日経ITproなどを インターネットで閲覧しているユーザーにとっては、改めて有料サービスがアナウンスされると戸惑いを隠せません。
現在は、産経新聞を産経NET Viewで新聞紙面のイメージをそのまま有料(月額\420)で閲覧していますが、インターネットの記事と新聞紙面の記事との差別化が難しいでしょうね。
きよもりが新聞をとらなくなったのは、Windows95が発売された頃だと思いますが、きっかけはやはりインターネットでの情報収集がTPO(時・場所・場合)を意識しなくてよい点が最も大きいです。
さらにこの5年余りはGoogle効果と云うか、ニュースやトピックの深堀が簡単になりましたから、今更紙文化に戻れないと思います。
「2011年 新聞・テレビ消滅」(文春文庫)のタイトル通り、情報の一方通行の時代は終わろうとしています。
【NIKKEI NETでの紹介記事を引用】
Web刊誕生! 日本経済新聞 電子版 創刊へ
日本経済新聞は今春、「日本経済新聞 電子版」を創刊します。日経本紙の記事はもちろん、紙にない情報、機能も満載した全く新しい媒体です。最新ニュースや解説が24時間、パソコンでも携帯電話でも読めます。日経グループよりすぐりの記事や海外有力紙のコラムも提供。検索、保存なども簡単にでき、知りたい情報にいつでもどこでもアクセスできます。朝刊、夕刊に次ぐ「Web刊」の誕生です。
「日本経済新聞 電子版」は紙のクオリティーとデジタルの特性をあわせ持ったまったく新しいメディアです。単に紙を電子化したものではありません。最先端のデジタル技術を使った多彩な便利機能を搭載します。世界中からビジネスに不可欠な情報を厳選して、映像や豊富なデータとともにお届けします。若者など紙に飽き足らない新しい読者のニーズにもおこたえし、ネット時代にふさわしいビジネスに必須のメディアとなります。
■ 24時間、いつでもどこでも最新情報
インターネットの特性を生かし、朝刊、夕刊といった枠にとらわれず、デジタル時代の「Web刊」として24時間体制で常に最新の情報を発信します。パソコンのほか、携帯電話でも手軽に利用でき、いつでも、どこでも、より身近に必要な情報にアクセスできます。
特ダネ、最新ニュースをいつでもどこでも、経済から暮らしの情報まで、一人一人におすすめ記事、豊富な記事を簡単検索
紙の新聞では表現できない映像や豊富な数値データなど、複数の媒体やデータベースを組み合わせなければ提供できなかった多様な情報もまとめて閲覧できます。ニュースの経緯をさかのぼったり、その場で用語解説や株価データをチェックしたり。これまでにない読み方を提案します。
提供する情報は紙の新聞の記事だけではありません。最新のニュースのほか、企業戦略の舞台裏や詳細な新製品・価格情報、デジタル技術のトレンド予測など紙にはない話題を満載します。投資情報、生活、スポーツなど、それぞれに専門コーナーを設け、見逃せない情報を手厚く発信します。
さらに、日経産業新聞など専門紙のおすすめ記事のほか、日経BPやQUICKなど日経グループ各社のよりすぐった情報、データも電子版に集めて提供します。海外有力紙の優れた記事や名物コラムも日本経済新聞の編集者が厳選してお届けします。
■ 一人ひとりの専用ページ「My日経」
豊富な情報を便利に活用してもらえるよう、最先端のデジタル技術を駆使し、多彩な機能を用意します。
自動記事収集
登録したキーワードを含む記事が配信されると自動で表示します。メールにも転送し、大事な情報を見逃しません。
おすすめ
読者の関心がありそうな記事を選び出しておすすめ。情報収集の厚みが増します。
記事の保存
気になった記事を保存、見出しや本文を一覧できます。面倒なスクラップ作業が不要に。
一人ひとりに合わせた読者本位の読み方を可能にする「My日経」機能の一例です。
有料会員に登録していただくと、便利な機能をすべて利用できます。取って置きの情報は有料会員向けです。電子版だけの購読プランと、よりお得な料金で利用できる「日本経済新聞」との併読プランがあります。有料契約前にお試しになる場合は、氏名などを入力して登録する無料会員になれば、一部の有料記事やサービスを利用できます。登録せずに見られる無料の記事もあります。便利なビジネスツールとして「日本経済新聞」とともにご活用下さい。
Posted on 1月 26, 2010 at 12:01 午後 | Permalink
|
2010.01.21
100121 小規模小売店の苦戦は続く
日経ビジネスOnlineの記事:
シャッター商店街、試練のデフレ

【記事の引用】
「昨夏までの消費刺激策が息切れし、価格競争に巻き込まれた零細小売りの苦境ぶりが鮮明になってきた」と帝国データバンク・経済動向研究チームの森克裕氏はこう分析する。
同社の景気動向調査では、従業員5人以下の小売業の昨年12月の景気DI(景気動向指数、50以上だと「景気が良い」と判断される)は18.8。8月の 25.4から6ポイント以上悪化した。8月から12月への推移を見ると、全業種で0.6ポイントの悪化、小売業全体では2ポイントの悪化にとどまる中、零細小売りの苦境ぶりが深刻だ。
1~2月にかけて倒産が再び増えるとの見方も根強い。年末商戦向けに仕入れた商品の決済を1月に控えているところが多いためだ。
【コメント】
きよもりが所属する業界も、最盛期の1980年代には12千店あった小売店が現在では8000店程度まで減少していますが、その90%までは年商50百万円未満、従業員3名以下の小規模店だと思います。
90%の小売店が販売する金額では全体の50%未満で、その割合は年々縮小が続いています。
業界の特性として、景気の回復が一般消費市場より半年程度遅れるので、この記事と同様に今年の3月がうまく乗りきれるかどうかの厳しい資金繰りが続くものと思います。
景気は生活必需品から回復し、次第に余裕が出て、余暇や趣味に拡大していくのでやむを得ないのでしょうが、業界の構造が30年前から次第に品揃えがよくて値引き率も高い、大型店舗にシフトし、さらにこの10年はユニクロなどによるアパレル全体を巻き込んだ価格破壊がこの業界にも波及しています。
消費景気の底上げに期待しますが、最後は生き残りをかけた自助努力の途を自己責任で模索するしかありません。ガンバッテ欲しいです。
【引用記事の全文】
2010年1月21日(木)
シャッター商店街、試練のデフレ
鈴木雅映子(日経ビジネス記者)
深刻化するデフレの影響で零細小売りの倒産が再び増えそうだ。零細小売りの象徴、各地の商店街では店舗数が減り、客が遠のく悪循環に。再興に挑む商店街は高齢者などに的を絞る。
デフレの大波は弱まることなく、価格競争力のない零細小売りに襲いかかっている。
「昨夏までの消費刺激策が息切れし、価格競争に巻き込まれた零細小売りの苦境ぶりが鮮明になってきた」と帝国データバンク・経済動向研究チームの森克裕氏はこう分析する。
同社の景気動向調査では、従業員5人以下の小売業の昨年12月の景気DI(景気動向指数、50以上だと「景気が良い」と判断される)は18.8。8月の 25.4から6ポイント以上悪化した。8月から12月への推移を見ると、全業種で0.6ポイントの悪化、小売業全体では2ポイントの悪化にとどまる中、零 細小売りの苦境ぶりが深刻だ。
1~2月にかけて倒産が再び増えるとの見方も根強い。年末商戦向けに仕入れた商品の決済を1月に控えているところが多いためだ。
負債総額が5000万円未満の零細小売業の倒産件数は2008年12月の93件から75件に減少しているものの、「決済の不足金を銀行から借りられずに、倒産する零細小売りが再び増える可能性がある」と東京商工リサーチ・情報部の友田信男上席部長は見ている。
零細商店が軒を連ねる商店街はその象徴だ。香川県の高松琴平電鉄琴平線瓦町駅。1日に7000人が行き交う駅前の「高松常磐町商店街」は、いわゆ る「シャッター通り」だ。年が明けても、いまだにクリスマスのイルミネーションが商店街に飾られ、「ここでお店を開きませんか!」と印刷された用紙が シャッターの上で風になびいていた。
家賃9割補助でもシャッター
商店街の80店舗のうち、空き店舗は30軒ほど。高松市は20軒を対象に賃料の9割を負担する支援策を昨年10月から実施しているが、いまだ5軒 ほどしか埋まっていない。店舗が減り業種が偏ると、1つの商店街だけでは品物が揃わず、さらに客足は遠のいていく。商店街の喫茶店店主は笑いながら言う。 「趣味で続けているだけですよ」。
常磐町のような例は全国至る所で見られる。人口が集中する関東圏の駅前ですら、デフレの風当たりをまともに受けている。
千葉・JR柏駅は東京のベッドタウンとして15万6000世帯が住む千葉県柏市の中心地だ。駅前には高島屋やそごうが店を構え、休日には茨城県など近郊から訪れた買い物客で賑わう。
その近くに位置する「柏二番街」はバブル崩壊後の不況から脱しようと、1990年代後半から、若者で賑わう商店街を目指してきた。だが、この戦略がカベにぶち当たっている。
新春セールで活気が出るはずの商店街に、人の気配はない
「この1年で痛感した。若者だけを狙っていては商店街が持たない。対象や業態を変えていかなければ…」
柏二番街商店会の石戸新一郎理事長は危機感をあらわにする。今までは古着やカフェなどの若者向けの店舗が増え賑わいを見せていたが、この1年で非正規雇 用やアルバイトの割合が多い若者が急激に財布の紐を締めた。「若者向けの安い居酒屋や衣服店の売り上げは軒並み、前年比で1割は減っているはず」と石戸理 事長は見る。
追い打ちをかけたのが大手小売りの低価格攻勢である。駅前にあるファッション店「LAGLAG MARKET」は、米国ブランド商品を揃え、2003年の開店以来売り上げを伸ばした。20~30代が主な対象で、平均単価は5万円。4万~5万円のベル トや10万円前後のジャケットが飛ぶように売れた。
だが昨年、近くに大型アウトレットモールが開業し、前年度比53%増の2億円を見込んでいた2009年度の売り上げは、「1億5000万~1億6000万円にとどまりそう」(経営するスズキインターナショナルの鈴木太郎社長)だ。
流行を追わない店作り
そもそも商店街は不景気に弱い。流通コストを下げられず、価格を簡単には抑えることができない。資金が乏しいために、不景気でも売り上げを伸ばしているような新業態に短期間で変わることもできない。デフレに翻弄される商店街に、生き残る道はあるのか。
香川県の「高松丸亀町商店街振興組合」の古川康造理事長は、足元の業績の悪さに怖気づく様子がない。丸亀町商店街は全国から視察が絶えない成功事例として知られている。2006年に再開発が完了した地区では店数も増え、地区全体の年商は10億円から30億円に伸びた。
その丸亀町商店街が目指す姿は、「高齢者が住みたいと思う商店街」だ。自家用車のない高齢者が毎日通うことができ、「私の好きそうな魚ある?」などと会話が弾む、そんな商店街である。
流行に乗った、安く、多様な品揃えで挑んでくる大手小売りとは、競争の土俵を変える。
中心となるのは振興組合が93%出資して設立した第3セクターの「高松丸亀町まちづくり」である。同社は商店街の地権者から土地を期限付きで借り上げ、 全長470mに及ぶ商店街を5年以内に作り替える。現在は約7割をファッションやインテリアの業態が占めているが、地元の食材を扱う生鮮市場やレストラ ン、銭湯や病院を揃える計画だ。振興組合で分譲マンションも建設する。「商店街沿いに住む75人の人口を1500人にまで増やしたい」と古川理事長は意気 込む。
東京都品川区の戸越銀座商店街も、暮らしに密着することで存在価値を高めようとしている。
お正月の食材や飾りを揃える客で賑わう東京都品川区の戸越銀座商店街。生活感があふれている
昨春からは精肉屋や飲食店がそれぞれ独自のコロッケを開発して販売する企画を本格的に始めた。商店街の洋食レストランが手がけたフォアグラコロッケやかまぼこ店が作ったおでんコロッケまで登場。その店にしかないあつあつのコロッケを商店街の売り物にしようというわけだ。
そのほかにも、米屋さんが配達をする際に一緒に生活用品まで届けるような住人への細やかなサービスを図る。いわば、昔の商店街では当たり前だった「ご用聞き」のようなサービスだ。
ただ、丸亀や戸越銀座のような商店街は全国でも一握り。多くのシャッター通り商店街の店主はよくこう嘆いている。「ユニクロが店を開いてくれれ ば、この商店街も安泰なんだが」。その気持ちは分かるが、今回のデフレは、一握りの“勝ち組”小売りの集客力頼みだけで乗り切れるほど、甘くはない。大 手、中小を問わず、小売り総崩れの様相を呈する中、2010年はいよいよ、商店街の存在意義を根底から問い直す年になる。
日経ビジネス 2010年1月18日号8ページより
Posted on 1月 21, 2010 at 04:47 午後 | Permalink
|
2009.11.18
091118-2 青い薔薇
今日の日経ビジネスオンラインの記事
発表から5年の理由 青いバラ(サントリーホールディングス)
記事によると、新品種開発まで15年、生態系に影響を与えないことを実証し、農林水産省から認可を得るまで5年かかってようやく今年から市販を始めたのだそうです。
既に通販などでもかなり出回っているようで一本240円、20本の花束でも4800円程度で発売されています。
鉢植えがあったら毎年楽しめるから買いたいですね。
Posted on 11月 18, 2009 at 12:39 午後 | Permalink
|
2009.11.11
091111 スキャナ付きフォトフレーム
新しもの好きなので、ヤシカから発売されているスキャナ付きのフォトフレーム (DVF828) を通販で購入しました。
スキャナはプリンターに付いているから要らないはずですが、パソコンラックの上に乗せてある多機能プリンターにいちいち昔取り貯めた印画紙焼きの写真を並べてパソコンに取り込むのは、写真が1000枚以上ありそうですから、膨大な作業量になります。
かといってスキャナだけ単体で買うのも、今手元にある写真を読み取ったあとは、ほとんど出番が無くなるので、二の足を踏んでいました。
たまたま、ひと月位前に読んだITmediaの記事が頭の隅に残っていたので、スキャナが要らなくなってもフォトフレームとして使えるから、ちょっと高かった (\22,400) けど購入しました。
写真取り込みの前に、フォトフレームの機能確認と云うことで、デジカメのデータをUSBメモリーで読ませてみると結構綺麗に表示されて一安心、これで今あるパソコンの写真データから気に入ったものをコピーして簡単にスライドショーが楽しめます。
つぎに、スキャナの機能確認、こちらも思ったより読み取り速度は速くて、本体内蔵の1Gbyteメモリーに自動割り付け連番で保存されます。
実際には、ある程度グループ化して焼付け写真を取り込まないと、元の写真とデジカメデータになった写真との関連づけが面倒になりそうですが、内蔵メモリーからUSB経由か、直接ケーブル接続でパソコンに取り込めます。
ついでに、動画も音楽付きで表示できるとのことだったから、AVS Video Converterという映像形式変換ソフトを利用して、パソコンのWMV形式ファイルをフォトフレーム用にMPGファイルに変換しましたが、これが結構くせ者で、結局、AVS Video Converter の対応フォーマットのうちからIBM Motion JPEG仕様のAVI形式に落としてようやく動画が表示できた時には2:00になっていました。
ビデオの画像形式って何種類もあって、更にそれぞれにビットレートとかフレームレートとかの設定がありますから、普段動画をダビングしたりしていないので全く理解できません。ムツカシイ!
【裏話:スキャナ付きフォトフレームを秋葉探索】
興味を持ったヤシカのスキャナー付きのフォトフレーム (DVF828) ですが、10月下旬発売の筈なのに、11/8日曜日に息子と3時間も秋葉を捜し回ったのに扱っている店はありませんでした。
それどころかメーカーも型番も判らない時点で、某ヨ*バシで店員に「スキャナ付きのフォトフレームを扱っていませんか」と聞いたら、「そんなものは聞いたことがない」と、けんもほろろ。
頭に来て、ヴィ・ド・フランスに入って、珈琲を飲みながら、神戸から持参していたノートパソコンで E-mobile経由インターネットに接続して”スキャナ付きフォトフレーム”で検索したら、ヤシカが発売している事が判り、型番も知れました。
秋葉の探索が無駄足だったから、結局、神戸に帰る新幹線の車中で再度E-mobileでインターネットに接続して、通販で発注し、無事昨夜、手元に届きました。
【ヤシカはヤシカにあらず】
wikipediaによると、50歳代以上の方なら皆さんご存じの老舗カメラメーカーであったヤシカは、1983年に京セラに吸収され、その京セラも2007年にはカメラ事業から撤退したのだそうです。
今回購入したヤシカ製品は、京セラから商標権を買い取ったJNCという会社の製品なんだそうです。
wikipediaの記事はヤシカの創業期から一世を風靡した電子シャッターEEカメラを武器に日本最大のカメラメーカーだった昭和30年代、内部不正や労働争議などで景気破綻を経て、京セラに吸収される経緯など、非常に詳しく記載されていて、同じ企業人として悲哀を感じました。
Posted on 11月 11, 2009 at 12:35 午後 | Permalink
|
2009.11.10
091110-2 リコー、ユニット交換式で“変身”する新コンセプトデジカメ「GXR」
夕方になって、ITmediaに
リコー、ユニット交換式で“変身”する新コンセプトデジカメ「GXR」
リコーがボディ内に撮像素子を持たず、「レンズ/撮像素子/画像処理エンジン」が一体化したユニットを交換するデジタルカメラ「GXR」を発売する
という記事が掲載されています。
12月発売ですでにAmazon.comでは予約を受け付けています。
本体が\49,799、3倍ズームのレンズユニットが\39,799なので、一眼デジカメとしては安い方ですが、デジカメとしたらかなり割高です。
一番の特徴はレンズユニットに撮影画素や画像処理エンジンが搭載されているので、レンズユニットを変えれば標準レンズでも、望遠レンズでも装着できることです。
そのお陰で、RICHOの製品情報 によると本体の重量はわずか160gですから、サイズ、重量ともにレンズ交換式カメラとしては世界一です。
その代わり、機能を詰め込んだ交換レンズの方が重くて、標準レンズユニットは263g、3倍ズームの方が軽くて161gとなっています。
何となく、デジタル一眼カメラとデジカメのすき間を狙った商品みたいですね。もちろん買いません。
Posted on 11月 10, 2009 at 06:41 午後 | Permalink
|
2009.11.09
091109 オリンパス、海外で「E-P2」発表!
今日の日経TrendyNetに
【速報】オリンパス、海外で「E-P2」発表! 黒ボディーと高精細ファインダーが特徴
という記事があります。
現行のマイクロフォーサーズ E-P1 の発売が7/3でしたから、約半年遅れで、少し機能アップした改良機種の発売と言うことになります。
【コメント】
きよもりの場合、今年の春から同じくOLYMPUSの一眼レフデジカメ E-420に10倍ズーム(ZUIKO DIGITAL ED 18-180mm)を付けて山へ持って行くようになり、変化のある写真が撮れるようになった反面、本体と望遠レンズで850gあるため、かなり首が痛くなっていますので、重量軽減のマイクロフォーサーズには昨年発表の時から期待していましたが、まだ高倍率ズームが発表されていなかったのでE-P1は見送りました。
今回のE-2Pで一番気になるのは、やはりファインダー(電子ビューファインダー)です。接眼部は自由に動きますから、ローアングルや、手持ち撮影でも重宝しそうですが、本体と同じぐらい上に伸びますから、高倍率の交換レンズを付けていると、前と上に突出していかにも扱いにくそうです。
一方、高倍率のズームレンズは、非常に魅力的です。
これまで標準的なズームレンズしか発売していなかったので、魅力が半減していましたから、価格がどの程度かにもよりますが、10倍ズームの重量がどの程度なのかも気になるところです。
【写真】
本体は黒に変わったけど形はほぼE-P1を踏襲、イメージは一眼レフタイプではなく、いわゆるデジカメの形に近い
ファインダーを付けると本体の高さが倍くらいになるので、好みが分かれるところ
10倍以上の望遠になる、高倍率ズームM.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6は最大の魅力
【記事引用】
オリンパスイメージングの欧州現地法人は2009年11月5日、マイクロフォーサーズ対応デジタル一眼の新製品「OLYMPUS PEN E-P2」を発表した。国内外で大ヒットした「オリンパス・ペン E-P1」を改良したものだ。
海外での発売は2010年1月の予定。価格は、専用液晶ビューファインダーのセットモデルが949ユーロ(約12万7000円)。現時点で、国内向け製品の発表はない。
E-P2のおもな特徴は以下の通り。
・高級感のあるブラックボディー
・背面に拡張端子を新設、ホットシューに電子ビューファインダーやマイク接続ユニットなどが装着できる
・電子ビューファインダーは144万ドットの高精細タイプ
・撮像素子のスペックはE-P1と同じ
・E-P1と同じく、内蔵ストロボは持たない
・動画撮影機能もE-P1と同じ(1280×720ドット)
・アートフィルターを2種類追加(ジオラマモード、クロスプロセスモード)、計8種類に
・主要な被写体のみを鮮やかにする「i-エンハンス」機能
・被写体追尾AF機能を追加
・マイクロフォーサーズ専用の超広角ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6」と高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」を発表(いずれも2010年前半に発売予定)
Posted on 11月 9, 2009 at 12:40 午後 | Permalink
|
2009.10.21
091021-2 Webセミナー/社内のExcelデータを使った経営の見える化
Posted on 10月 21, 2009 at 02:40 午後 | Permalink
|
2009.10.01
091001 オートバイの世界最高速度記録更新、時速 591.244 km
お堅い?パソコンの話題が二日間続きましたので、息抜きも兼ねて、かっこいい話題を紹介します。
今日の/.jpの記事
オートバイの世界最高速度記録更新、時速 591.244 kmを達成
reoによる 2009年09月30日 10時30分の掲載 空だって飛べちゃうぜ部門より。
ある Anonymous Coward 曰く、
BUB レーシングチームは米国時間 24 日、オートバイの世界最高速度記録を更新したそうだ (本家 /. 記事、Motorcycle USAより)。
場所は毎年オートバイなどのスピード競技「スピードウィーク」が開催され、また映画「世界最速のインディアン」の舞台ともなっている米国ユタ州のボンネヴィル・ソルトフラッツ。BUB の Seven Streamliner はここで時速 367.382 マイル (591.244 km/h) を記録し、世界最高速度記録を塗り替えたとのこと。25 日時点で国際モーターサイクリズム連盟の承認待ちとなっているそうだ。
2本の走行のうち、1本では 611.551 km/h を達成したという BUB の Seven Streamliner は 3000cc、ターボチャージャー付き 16 バルブ 4 気筒エンジンを搭載し、出力は 8500 rpm で 500 hp の 55.32 kg-m だそうだ。
ちなみに去年は Ack Attack Team がそれまで BUB レーシングチームが保持していた最高時速を 580.831 km/h で破っており、BUB チームは雪辱を果たしての記録達成となったそうだ。
2回走行して低い方を記録するとかそんな感じなのかしらん。
運転しないきよもりにとっては縁のない話題ですが、時速591kmというのは、どんな感じでしょう?
われわれが日常体感できる最高速度は新幹線のぞみが300km/h程度、リニアモーターカー(上海)で430km/h程度ですから、車輪走行の移動体としてはのぞみの倍というのは、精神的に良くないようです。
ちなみにジャンボジェット機の航行速度が最高時速1000km/h、マッハ1が1120km/hですからこの二輪車はマッハ0.5程度です。
以前取り上げた8輪の電気自動車エリーカ(Eliica)の最高速度が370km/hとありますから、こちらもすごいですが、もちろん一般道路ではせいぜい120km/hでしか走れませんので、レース場でしか体験できません。
きよもりの場合、高いところは何千mでも平気ですが、身体が後ろに引っ張られる高速走行には運転手まかせというリスクがあるから、あまり気持ちよくありません。
Posted on 10月 1, 2009 at 12:30 午後 | Permalink
|
2009.08.28
090828-2 時速370kmの電気自動車と10万台製造ラインが出来れば7年で電気自動車が主流になる
このところ、ホンダとか日産の電気自動車が話題になる機会が増えています。ハイブリッドはガソリン自動車から電気自動車に移行する過渡期の商品と見るのが正しいような気がします。
そのような状況下、電気自動車普及の一番のネックは充電方法で電池の容量増加とともにインフラが出来ないと普及しないという見方もありますが、ブレイクすればインフラは自然に付いてくるという見方が正しいと思います。
もう一つ気になっているのは、GPSを使った自動運転。これも電気自動車の普及が進めばごくすんなりとインフラが整備されるのかも知れません。
このようなことを、運転もしないきよもりが考えていたら、この考え方をベースにすでに着々と未来の自動車に向けた技術やインフラ開発に意欲を燃やしている方がいることが判りました。
日経ビジネスOnlineの記事は長いので引用は避けますが、時速370kmの電気自動車の動画を見るだけでも値打ちがあるでしょう。
【日経ビジネスOnline 2009年8月20日(木)の記事】
「みんな勝ち」の未来へ急発進! 時速370kmの電気自動車
エリーカ【清水 浩 慶應義塾大学教授・前編】
【走行ビデオ画像】 CGではありません。
“スーパー電気自動車”「エリーカ」
【日経ビジネスOnline 2009年8月26日(水)の記事】
「10万台、7年で電気自動車が主流になる」~祝・社長就任! 「シムドライブ」は未来を開くか?
エリーカ【清水 浩 慶應義塾大学教授・後編】
Posted on 8月 28, 2009 at 08:14 午前 | Permalink
|
2009.08.05
090805 日産自動車、電気自動車「リーフ」を発表
今日の日経トレンディやYahooニュースでは日産の電気自動車が大きく取り上げられています。
日産自動車、2010年市販予定の電気自動車「リーフ」を発表
<日産>電気自動車「リーフ」公開 手ごろな価格で「ゼロ・エミッション」 来年度発売予定
【yahooニュースの引用】
リーフは走行中に二酸化炭素(CO2)などの排出ガスを出さない「ゼロ・エミッション車」。90キロワット超の出力を発生するラミネート型コンパクトリチウムイオンバッテリーと80キロワットの電気モーターを搭載し、ガソリン車同様の高いレスポンスを得ている。またフル充電で160キロ以上の走行が可能。フル充電には200ボルトの普通充電で約8時間かかるが、急速充電器を使えば30分で80%まで充電できる。価格は来年末に発表の予定だが、買いやすい価格を設定するとしている。
【コメント】
トヨタが先鞭を付け、ホンダが追い上げるハイブリッドカーの場合は当然ガソリン走行も可能ですから、排気ガスゼロというわけにはいきませんが、電気自動車の場合はゼロエミッション(排気ガス無し)が実現されますから、21世紀の主力になると期待されます。
走行距離や出力に関しては現状は160km、1500cc相当だそうですが、他メーカーの追随も必至ですから、この先5年以内には主力が移行するかも知れません。そうなったら、ガソリンスタンドでバッテリー交換などという運用体制になるのかも知れませんね。自宅での給電設備も駐車場に常設されるようになるのでしょうか。
【コメント追加090806】
トヨタ社長「燃料電池車15年までに」
トヨタ自動車の豊田章男社長は5日、米国で2012年に電気自動車を投入、15年までに燃料電池車も商用生産する方針を明らかにした。ハイブリッド車から燃料 電池車まで環境車の品ぞろえをいち早く広げ、競合各社を引き離す。(トラバースシティー=小高航)
石油を使わない、地球に優しいというコンセプトは、排気ガス規制以上に新しい市場へのインパクトになりそうです。20年先にはガソリンスタンドは消えているかも知れません。
Posted on 8月 5, 2009 at 12:16 午後 | Permalink
|
2009.07.08
090708 アシックススポーツミュージアム見学
7月1日のオープンから一週間経ちましたが、以前から山仲間のMTNさんから見学のご希望がありましたので、今日ご案内することになりました。
当初はMTNさんお一人をご案内するつもりでしたが、声をおかけしたらHSMさんもAKEさんもお越しいただけることになりましたので、さながら重廣倶楽部のオフ会みたいになりました。
楽しみです。
アシックススポーツミュージアム
【プレスリリース】 ただし、正式公開は新型インフルエンザ流行による公的行事自粛のため、7月1日に延期しています
プレスリリース
平成21年03月02日
5月30日から一般公開
当社企業博物館「アシックススポーツミュージアム」について
株式会社アシックス(本社:神戸市、社長:尾山基)は、スポーツをテーマとした企業博物館「ASICS SPORTS MUSEUM(アシックススポーツミュージアム)」を、神戸市中央区の本社ビルに隣接して設置し、5月30日(土)から一般向けに公開します。
当ミュージアムは、本年の当社創業60周年の記念事業として進めているもので、当社の創業哲学である「健全なる身体に、健全なる精神があれかし」をコンセプトに、スポーツを通じた青少年育成による地域貢献や当社事業活動の理解促進、またスポーツ文化継承、スポーツ振興、スポーツ人口の増加を目的としています。来館者は小中学生をはじめ、教育関係者、アスリート、スポーツ業界関係者など幅広い人々を見込んでいます。当ミュージアムを通じてスポーツが生み出す感動を伝え、スポーツ文化の未来に貢献する企業を目指します。
当ミュージアムは、「アスリートフィールド」とした1階部分と「ヒストリーフィールド」の2階部分によって構成されます。
「アスリートフィールド」は、陸上競技各種目の世界記録のスピードに合わせて光が走るLED速度体感システムや、138インチの大型ディスプレイによる迫真のスポーツ映像によって、鍛え抜かれたアスリートの素晴らしいパフォーマンスを体感できるようになっています。
「ヒストリーフィールド」は、当社の歴代製品や契約選手使用製品の展示を通じて、当社の企業理念や歴史などが分かるようになっています。
また、団体入館者向けにミニチュアシューズや来場記念Tシャツがその場で作製できる「クラフトルーム」(事前申込制・有料)も設置します。さらに、スポーツ選手を講師としたスポーツ教室や、スポーツ振興のためのイベントも随時開催する予定です。
○主な内容
≪アスリートフィールド(1階)≫
・138インチスーパービジョン
トップアスリートの動きを高速度カメラの映像で表現
・LED速度体感システム
床面に埋め込んだLEDが陸上競技各種目の世界記録に合わせて点灯
・陸上競技のトラック種目、フィールド種目の世界記録や専用シューズの展示
・当社スポーツ工学研究所の紹介や当社のテクノロジーの展示
≪ヒストリーフィールド(2階)≫ ・創業の精神コーナー
創業者である鬼塚喜八郎の生涯と当社の創業をまとめたビデオの上映
・ヒストリーウォール
当社の創業から現在までの歴史年表
・シアタールーム
各種映像を上映するミニシアター
・契約選手コーナー
当社の契約選手が使用したシューズや用具などを展示
・プロダクトヒストリーコーナー
当社歴代の商品(シューズ、ウエア、用具)を展示
「アシックススポーツミュージアム」の概要
所在地 神戸市中央区港島中町7-1-1
電話番号 078-303-1329
面積 アスリートフィールド 約450平方メートル(約136坪)
ヒストリーフィールド 約450平方メートル(約136坪)
クラフトルーム 約115平方メートル(約35坪)
アクセス JR線「三ノ宮」駅、阪神・阪急・神戸市営地下鉄「三宮」駅乗り換え「ポートライナー」で「中埠頭」駅下車徒歩約2分
一般公開 5月30日(土)から
開館時間 10:00~17:00
休館日 毎週日曜日、月曜日、祝日、夏季、年末年始
入館料 無料
※10名以上の団体の場合は、事前申し込みをお願いします。
Posted on 7月 8, 2009 at 10:02 午前 | Permalink
|
2009.07.01
090701 スポーツミュージアム

明日からアシックススポーツミュージアムが正式に開設になるのに先立ち、オープンセレモニーがありました。
有森裕子さんの心のこもった、お祝いのお言葉が素晴らしかったです。
Posted on 7月 1, 2009 at 03:04 午後 | Permalink
|
2009.06.26
090626 多機能空気清浄機「クリエア7」
花粉症や、アレルギー対策で春先から、空気清浄機がよく話題になっていました。
きよもり自身は元々鈍感なので、花粉症にも、アレルギーにも無縁ですが、JNKさんは、模範的な(?) アレルギー体質で、外出にマスクをかかしません。
そのせいか、室内でも匂いに敏感で下水口から時々異臭が上がってくると言って、大騒ぎしています。日常生活のことなので、何とか対策を考えないといけません。
また、これからの季節はクーラーを入れると部屋が乾燥しすぎて、夏風邪を引きやすくなるのも心配なので、加湿器もほしいと思っていました。
こういったいくつかのニーズがあって、出来れば脱臭と加湿、除菌が一台で出来るような機械を探していましたが、ほぼ要求を満たしてくれそうな機器がありましたので、明日ヨドバシで現物を見て購入を検討したいと思います。
花粉対策から焼肉の脱臭まで年中OK!日立の多機能空気清浄機「クリエア7」
名前の通り、クリエア7は、空気清浄だけではなく、脱臭、加湿、肌保湿、除湿、衣類乾燥、結露抑制の7つの機能を備えている、そうですから、ほぼ要求通りの多機能です。問題は398×293×648mmで重量が16kgもあるので、置き場所をどこにするかです。
Posted on 6月 26, 2009 at 12:20 午後 | Permalink
|
2009.06.25
090625 裁断ゴミをすぐトイレットペーパーにする機械
今日の日経BPnetに
裁断ゴミをすぐトイレットペーパーにする機械
という記事が掲載されています。
【日経BPnetより引用】エポックメーカーに聞く
開発中断を乗り越え実現した裁断ゴミをすぐトイレットペーパーにする機械
オリエンタルの「ホワイトゴート」(1)
2009年6月19日 (聞き手:小林 佳代)
事務用機械メーカーの合資会社オリエンタルはこのほど、オフィスで排出されるコピー用紙のシュレッダーゴミを、その場でトイレットペーパーに作り替える機械「ホワイゴート」を開発した。A4用紙40枚相当の古紙から、70~80メートルほどのトイレットペーパーロール1個が作れる。1個のロールを作るのにかかる時間は約30分。機械を24時間稼働すると、48個のロールができる計算だ。日常的なメンテナンスとしては、2日に1回程度、10~15リットルの給水を行えば良い。
「ホワイトゴート」は、文房具・環境機器・印刷メーカーのナカバヤシが9月にも販売を始める。1台900万円程度で受注生産する予定で、初年度60台の販売を目指す。
価格にも驚きますが、機械の大きさも中途半端ではありません。
この機器を導入して活用するには、費用対効果の発想を捨てないといけませんが、一日A4用紙2000枚、月換算で4万枚程度の廃棄用紙が出る企業なら、シュレッダーゴミの嵩を差し引きすれば、設置スペースは相殺されますが、10年使用として月7.5万円の償却費用+電気代は、ゴミの廃棄料金+トイレットペーパー1000ロール購入費用とはバランスしそうもありませんから、やはりグリーン化の一環と捉えるのが正しいのかも知れません。
やはり縦横半分程度の大きさで、価格も10分の一程度にならないと一般企業での導入は難しいでしょう。
Posted on 6月 25, 2009 at 12:31 午後 | Permalink
|
2009.06.16
090616 オリンパス、薄型マイクロフォーサーズ一眼「オリンパス・ペン E-P1」発表!
待望久しかったオリンパスのマイクロフォーサーズの一眼カメラが発表されました。
オリンパス、薄型マイクロフォーサーズ一眼「オリンパス・ペン E-P1」発表!
懐かしい「ペン」の愛称を与えられた新コンセプトモデルで、オリンパスの意気込みが感じられます。
ただし、すでに飽和状態になりつつあるブラックボディの一眼レフ市場にあえて背を向けたデジカメ的なデザインで好き嫌いが分かれるところですが、レンズ交換式一眼カメラとしては世界最小の335gというのは魅力的です。
きよもりが普段使っているオリンパスE-420は380g、JNKさんのフリーアングル付きライブビュー一眼レフE-620は475gですから、これよりさらに軽量小型という点で持ち歩くには最適です。
でも、折角一眼レフカメラユーザーに昇格?したのにデジカメに戻るようで、何となく食指が動かないのは、今取りあえず不自由していないのと、機能的にはフリーアングルでもないし、同時発売の交換レンズも3倍ズームでE-420、E-620と同じと云うことで飛び抜けた機能的なアドバンテージを感じないからでしょう。
Posted on 6月 16, 2009 at 03:50 午後 | Permalink
|
2009.05.20
090520 ホッチキス Vaimo11

紙を40枚も綴じられるホッチキスが発売されています。
従来型の10号針より幅と脚高を長くした11号針を使い、従来型では20枚が限度だった綴じ厚を倍の40枚にアップ
並べると何となくズングリムックリですが、機構的には専門メーカーならこそのノウハウが詰まっています。
一生モノですから1575円は安いです。
詳しくは「文具王・高畑正幸の最新文具ワンダーランド」:40枚とじの衝撃!“究極”のホチキス「Vaimo11」(前編)、本体もすごい!“究極”ホチキス「Vaimo11」(後編)をご覧下さい。開発者のこだわりがよくわかります。
Posted on 5月 20, 2009 at 09:05 午前 | Permalink
|
2009.04.15
090415 驚愕の結果!アルカリ乾電池性能比較実験!
山へ持って行く装備の中で、予備電池は欠かせません。
きよもりの場合、GPS(Garmin 60CSx)、ヘッドランプ、デジカメ、携帯電話のうち、携帯は専用のリチウムイオン充電池なので、auショップで予備電池を3つ購入して常時携帯していますから対象外として、その他のGPS、ヘッドランプ、デジカメは単3型の乾電池を共用できるので、単3電池を常に8本程度は持って行くようにしています。
もっとも、デジカメは一昨年まで使っていたCanonのPowerShot S2 ISは単3を4本使用でしたが、昨年Olympas E-420に買い換えたため、専用充電池になって、これも予備電池を1個持って行きます。
GPSは単3を2本使いますが、通常電源を入れっぱなしで使いますので、保っても1日半程度です。そのため、テント泊の場合は、日数に合わせて多いときには8本程度余分に単3乾電池を持って行くことになり、単3電池1本25g程度なので8本だと200g、重さはともかく何となくかさばります。
GPSの場合は、完全な消耗品扱いですから、自宅には常時40本程度のストックを置いています。実用的にはニッカド充電池(1本31g)を使えばよいのですが、管理が悪いので、充電を忘れたり、中途半端に使ったりして、いざというときに不安なので、最近はPanasonicのエボルタを買い貯めしています。
そんな状況の乾電池に関して、ASCII.jpに気になる記事があったので、一日遅れで読みました。
驚愕の結果! アルカリ乾電池性能比較実験!
5ページにわたる長い記事ですが、前半は実験過程のレポートなので、読み飛ばしてもかまいません。
要するに、各メーカーの現在市販されている乾電池で豆球の点灯テストをして、最も長く保つのはどれかを実験されています。電源は入れっぱなしではなく、10分点灯、20分消灯を繰り返して、1.5Vの定格電圧が0.9Vの終止電圧(JISC8511「アルカリ一次電池」規格) に減衰するまでの耐久時間を測定した結果です。
実験対象の11種類のアルカリ電池の寿命は、10時間~11時間30分の範囲なので、まあ、実用上はあまり大きな差異ではないと考えてよいでしょう。
しかし、コストパフォーマンスで見ると、圧倒的な差が歴然で、使い捨てならこそ、今後はあまり宣伝文句やブランドにこだわらない方が良さそうです。
コストの算出は左の表によりますから、実売上は若干の差があるかも知れません。
Posted on 4月 15, 2009 at 06:35 午前 | Permalink
|
2009.04.14
090414 片山晋呉選手がマスターズで四位
きよもりには全く縁がないゴルフですが、やっぱり日本選手の活躍には胸が躍ります。
この写真は最終日前日のものですが、スコアを伸ばして、会心の笑みを浮かべた片山選手
スポーツ選手の笑顔は素晴らしいです。
写真は日経ゴルフガイドから拝借しました。
Posted on 4月 14, 2009 at 09:35 午前 | Permalink
|
2009.04.10
090410 日本の行政サービス満足度は世界最低レベル
今日の日経 ITproには、やっぱり、というか、そんなに?というか、
日本の行政サービス満足度は世界最低レベル---調査結果を読み解く
という記事があります。
きよもりが、以前から何度か書いた(090223 鬼の霍乱、090303 住基カード)、役所の窓口の対応の遅さ、悪さ、非効率は、誰もが感じていることで、特に記事中の各国民の評価基準として、以下のような記載があります。

市民の視点に立つ:ニーズに応じたサービスが不十分
行政サービスの質を高め、市民の満足度を高めるにはどうすべきか。アクセンチュアでは、
1. 市民の視点に立つ
2. 市民の声を聴く
3. 官民の垣根を超えた協業
4. さらなる透明性の確保
という4つのポイントから市民の声を反映するメカニズムを強化することが有効であると提言する。
「1.市民の視点に立つ」という点については、「世界一厳しい消費者」としての日本人の姿が調査結果から浮かび上がる。「均一的なサービスよりも、利用者のニーズに応じたサービスの提供に注力すべき」と答えている市民の比率は、他国と比べて日本は群を抜いて高い。一方で、「利用者のニーズに応じたサービスの提供状況」への評価はかなり低い。(図1)。
いま、日本のお役所に必要なのは、「市民の視点に立つ」ということではないでしょうか。
記事でも触れられていますが、均一サービスは、一見、平等の原則に則って正しいように見えますが、それは最低水準のインフラができているという前提に立ってのことで、ETCの普及と同様に、住基カードの普及も、いまや3万円でWindowsパソコンが入手できるのですから、一人12000円の給付金を優先的に読み取り機とセットでパソコン購入資金に充て、全国民が電子申請などが使えるような環境作りをしてはいかがでしょうか。
もちろん、きよもりより年上の高齢者や、身障者に対するギャップを公共サービスで埋め合わせることを考えないといけませんが、並行的にサービスは向上させていけるでしょう。
以下では、お寒い現状の具体例として、古い記事をネタに電子申請の現状に触れてみたいと思います。
昨日の日経PCオンラインhttp://pc.nikkeibp.co.jp/を読んでいて、いい加減にしなさい!「住基カードと電子申請」
という過激なタイトルに惹かれて、かなり古いし(2/12)、5ページにわたる長文ですが、読んでみました。
小林 隆氏の「デジタルでアナログな共同体」 は自治体や公共サービスに関する記事を連載されています。
きよもりも電子申請に関して、二度(090223 鬼の霍乱、090303 住基カード)ほど取り上げたことがありますし、件の小林氏のふ~ッ。やってみましたe-Tax!に関しても、3/3のコメントで引用させていただきました。
今回の記事は、ご本人の電子申請手続きの経験談が中心で、きよもり自身も経験したことですから、どこのお役所も単能工化した窓口で、窓口提出→カード申請書チェック→本人暗証入力→住基カード発行、とその都度、申請者を工場の製造ライン上の半製品並に、待たせ、違う窓口に動かす工程は同じです。
工場のラインならベルトに乗せてやれば、次工程に勝手に移動しますが、たらい回しされ、待たされ、自分の足で移動しなければいけない人間は、ストレスが溜まるばかりです。
ただし、申請に必要な手続きや、必要書類などは、事前にインターネットなどで確認できますから、小林氏のように写真を持って行かないで窓口へ行くのは、ご本人には失礼ですが、少し準備不足でしょう。
今回気になったのは、以下の記述です。
住基カードは使えないという評判がある。東京23区の電子申請メニューを「東京電子自治体共同運営サービス」のサイトで、各区から提供されている電子申請の種類数を調べてみた(2009年2月7日現在)。
まず驚いたことに、葛飾区はなんと355種類もの電子申請ができるのだ。なんでも電子申請できる断トツの第1位である。第2位が中野区の176種類、第 3位が荒川区の115種類と続く。こうした電子申請に熱心な自治体がある一方で、千代田区、文京区は電子申請で提供しているサービスが1つもない。断トツの最下位である。両区のホームページには独自の電子申請に取り組んでいる気配もない。そして下から3番目が杉並区でサービスはたったの2種類というお寒い状況である。電子申請への取り組み状況は自治体によって大きな差がある(図1)。
葛飾区の355種類、千代田区や文京区のゼロ、とありますから、葛飾区はどこまでできるのかと、興味を持って
葛飾区のサービスへ行ってみました。
まずは、提供サービスを探すメニューを表示します。

メニューから「手続一覧からさがす」を選ぶと、なんと20画面にわたって、合計400項目(2009年4月10日現在)も並んで壮観です。
でもよく見ると募集・申請期間が終わっていて、×になっている項目が目立ちます。
試しに指折り勘定すると、○になっている現行利用できるサービスは、88項目しかありませんでした。
折角、ここまできめ細かいサービスを提供されるのであれば、せめて、有効サービスと無効サービスの表示切り替えくらいはほしいところです。
さらにメニューに戻って、「分野からさがす」でサービスを種類別に見ると、矛盾に気づきます。
一覧で見たら200件あったのに、分野別の項目横の数字を足すと99件しかありません。
さらに各項目をドリルダウンすると中項目があって、その数字を足すと、なんと428件もあります。
しかし、個別サービスで有効なサービスを足してみたら、88件ですから、実際にいま申請できるサービスはこの88件が正しいようです。
メニューによって、項目数が異なるのは、このサービスを表示するプログラムのできが悪いとしか考えられませんが、こんなつまらないミスを、誰も指摘せずに放置されているのは、システムの評価以前の問題でしょう。
ただし、これは葛飾区だけの問題ではなく、たとえば、墨田区の場合だと、一覧では85項目、分野別では58項目、そして有効なサービスは合計60件となっていて、このシステムは東京都が共通で運用していて、大元のプログラムのできが悪いと思われます。
バグの修正もそうですが、せめて、有効サービスだけを表示する修正は早急に実行すべきでしょう⇒東京都知事殿
ついでに、現在きよもりが住んでいる神戸市の同様サービス「電子申請のページ」を見ると、有効サービスだけの表示なので、項目数の矛盾はありませんが、提供されているサービスは13件だけで、住民票の交付以外は、ほとんどが各種納税証明書の交付サービスでした。
葛飾区や墨田区のサービス項目が多いのは、各種イベントや教室への参加申し込みや、生ゴミ処理機の斡旋販売など、生活に密着したサービスをきめ細かく電子申請で受け付けるようにしていますから、他区はもちろん、神戸市などの他府県市の自治体も範とすべきでしょう。
それにしても、できの悪いサービスメニューを作ったシステム開発会社はどこでしょうか?
Posted on 4月 10, 2009 at 07:33 午前 | Permalink
|
2009.04.02
090402 ゴキブリがいなくなるスプレー
「ゴキブリがいなくなるスプレー」というタイトルに惹かれて、読みました。
製造発売元の大日本除虫菊というのは、いかにもカビが生えそうないかめしい社名ですが、写真を見るとKinchoとありますから、キンチョールやキンチョウ蚊取りの会社です。
松下電器産業ではありませんが、虫嫌いは世界にいますから、市場拡大のためにも、社名の与える影響にもう少し配慮された方がよいと思います。
噴霧後の効果が持続する薬剤成分により、ゴキブリを近づけないという効果があるようですから、蜂や、毛虫やゴキブリなど虫が苦手なJNKさんにはお奨めかも知れません。
一番苦手なスズメバチ対策にも、衣類に噴霧しておけば蜂がいやがって近づかないようなスプレーがあればよいでしょうね。
日経 PC online エポックメーカーに聞く
ゴキブリ出現を“予防”する殺虫剤「見たくない」ニーズに応える
大日本除虫菊の「ゴキブリがいなくなるスプレー」 2009年3月27日
(聞き手:小林 佳代)
大日本除虫菊は3月23日、ゴキブリ用エアゾール殺虫剤「ゴキブリがいなくなるスプレー」を発売した。
ゴキブリに対する苦手意識を持つ消費者は多く、現れてから殺虫するのではなく、見たくない、見る前にいなくなってほしいというニーズが高いという。「ゴキブリがいなくなるスプレー」は、その名の通り、殺虫剤としての効果に加え、定期的に繰り返し使うことで、「ゴキブリがいなくなる」「寄りつかなくなる」という予防効果を加えた商品。駆除効果は約2週間続く。希望小売価格は1120円。
Posted on 4月 2, 2009 at 12:22 午後 | Permalink
|
2009.04.01
090401-2 JTB時刻表表紙に銀河鉄道999
昨年、バス停で「シェー」で見事にはめられたせいか、今日は/.jpの記事を眉につばをつけながら読むようにしています。
この画像まで含めた引っかけ、ということはないでしょうから、これは確かにJTBらしからぬ斬新さです。
JTB時刻表、通巻999号を迎える
hylomによる 2009年03月31日 13時23分の掲載
しばらく見ていない、部門より。
sillywalk 曰く、
JTB時刻表は大正14(1925)年4月に鉄道省運輸局編纂「汽車時間表 附汽船自動車発着表 4月号」(231頁、50銭)として発刊以来、2009年4月号で通巻999号を迎えました。999号の表紙には銀河鉄道999とメーテルが描かれ、一瞬、アニメ雑誌と見紛うデザインとなっています(笑)
Posted on 4月 1, 2009 at 01:54 午後 | Permalink
|
2009.02.20
090220-3 ビックリの手前味噌
今日の/.JPでJAXAのかぐやから見た金環食の話題を取り上げましたが、何気なく最後の記事を見てびっくり!
以下はノーコメントですが、何となく面はゆいです。
+--------------------------------------------------------------------+
世界展開する日本発のブランドは?
soara による 2009年02月19日 22:30 の掲載 (ビジネス)
とりあえず MUJI といってみる 部門より
http://slashdot.jp/askslashdot/article.pl?sid=09/02/19/135250
+--------------------------------------------------------------------+
nique 曰く、 世界で認められた日本発ブランドは?の記事で30位が気になったのでタレコんでみますね^^;
ざーっとみていくとほぼ納得のラインナップなのですが、アシックスはともかくキッコーマンが驚きました。
キッコーマンって醤油のメーカーですよね? いつのまにかこの中に割り込むほどのブランド力になっていたのですね。日本で普通に生活していると、食品メーカー関係だと味の素とか日清食品のほうがより強いブランドのように感じます。みなさんはどのように思いましたか?
ITmedia News
世界で認められた日本発ブランドは? 3位「SONY」、4位「Canon」、5位「Nintendo」
国際展開する日本発のブランドの価値ランキングで、トップは「TOYOTA」。エレクトロニクス関連では「SONY」が3位、「Canon」が4位、「Nintendo」が5位に入った。
2009年02月19日 07時00分 更新

企業のブランド戦略立案などを行うインターブランドジャパンは2月18日、国際展開する日本発のブランドの価値ランキング「Japan's Best Global Brands 2009」のトップ30を発表した。1位は「TOYOTA」、2位以下は「HONDA」「SONY」「Canon」「Nintendo」「Panasonic」「LEXUS」と続く。
国内企業が生んだコーポレートブランドを対象に、(1)ブランドの収益予想(財務)、(2)ブランドが消費者の購買意志決定に与える影響力(ブランド役割)、(3)消費者の需要を維持するブランドの能力(ブランド力)──の3点を分析し、ブランド価値を金額に換算して算出した。対象企業が株式上場していることや、海外売上高比率が30%以上あることなどが条件。
上位7ブランドは、昨年9月に発表した世界のブランド価値ランキング「Best Global Brands 2008」トップ100にもランクインしているが、当時と比べブランド価値がアップしたのは「Nintendo」のみ。
Nintendoは「『Wii』や『ニンテンドーDS』で性別や年代に区別なく、家族で楽しめる新しいコンセプトを示し、グローバルで独自のポジションを築き上げた」(同社の田中英富エグゼクティブ・コンサルタント)点を評価。
「Panasonic」は「National」を廃止し、ブランド統一した効果を評価し、ブランド価値をほぼ横ばいとした。
30位までのうち、自動車関連が30%、エレクトロニクス関連が50%を占めた。「自動車とエレクトロニクスに支えられた日本の産業構造の特徴がランキングにも反映されている」と田中さんは指摘。昨年の世界ランキングでは自動車が13%、エレクトロニクスが23%にとどまっている。
同社のテレンス・オリバーCEOは「ブランドは会社の大切な資産。世界ランキングに日本のブランドが7社しか入っていないのは寂しい。日本のブランドがグローバルで強くなるよう願っている」とコメントした。
ランキングは以下の通り。
|
ブランド
|
ブランド価値(100万ドル)
|
1位
|
TOYOTA
|
31570
|
2位
|
HONDA
|
17673
|
3位
|
SONY
|
12438
|
4位
|
Canon
|
10484
|
5位
|
Nintendo
|
9182
|
6位
|
Panasonic
|
4287
|
7位
|
LEXUS
|
3233
|
8位
|
NISSAN
|
2901
|
9位
|
TOSHIBA
|
2404
|
10位
|
SHARP
|
2344
|
11位
|
SHISEIDO
|
2201
|
12位
|
KOMATSU
|
2005
|
13位
|
SUZUKI
|
1562
|
14位
|
Nikon
|
1533
|
15位
|
RICOH
|
1376
|
16位
|
OLYMPUS
|
1267
|
17位
|
MITSUBISHI ELECTRIC
|
1105
|
18位
|
BRIDGESTONE
|
1105
|
19位
|
DAIKIN
|
1074
|
20位
|
YAMAHA
|
953
|
21位
|
KONICA MINOLTA
|
792
|
22位
|
HITACHI
|
661
|
23位
|
MITSUBISHI MOTORS
|
628
|
24位
|
MAZDA
|
613
|
25位
|
FUJITSU
|
612
|
26位
|
ASICS
|
598
|
27位
|
CASIO
|
591
|
28位
|
EPSON
|
583
|
29位
|
brother
|
556
|
30位
|
kikkoman
|
539
|
Posted on 2月 20, 2009 at 06:40 午後 | Permalink
|
| トラックバック (0)
2009.02.03
090203 危機感は同じ:オバマ氏と鬼塚氏
0204追記
堅い話で恐縮ですが、今日の日経メディカルに
オバマ新大統領の就任演説を読む 二木 立(日本福祉大学教授)
という記事があります。
内容は、サイトの性格上から云っても当然ですが、アメリカにおける医療制度の改革について:
オバマ氏は国民皆保険制度の導入を公約したのではなく、高額になっている国民の医療費負担を引き下げるため、
カルテの電子化を実現して、「医療費のムダを削減し、お役所的形式主義を駆逐し、高価な検査の繰り返しを減らす」、と共に、「800万人以上の医療保険を守る」、というのが骨子だそうです。
ただし、対象を子どもに限定した医療保険制度の拡充(あるいは子ども皆保険制度)、に関しては法制化を志向していると書かれています。(イタリック部分引用、以下同じ)
経済危機はアメリカでも日本でも同様の状況ですが、政府がなすべきこととして、
「市場の力は比類なきものだ。しかし、今回の(経済)危機は、市場は注意深い監視がなされなければ、制御不能になるおそれがあることを、私たちに思い起こさせた」と述べたことです、
と政府が関与して市場の軌道を正すことを宣言していますから、危機感を訴え、経済再生が喫緊の案件であることを明確にしています。
さらに、2008. 12. 4の同サイトに
オバマ・アメリカ次期大統領の医療制度改革案を読む 二木 立(日本福祉大学教授)
という記事があって、その中に
「アメリカ大統領選挙への関心についての世論調査では、日本人のなんと83%が「関心ある」と回答し、アメリカの80%(第2位)すら上回って世界一だったそうです(「中日新聞」10月4日朝刊「米大統領選と日本(下)」)。
とありますから、今の日本では、もたもたしている麻生さんには見切りを付けて、アメリカ人以上にオバマ氏の「変革(change)」に期待している方が多いようです。
全く関係ないようですが、同じく今日の日経ビジネスオンラインに1985年8月19日号の記事が再掲されていました。
24年も前の記事ですから、今更の感もありますが、トップの資質という点では説得力があり、オバマ氏も20年後にこういう風に振り返られる大統領であるよう祈ります。
【日経ビジネスが描いた日本経済の40年】
2009年2月3日
【時代のリーダー】鬼塚喜八郎・アシックス社長
「我慢で成功を買った男」「幸せの世襲あってたまるか」脱同族が旗印、創業の気概
先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
1985年8月19日号より
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20090127/184051/?P=1
【02/04 追記】
昨日、オバマ大統領のことを書きながら、鬼塚氏の20年以上も前の記事も引用しましたが、自分でもどこに共通点があるのかと思いながら、何となく気になっていました。今日、以下の記事を読んで納得がいきました。
要は共通するのはリーダーシップであり、それを表現できるカリスマ性です。
リーダーシップには信長のような独断専行型もいますが、オバマ氏や鬼塚氏は衆議独裁型という点で共通しているのではないでしょうか。日本の宰相にもそれを期待しましたが、今のところ空回りされているようで残念です。
2/4 ITmedia エグゼクティブ より引用
なぜ日本のリーダーはオバマ大統領になれないのか
改めて認識しなければならないことがある。それは、「リーダー自身には力がない」ということだ。リーダーとは、自分に力がある人を指すのではなく、組織に属するメンバーの力を引き出す人を指す。メンバーそれぞれが持つ能力を引き出し、それを組織の成長に活用する。問題が発生したときには、リーダーが答えるのではない。答えは皆の中にある。皆に活躍する場を提供して、力を思う存分発揮してもらうことがリーダーの責務である。
Posted on 2月 3, 2009 at 12:19 午後 | Permalink
|
2009.01.29
090129 am/pm、セルフレジの導入を30店舗に拡大
今日のITmediaに
決済時間は半分に:am/pm、セルフレジの導入を30店舗に拡大へ レジ担当の人件費を減らす
という記事があります。
写真だけでは使い方とかは判りにくいのですが、4店舗に試験的に導入していたのを、決済時間の短縮やレジ担当の人件費節減効果が認められるとして25~30店舗に拡大するそうです。
コンビニやスーパーではいつもレジの待ち行列が問題になりますから、今後他のチェーン店でもこのようなセルフレジ化が進んでいくと思います。
問題は万引き防止対策と操作の簡略化ですが、万引き防止は商品タグで対応しているのでしょうが、操作の簡略化はこの写真で見る限りでは、タッチスクリーンとPOS読み取り機は独立しているようですから、メカに弱い年寄りなんかには操作は無理でしょう。オフィスに近い店舗で若い勤め人を主たる対象に活用されているのだと思います。もちろんPASMOやEdyを使っている人ですから当然ですね。
一歩進めるとしたら、ICタグを利用して、電車の改札のようにレジの前を篭に商品を入れたままで通過したら、全商品のICタグを一括して読み取り、プリペイカードからの代金引き落としとレシートの発行が出来るようになれば完璧ですが、実用化にはタグの精度と製造コストを解決しないといけませんから、あと5年くらいかかるでしょう。
【ITmediaの記事】
決済時間は半分に:am/pm、セルフレジの導入を30店舗に拡大へ レジ担当の人件費を減らす
am/pmは、セルフレジの導入を25~30店舗にまで拡大する見通しだ。電子マネー専用のセルフレジを使うことで決済時間を短縮できるほか、レジ担当の人件費を減らすことにもつながるという。[藤村能光,ITmedia] 2009年01月28日 17時11分 更新
エーエム・ピーエム・ジャパンは1月27日、顧客がレジを操作して会計を済ませる電子マネー専用のセルフレジの導入店舗を拡大すると発表した。4店舗に試験的に導入していたセルフレジを3月上旬より増やし、25~30店舗に導入するという。
導入するのは電子マネーの「PASMO」と「Edy」の両方、もしくは一方で支払いができるセルフレジ。本体の液晶ディスプレイに表示される動画やイラストによる案内に合わせて画面に触れていくことで、購入の手続きができる。レシートの発行の有無を選べる機能を備え、買い物袋をディスプレイの横に置いて自由に取れるようにする。増設しても新たに店員を増やさなくてもいいため、レジ担当者の人件費を減らせる。
都心のコンビニエンスストア「am/pm」では、出勤前や昼食時などの混雑時に、レジの待ち時間が発生していた。4店舗でEdy専用のセルフレジを試験的に導入したところ、顧客と店員による現金の受け渡しがなくなり、店員によるレジの対応に比べて、決済時間が半分に減った。
セルフレジを利用した100人に調査をしたところ、顧客の75%がレジの待ち時間や会計時間の短縮にセルフレジを使いたいと回答。混雑の緩和や待ち時間の短縮ができ、来店客数の向上が見込めることが分かった。レシートや買い物袋をもらわなかった利用者は約7割に上るなど、資源の削減にも寄与するという。
今後は、駅やビジネス街など、電子マネーの利用率が高く、朝や昼に混雑が予想される店舗を中心に、電子マネー専用のセルフレジの導入を拡大していく。
Posted on 1月 29, 2009 at 12:07 午後 | Permalink
|
2009.01.19
090119 ビックカメラ上場廃止?
今朝、何気なく ITメディアを見ていて
●ビックカメラが監理ポストに 前期21億円の最終赤字に訂正
という活字にビックリ!
ビックカメラと云えばヨドバシカメラと並ぶ都市型パソコン量販の最大手ですから、上場廃止にでもなったら大変です。
秋葉原にこそ大型店はありませんが、有楽町や京都駅など池袋から発祥して、パソコンやインターネットブームに乗って売上を伸ばし、今や前8月期の連結損益で売上高6,048億円、営業利益155億円、経常利益161億円、純利益41億円の大企業です。
ビックカメラ自身のニュースリリース(PDF)を読んでも、、東証の告知を見ても、真実は雲の中で、資産評価基準の会計処理変更に対応する見解の相違が要因のようですが、本業以外の部分で損益が大きくぶれるのは今の税制や会計基準の大きな問題点のような気がします。
少なくとも、連結決算の経常利益段階では比較的安定した数字(06/08期 127億円、07/08期 174億円、08/08期 161億円)をあげていますから、マスコミや噂でつぶされることさえなければ、最悪の事態にはならないと思います。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/16/news114.html
ビックカメラが監理ポストに 前期21億円の最終赤字に訂正
ビックカメラが決算数値の訂正を発表。前期の最終損益は41億円の利益から21億円の損失に訂正した。東証はビックを監理ポストに割り当てた。
2009年01月16日 17時43分 更新
ビックカメラは1月16日、2004年8月期以降の連結決算数値の訂正を発表した。不動産流動化に関する会計処理などを見直した。東京証券取引所は同日、上場廃止基準(有証虚偽記載)に該当する恐れがあるとし、同社株式(1部)を監理ポストに割り当てた。
02年8月に行った池袋本店のビルの不動産流動化に関する会計処理を見直すなどして再集計した結果、2008年8月期通期の純損益は、41億1200万円の利益から21億4100万円の損失に訂正した。
http://www.tse.or.jp/news/200901/090116_b.html
東証からのニュース
監理銘柄(審査中)の指定について-(株)ビックカメラ-
1/16 更新 [東京証券取引所]
以下のとおり、監理銘柄(審査中)に指定することとしましたので、お知らせします。
<内国株式>
(1) 銘柄 株式会社ビックカメラ 株式 (コード:3048、市場区分:市場第一部)
(2) 監理銘柄(審査中)指定期間 平成21年1月16日(金)から当取引所が上場廃止基準に該当するかどうかを認定した日まで
(3) 監理銘柄(審査中)指定理由 有価証券上場規程施行規則第605条第1項第14号(上場会社が有価証券上場規程第601条第1項第11号a前段(虚偽記載)に該当すると認められる相当の事由があると当取引所が認める場合)に該当するため
(注)株式会社ビックカメラは、本日、同社が平成14年8月に実行した不動産の流動化に関する会計処理の見直し及び平成16年8月期から連結子会社の追加に伴う過年度決算への影響額について開示を行いました。
当取引所としては、本日の同社の開示内容から、今後提出が予定されている有価証券報告書等の訂正内容が重要と認められる相当の事由があると判断し、同社が訂正報告書を提出した後の審査の結果いかんによっては上場廃止基準に該当することとなるため、同社株式を上場廃止基準に該当するおそれがある銘柄として監理銘柄(審査中)に指定し、投資者の注意を喚起するものです。
Posted on 1月 19, 2009 at 10:25 午前 | Permalink
|
2009.01.15
090115 ユニ・チャーム 社内メールをGmailに移行
今日のITproの記事にユニ・チャーム 社内メールをGmailに移行というのがあって、正直驚きました。
googleの躍進は個人でのインターネット利用上での利便性の枠を越えて、企業でも積極的にgoogleの提供するインフラを活用しだしたのですね。
引用記事にもメリットとして記載されていますが、Gmailを実際に使っていて痛切に感じるのは、迷惑メールやスパムメールがすべてgoogleのサーバーでフィルタリングされて、皆無になったことです。これだけ完璧にガードされていると、実は有用なメールもガードされているのではないかと心配になるくらいです。
使い方や有効活用の提言は野口悠紀雄さんの「超「超」整理法」(講談社刊 \1,470)に詳細にわたって、書かれていますが、この本はGmailの活用法の本と言っても過言ではありません。
日経 ITpro の記事
ユニ・チャーム 社内メールをGmailに移行、既存メールの制約なくし、使い勝手を向上
ユニ・チャームは2009年1月14日、社内で利用するメール・システムを米グーグルが提供するサービス「Google Apps Premier Edition(グーグル・アップス・プレミア・エディション)」に移行させた。保存可能なメールの容量を大幅に拡大するなど社員のメール利用環境を向上させただけでなく、約6800人いる国内外のグループ各社に所属する全社員のメールのドメインを「@unicharm.com」に一本化していく。現時点では国内の約3000人が同サービスを利用している。
Google Apps Premier Editionは、グーグルのウェブメール・サービス「Gmail」にスケジュール共有や会議室予約などの機能を加え、99.9%の稼働率を保証したものだ。電話などによる24時間365日のサポートも受けられる。
ユニ・チャームでは、従来は自社でメール・システムを運用。セキュリティーを考慮し、メールは社員のパソコンではなくサーバーに保存する形を採っていた。しかしメールの利用が増え続けたうえに、急増し続ける迷惑メールの除去処理によって、メール・システムにかかる負荷が過大になった。同社の情報システム部の部員たちは、システム強化やシステム障害対応に追われるようになっていた。特に、全国の営業担当者がいっせいにミーティングをする金曜日は、資料を添付したメールを多くの社員が大量にやり取りするため、遅延や停止などの障害が起こりやすかった。
Google Apps Premier Editionに移行したことで、情報システム部員は運用負荷が減り、社員はメールを安定的に利用できるようになる。さらに、これまでは1人あたり300メガバイト(メガは100万)までしかメールを保存できなかったが、25ギガバイト(ギガは10億)まで拡大され、メールを頻繁に削除する手間をかけずに済むようにもなった。1通のメールに添付できるファイルの最大容量は2メガバイトから20メガバイトに拡大できた。
ユニ・チャームは、同サービスへのログイン機能はベンダーの協力で独自開発したものを使っている。「Gmailはもともと消費者向けの無償サービスとして始まったもの。セキュリティーが気になった」とユニ・チャームの知名俊郎情報システム部長はその真意を説明する。また、社内での使い勝手を考えて、アドレス帳を部署別や会社別に表示できるように変えた。ベンダーの選定は、グーグルのアドバイスも参考にしたという。
今回のユニ・チャームでのGoogle Apps Premier Editionの利用開始に先立ち、子会社のユニ・チャーム ペットケアが2008年11月から同サービスの利用を始めていた。
(杉山 泰一=日経情報ストラテジー) [2009/01/15]
Posted on 1月 15, 2009 at 10:48 午前 | Permalink
|
2009.01.13
090113 トヨタ自動車のV回復に期待
トヨタ自動車の営業赤字への業績修正が発表されて、市場には大きな衝撃が走りましたが、実際に営業利益の推移をグラフで見るとそのすさまじい落差には驚くばかりです。
百年に一度の危機に直面して、トヨタ社長に豊田章男氏、創業家の下 団結図るという大政奉還の方針が出されたのも、ご存じの通りです。
ちまたでは賛否両論があるようですが、きよもりの場合は、12年前に直接、講演会で豊田章男氏のお話を聞き、たまたま直接質問を投げかけて、お答えをいただいた時から、将来はこのような方が社長になるべきだと思っていましたから、この時期にこの方がトップに立つのは、トヨタにとっても千載一遇のタイミングだと思いました。
当時、豊田章男氏はシステム開発部長として、Netz(ネッツ)の顧客管理システム開発の立ち上げに責任者として携わっておられました。
従来各販社単位でのハンド管理であったNetz会員を統合して、顧客情報を共有し、会員の転居や、購買履歴、来店履歴を一元管理するシステムを立ち上げられたのです。
その時きよもりが質問させていただいたのは、『新システムを開発されるに当たって、最も苦労されたのはどのようなことでしょうか?』、というものでした。
豊田章男氏はしばらく考えられたあと、『それは、現場の社員の方々に、如何にして、新システムの必要性と稼働した時の効果を理解してもらうか、ということでした。」と答えられました。言葉を継いで、『どのような先進的システムを開発できても、日々利用するベテラン社員から新入社員に至るまですべての関係者が自信を持って使えるシステムを提供しないといけないと肝に銘じて、開発時から配慮しました。」と言われたので、きよもりはもちろんその時講演を聴いていた数十名の同業界の方々も感心したのを思い出します。
講師が豊田章男氏とあった時から、多分豊田本家の系列の方だろう、良家のお坊ちゃんのお話を聞くのもよいな程度に、軽く考えていた自分が恥ずかしくなったのを感慨深く思い出します。
ですから今回の豊田章男氏の社長就任には全面的に期待しています。
【日経ITproの記事】
記者のつぶやき
IT業界は“トヨタ”の苦境をどう受け止めるのか
「編集長が大胆予測 2009年はこうなる」では,11人中5人が昨年後半からの急速な景気の悪化に触れている。中でも,トヨタ自動車が年末に発表した赤字見通しは衝撃的かつ象徴的だった。
21世紀に入ってからの同社の営業利益の推移をグラフにしてみると,発表された落ち込みがいかにすさまじいものであるかが分かる(図)。2009年にIT業界でどのようなトレンドが生まれるにせよ,この不況を無視したものはあり得ない。
トヨタ自動車のすごさは,何と言っても2兆円を超える営業利益。そして,それを支える“トヨタ流”“トヨタ式”と呼ばれる「現場力」「改善」の手法である。製造メーカーだけでなく,IT系の企業や情報システム部門も,その手法に熱い視線を注いでいた。
日経BP社が発行するIT系の雑誌も,このトレンドをとらえ,多くの関連記事を掲載してきた。「トヨタ」に関連した記事を数えてみると,2000年以降,毎年コンスタントに100本以上を掲載してきた。“トヨタ流”“トヨタ式”の秘密を探り,いかにシステム開発・運用の現場に取り入れるか。その結果,どのような効果を上げているかという観点での記事が多い。
【参考記事】
・20年来のトヨタ流に京セラ流融合,業界トップの棚卸資産効率を実現
・トヨタ流で宴会業務の改善プロジェクト進める
・装置産業でも“1個生産”!?,トヨタ流改革で在庫4分の1に
・トヨタ流改革をシステムが下支え,生産量倍増でも,在庫25%削減
・親会社依存脱却に向け3PL強化,トヨタ流で6億円のコスト削減
・トヨタ流改善提案で6億円の合併シナジー 「維新伝心プロジェクト」が改善キャンペーンを展開
この“2兆円の営業利益”が崩れてしまった今,IT業界にとって“トヨタ流”“トヨタ式”の意味合いはどうなるのだろう。その採用に取り組んできたシステム開発・運用の現場は,このニュースをどう受け止めているのか。今のような不況下で必要なのはトヨタが培ってきた“改善”ではなく,やはり“改革”であるとして,いったん取り組みを凍結するのだろうか。それとも,不況のような外部要因と手法は別物だとして,切り離して考えるのだろうか。
ITproでは,昨年暮れと今年の冒頭にわたり,特集「仕事の見える化 現場の改善」を掲載した。2007年4月に日経SYSTEMSが掲載した特集を転載したものだ。グラフで分かるように,ちょうどトヨタ自動車が絶頂にあった時期である。トヨタの手法をいかにIT業界に持ち込めるかというのが,記事の骨格である。
少々古い記事ではあるが,先行きが不透明な今こそ,このような記事が必要とされるだろうと昨年秋に考えて決めた(冒頭の編集長らも「今のようなときこそ基本に帰れ」といったメッセージを発している)。この時点では正直,トヨタ自動車がここまで崩れるとは予測できなかった。結果として,何とも間の悪いタイミングでの公開となってしまったかもしれない。
だが,ここでは逆に考えたい。今,システム開発・運用の現場では何ができるのか。これまで目指してきた方向をさらに推し進めるべきなのか。全く違う方向を目指すべきなのか。そうしたことを考える材料として,前述の特集を「今」読んでいただきたいのである。
(尾崎 憲和=ITpro) [2009/01/13]
Posted on 1月 13, 2009 at 10:49 午前 | Permalink
|
2008.09.30
080930 ようやく国産NetBook
Asus Eee PC、MSI Netbook U100、HP 2133など海外メーカーが5万円~7万円のB5版ノートパソコン、いわゆるNetBookを発売し始めて半年~1年経過しようとしていますが、国内メーカーではなかなか踏み切るところが無くて、ようやく10月下旬から東芝が国内でも海外で発売しているNetBookを発売するようです。
ASCIIjpの記事によると、東芝の「NB100」に主な仕様は以下のとおりです-
CPU:Atom N270(1.6GHz)。メモリー:1GB。HDD:120GB 、
ディスプレー解像度:1024×600ドット。8.9型ワイド液晶ディスプレー
本体サイズ:幅225×奥行き190.5×高さ33(最薄部29.5)mm。重量:1050g
駆動時間:約2.9時間。
予想実売価格:7万円半ば。
一方、/.の記事による ユーザー志向の仕様は以下の通りです-
ディスプレー解像度:1280x768(タッチパネルならなお良し)
本体重量:1kg未満
駆動時間:8時間以上。
海外メーカーでも国内メーカーでもこだわるつもりはありませんが、やっぱり解像度は1280×768以上は欲しいし、HDDも内蔵で250GBは欲しいですね。
【引用1】ASCIIjpの記事
http://ascii.jp/elem/000/000/174/174661/
低価格モバイルの戦はここから始まる!?
ついに国産が!「TOSHIBA」ロゴを背負ったNetBook 2008年09月29日 13時00分更新
文● 橋本 優/トレンド編集部
ついに、日本の大手PCメーカーが国内で低価格モバイルノートの販売に踏み切る。東芝が10月下旬にNetBook「NB100」を発売すると発表したのだ。
NB100は欧米ですでに発表されているものの、日本での発売は未定となっていた。
CPUにAtom N270(1.6GHz)を採用。1GBメモリー、120GB HDD、8.9型ワイド液晶ディスプレー(LEDバックライト)を搭載し、予想実売価格は7万円半ば。海外メーカーのNetBookの中には5万円台の製品もあるので、値段は若干高めだ。
ちょっと高いけど満足のいく仕様
IEEE 802.11b/gの無線LANとBluetooth(2.1+EDR)を内蔵するほか、30万画素のウェブカメラ、5種類のメディア(SDメモリーカード、SDHCカード、MMC、メモリースティック、メモリースティック Pro)に対応するメモリーカードスロットを搭載するなど、機能的には充実している。
OSはWindows XP Home Edition(SP3)を採用する。
いよいよ国内のNetBook戦争が本格化する!?
東芝以外にも、富士通が海外でNetBookを発表している。ただし今のところ日本での展開の話は聞こえてこない。NECやソニーなども今のところ国内外を含めNetBook市場には参入していない。
もし大手PCメーカーがこぞってNetBookを国内で投入すれば、各社(特に日本のメーカー)が力を注いでいる高性能モバイルの製品を侵食しかねない。
とはいえ、台湾メーカーから始まったNetBookブームは、今やレノボやデルといった海外大手PCメーカーも巻き込んで急拡大している。何もしなければモバイル市場全体のシェアを海外勢に奪われかねない。
このジレンマをふっ切った東芝の決断は、ほかの日本のPCメーカーにも影響を及ぼす可能性は大きい。
各社がNetBookをリリースすれば、「格安のモバイルパソコン」としてユーザーは飛びつき、モバイルパソコンユーザーが増加するかもしれない。しかし、それは「NetBook」である。
本格的に仕事のツールとして活用しようとするとパフォーマンスや操作性に不満を感じる人も多いはず。そして結局は高性能モバイルに乗り換えるのではないだろうか。
注目が集まっている今こそNetBookを投入すべき時だと個人的には考える。その意味で東芝の決断を評価したい。
【引用2】 /.jpの記事
+--------------------------------------------------------------------+
「究極のNetbook」とはどのようなものか
GetSet による 2008年09月29日 9:00 の掲載 (ノートPC)
「至高のNetbook」も気になるが 部門より
http://slashdot.jp/mobile/article.pl?sid=08/09/28/1653256
+--------------------------------------------------------------------+
pinbou 曰く、
本家/.の記事より。ASUS eeePCの成功を受けて、最近日本でもブームのNetbookだが、TrustedReviewsが「究極のNetbook」がどのようなものであるかについて興味深い記事を掲載している。いわく Netbookという「問題」を解くにはどうしたらよいのだろうか? 私が思うに、ほとんど全てのラップトップ製造業者がすでにこの分野に乗り出してきているにも関わらず、どれも私が考える「究極のNetbook」の姿からは程遠い。これは部分的には、Netbookというものに何が期待されているのかつい最近まではっきりとした共通理解がなかったことに由来
しているのだろう。一方で、製造業者がマーケットシェア獲得のために押し合いへし合いするのに忙しくて、細かいところまで考えを回らせる余裕がなかったせいでもある。
このあと記事では、デザインや入力デバイス、スクリーン、CPUやグラフィックスの能力などについて現状を一つ一つ検討している。/.J読者の中には一台のみならず何台も各社のNetbookを買ってしまった剛の者もいそうだが、買って試してみた上でのあなたの「究極のNetbook」像を聞かせていただきたい。
バッテリーで8時間以上稼働し、1280x768の解像度のモニタを備え(タッチパネルならなお良し)、重量は1kg未満で、DOS版モバギのサイズとKBを両立し、802.11gとSDHCカードスロット/USB2.0ポートを内蔵し、H.264の動画を苦もなく再生できる……ってんなら、私にとっての究極に近いが…。いずれの機種も微妙にスイートスポットを
外しているので、その「ヤキモキ感」を楽しむのもまた、一興かもしれない。
Posted on 9月 30, 2008 at 11:00 午前 | Permalink
|
2008.09.29
080929 棚卸の自動化:ICタグ
二次元バーコードは携帯ではすっかり定着していますが、同じ頃に提唱されたICタグ(RFID)はタグのコストが従来の下げ札と比較して割高なことが影響してか、なかなか実用化にこぎ着けられません。
8年ほど前まではきよもりもJANコードの普及に関連した研究会に所属していて、当時から経済産業省の下部組織である流通システム研究会の幹部の方々からは、次の時代はRFID、二次元バーコードの時代と言われ続けていましたしたから、遅々とした普及が気になります。
今日の日経ITproに久し振りのICタグに関連した記事が掲載されていたので紹介します。
自走式ロボットによるタグ情報の読み取りで人海戦術による棚卸作業を自動化しようという試みですが、来年に実用化されたらまた状況を確認したいと思います。
今回の事例のような単一形状少品種の場合には比較的導入はしやすいような気がしますが、多品種で多形状であり、且つ保管も多段、多層積載の商品の場合はこの方法は難しいでしょうね。やっぱり、発信機能を利用したデータ収集方法でないと、運用に耐えないと思います。
富士物流 ICタグ使い棚卸しを自動化へ
日経ITpro 業界:サービスその他 事例分野:在庫・物流管理 導入時期:2008年 8月
富士物流 ICタグ使い棚卸しを自動化へ、来年度中の本格稼働を目指す
富士物流はICタグを活用した業務効率化を強化している。同社は顧客の荷物の保管・管理を手掛ける3PL(サードパーティー・ロジスティクス)企業で、主に伝票などの文書や商品を預かっている。2007年12月に顧客から預かっている伝票などの文書が入った段ボール箱の入出庫管理(写真1)にICタグを採用し、今年8月には保管物の棚卸し作業を自動化(写真2)する取り組みを開始した。
入庫時に顧客から預かった段ボール箱にICタグを張り付け、内容物などの情報を登録しておく。棚卸しを実施する際にはロボットが倉庫内を巡回し、各箱のICタグを読み取っていく。8月に試作機が完成し、「1年以内には実用化したい」と小林道男社長は話す。富士物流は顧客企業から頻繁に倉庫内の品物点数と帳簿が合っているかを確認するように依頼されるという。そのため、毎月1回の頻度で棚卸しを実施しているが、1回当たり90人の従業員が必要なうえ、100万円以上の費用がかかる。ICタグを活用して作業を自動化するでコスト削減を目指す。
センサーを取り付けたロボットは上下に動かせるようになっており、棚の高い位置にある段ボール箱のICタグも読み取れる。現在は試作段階のこのロボットが実用化されれば、出庫作業をしていない夜間に棚卸しができるなど、生産性向上にも寄与すると見込まれる。
入出庫業務に昨年12月から活用しているICタグは、入庫時に段ボールに取り付けて棚に置く際に端末で箱の中身の情報を入力しておく。探す手間を省いて正確に出庫できるようになったという。検品作業を行うためにICタグを読み取るゲートも設置。万が一、顧客の依頼と違った箱を出庫しようとしても、ゲートを通過する際に止められるようになった。富士物流ではICタグの適用範囲をさらに拡大していく考えだ。
(西 雄大=日経情報ストラテジー) [2008/09/29]
Posted on 9月 29, 2008 at 12:17 午後 | Permalink
|
2008.08.27
080827 太陽光発電の応用技術

今日のITmediaに
太陽発電で飛ぶ無人飛行機、82時間37分の飛行に成功
という記事があります。
飛行機と言ってもグライダー型ですから、地上からのリモコン操縦での記録だと思われ、5年も以前に北摂の深山の山頂でグライダーをリモコンで操作しているのを見たことがありますが、気象状態さえよければ気流に乗って2時間くらいは飛ぶとのことで、今回の82時間も地上からの操縦があってこその記録で、ギネスの認定がされるかどうかはわかりません。
太陽光発電は身近なところでは住宅用の太陽光湯沸かし器や腕時計のSolarBatteryとして生活に定着していますが、熱効率の向上や素材や形状の加工技術の進展に伴い、より広範囲な利用が進みつつあるようです。
この記事では、写真にもあるように昼夜無補給で3日間以上の飛行を成し遂げたということですが、昼間の発電の夜電力を充電器に貯めて夜間も連続して飛行させているそうですから、かなり効率的です。
太陽光発電に係わる記事としては、以前にも取り上げた窓枠にはめる「窓で太陽光発電」やシャープが11月から発売する「照明にも窓にもなる太陽電池
」などビルの窓や住宅の天窓にもなる透過性の発電パネルも実用化しつつあります。
一方、身近なところでは「iPod充電器にも」なるフィルム型太陽電池やグンゼが進めている「太陽電池付きトレーニングウェア」など、どんどん応用範囲が広がっています。
山行でも2週間前のテント泊の場合、携帯の電池は予備を3つくらい持って行きますが、GPSの電池も含めて太陽光発電で携帯や乾電池の充電が出来れば有り難いです。
記事の飛行機でもそうですが、太陽光発電は可能な限り表面積の大きなソーラーパネルを使いますから、リュックの背面や、帽子などに薄型で折り曲げ可能なソーラーパネルを使えば実用化も可能でしょう。
そのうち、マジックテープのように両面テープで切り貼り可能なパネルが売り出されるかも知れません。
ヒマラヤで野口健氏がテントに貼って発電したという記事もありますので、太陽電池とテントでgoogle検索したら、
LEDと太陽電池を内蔵し、夜に中を照らすテント
というのが出てきました。230$で市販されているそうですから世の中広いです。
でも、テントは日が暮れてから使うものだし、夜にテントの中を明るくするのは山仲間の好きな宴会目的の山行くらいではないかと思います。
太陽発電で飛ぶ無人飛行機、82時間37分の飛行に成功
太陽光を動力源とする無人飛行機が、非公式ながら世界最高の連続飛行記録を打ち立てた。
2008年08月26日 07時56分 更新
英軍事技術企業QinetiQは8月24日、同社が開発する太陽発電で飛行する無人飛行機「Zephyr」が、82時間37分の連続飛行に成功したと発表した。
無人飛行機の連続飛行の公式世界記録は、2001年にGlobal Hawkが樹立した30時間24分。しかし同社によれば、Zephyrは昨年非公式ながら54時間の飛行記録を打ち立て、今回さらにその記録を伸ばしたという。
英国防省が開発資金を援助しており、また技術開発には米国防総省が協力している。今回の飛行実験には両国政府の関係者が参加し、米アリゾナ州ユマの米陸軍基地で、7月28日から31日にかけて行われた。
Zephyrは超軽量の炭素繊維で作られており、日中は翼の上部を覆う、紙程度の薄さのアモルファスシリコン太陽電池を動力とする。また日中にリチウムイオン充電池を太陽エネルギーで充電することで、夜間の飛行も可能にしている。
Zephyrは防衛、治安などの分野で、空中からの偵察や通信補助などの用途に利用できるとされている。
関連記事
ソーラーパワーで飛ぶ飛行機、フランスで誕生へ
「窓で太陽光発電」する技術、MITが発明
iPod充電器にも──フィルム型太陽電池の柔軟な活用法
“Photovoltaic”──いまさら聞けない太陽電池、燃料電池って何?
照明にも窓にもなる太陽電池 シャープ
iPod充電器にも──フィルム型太陽電池の柔軟な活用法
【同記事から引用】
アルピニストの野口健さんがエベレストに登る際、FWAVEを掛け軸のように巻いて持っていき、テントに貼って発電。その電力でPCに給電し、ブログを更新していたという。
【同記事から引用2】
グンゼも太陽電池を開発
グンゼの太陽電池付きトレーニングウェアも注目を集めていた。両袖とズボンの側面に、フィルム型色素増感太陽電池が一列に並んで付いており、MP3プレーヤーを接続すれば、運動しながら充電することが可能だ。フィルム型だから、体を激しく動かしても割れる心配はない。
グンゼは3年ほど前から、岐阜大学と共同で太陽電池の研究を始めた。下着などアパレル事業のほかに、ペットボトルの包装フィルムやタッチパネルの生産も手がける同社。太陽電池の研究にも、タッチパネルの開発技術を応用しているという。
Posted on 8月 27, 2008 at 11:16 午前 | Permalink
|
2008.07.16
080716 集光パネルを使った太陽発電装置
今日の/.JPに
色素を使った集光パネルで太陽電池が変わる
という記事があります。
絵を見ても何となく判りにくいのですが、通常の太陽発電装置の場合、受光部に半導体パネルを並べて、熱エネルギーに変換する仕組みですが、MITで発明された装置では、通常の窓硝子に、特殊な色素を含む膜状のシートを貼り、集積された太陽光を窓枠の縁にある半導体装置に誘導して熱変換するようです。
日本では、三洋や京セラのようにソーラーパネルをモニュメントやビル側面に設置した景色をよく見かけますし、一般家庭でも、屋根をソーラーパネルにしたり、発電装置を屋上に設置したりした家屋をかなり見かけます。
しかし、都心や、新興都市に林立する高層オフィスビルや、マンションの窓硝子そのものにこのような太陽光収集による発電装置が普及すると、建築段階から地球に優しい建物として、画期的な省エネが実現すると期待できます。
真夏になると窓際では太陽の輻射熱でかなり暑いのは皆さん経験していることですから、これは一石二鳥の効果があるかも知れません。車のフロントガラスなんかにも使えたらいいですね。
色素を使った集光パネルで太陽電池が変わるhylomによる 2008年07月15日 14時23分の掲載
schiavona 曰く、
MITで色素を使った太陽電池パネルが開発された。
この太陽電池パネルは、現在あるような全面半導体でなく、「ふち」だけに半導体があればよい構造だ。MIT News記事内に図解があるが、まず、第1層にある色素が太陽光を吸収して、特定波長の光を放出する。その光はちょうど光ファイバーのようにパネル内を通っていき、パネル端に到達する。したがって、パネル端の極薄い部分に集光できる形になり、「ふち」に受光できる発電半導体があれば太陽電池が完成するという具合である。
新しいパネルは半導体部分が少なくてよく、コスト面でかなり有利だろう。また、太陽光発電所においては、IBM、液体金属で冷却する太陽光発電技術を開発にあるような、集光と冷却に課題があったが、この新しいパネルを使えば、一気に解を与えてしまう構造のように思える。
研究チームでは、構造が簡単であり3年以内に実用化されると考えているそうで、かなり期待したい技術である。
Posted on 7月 16, 2008 at 12:35 午後 | Permalink
|
2008.06.10
080610-3 ガソリンと水で走るハイブリッドカー
今日の/.JPにガソリンと水で走るハイブリッドカーという記事があります。
何となく読み飛ばしそうな記事ですが、内容を読むと、いまハイブリッドカーの実現に向けて水素ガスの保管・給油?方法が問題になっていますが、この記事では水を補給して、電気分解で水素を生成するシステムを搭載しているのだそうです。
何となく、バックツーザフューチャー(Back to the Future)PartⅠの最後で博士(ドク)が未来から帰ってきて、燃料補給にプルトニウムの代わりにゴミ箱からゴミを放り込むシーンを彷彿とさせました。
+--------------------------------------------------------------------+
ガソリンと水で走るハイブリッドカーが登場
hylom による 2008年06月09日 14:03 の掲載 (テクノロジー)
水と油 部門より
http://slashdot.jp/article.pl?sid=08/06/09/0240223
+--------------------------------------------------------------------+
insiderman 曰く、
米国のオースティンにある、Ronn Motor Campanyが、ガソ
リンと水素を燃料として利用するハイブリッド自動車「Scorpion」を、この秋にも
発売すると発表しました(Ronn Motor Campanyのプレスリリース)。 このハイブ
リッド自動車が画期的なのは、水素タンクを搭載せず、代わりに搭載している水タ
ンクから電気分解によって水素を必要に応じて生成する点です。生成した水素は30
\x{ff5e}40%の割合でガソリンと混ぜて使用するとのこと。水素生成システムは、Hydror
unner社が開発したもので、燃費は1ガロン当たり約40マイル(17km/L)以上とのこ
とです。 また、Scorpionは環境にやさしいだけでなくデザインや性能も優れてお
り、停止状態から時速60マイル(時速96km)まで、3.5秒で加速できるそうです。
価格に関しては不明ですが、面倒な水素の補給なしに水素を燃料として利用できる
というのは、非常に画期的ではないでしょうか。
Posted on 6月 10, 2008 at 11:09 午前 | Permalink
|
2008.05.22
080522-2 祈りは通じた
4/25に祈りは通じるという書き込みをしたのは、日経記者の「6000人が作ったシステムは必ず動く」という記事に感動したからです。
三菱東京UFJ銀行のシステム統合は段階的に進んでいますが、初日、2件のトラブルがあって、一部で混乱があったようですが、文字コードの設定ミスなどが原因ですぐに原因が見つかって対処されたため、大きなトラブルもなく順調に稼働を始めたようでよかったです。
「6000人が作ったシステムは必ず動く」と書いた日経の記者が今日のNB onlineに「トレードオフの概念は日本に無いのか」三菱東京UFJ銀のシステム一本化報道に思う 2008年5月22日 木曜日 谷島 宣之
という記事を書かれています。
ちなみに、トレードオフとは記者自身、適切な日本語がないと書かれていますが、二律背反、功罪相反といった意味に使うようで、三菱東京UFJ銀行の場合のトレードオフとは、99.9%は大丈夫だけど、それを99.99%にするにはあと数億円かかるという状況下、費用対効果と、何よりも時間的制約から見切ったと云うことの判断の正しさを評価したものです。
記者自身がこのトレードオフという言葉にはかなりこだわりがあるようで、読者と「トレードオフ」を考えるという記事まで書かれています。
三菱東京UFJ銀行の場合は、費用を更にかければ、回避できたかも知れませんが、それでも時間的な制約はかなり大きかったと思います。時間があれば、色々なケースを想定し、別の目でも、別のプロセスでも見直すことで回避できるトラブルもあるでしょうが、時間だけは待ったなしです。
法的にも今の会社法では、判例に従って、「取締役の経営判断の5原則」というのがあり、経営者の適切な判断に基づく執行の結果、にもかかわらず発生した損失や問題に関しては、責任を追及されないとしています。
原則1.意思決定内容に違法性がないこと
原則2.意思決定過程(プロセス)が合理的であること
原則3.事実認識に不注意な誤りがないこと
原則4.意思決定の内容が同じ立場にある企業人の目から見て明らかに不合理でないこと
原則5.意思決定が会社の利益第一に考えられていたこと
経営判断ではありませんが、きよもりの身近な例で思い出すのは、95.01.17の大震災のことです。
当日早朝、会社のホストコンピュータはもちろん止まってしまいましたが、当時の決算は1/20でしたからシステムの復元をして起動するか、幸い残っていた1/15最終のバックアップデータをもって決算を締めるかの決断を迫られました。電気は1/18夜に復帰したので、電源スイッチを入れるか入れないかの判断をしなければなりません。
電源スイッチを入れたとたんにパソコンが爆発するかも知れないし、そこまでいかなくても、大事なデータが飛んでしまうかも知れません。誰かが決めないといけない状況でした。きよもりが独断でgoサインを出したのは、経験的に他の誰にもその判断は出来ないし、責任を取るなら自分が取ればよいと腹を決めたからです。
今回の三菱東京UFJ銀行の場合、被害は最小ですんだのは、リスクを最低限まで回避する努力を6000人の関係者全員が一丸となって実戦したからですから、無責任なマスコミがことさらかき立てることは神聖な職場に土足で入り込んでケチを付けるようなものです。
「トレードオフの概念は日本に無いのか」
三菱東京UFJ銀のシステム一本化報道に思う
2008年5月22日 木曜日 谷島 宣之
情報システム システム障害 トレードオフ 「三菱東京UFJ銀行は5月12日、情報システムの一本化をいよいよ始めたが、大きなトラブルは無く、年末まで続く一本化作業はまずまずの滑り出しとなった」
こういう書き出しと論旨の一文を書いて公開したら、読者の皆様の多くは「テレビや新聞は、12日から13日にかけてシステム障害が発生と大々的に報じていたではないか」と首をひねるに違いない。「まずまずの滑り出し」と筆者が書きたいのは、システム全体を見渡すときちんと動いており、一部で発生した不具合を当日すぐに修復できたからだ。
筆者は4月23日付本欄で「失敗を期待するマスメディアを裏切って、三菱東京UFJ銀は一本化プロジェクトを成功させると確信している」(関連記事「失敗を待つマスメディアの監視下、システム一本化を始める三菱東京UFJ銀行」)と書いた。続く4月24日には、IT(情報技術)専門家向けウェブサイト「ITpro」のコラム欄に「この巨大システムは大きなトラブルなく、必ず動くと信じている」とまで書いた(関連記事「6000人が作ったシステムは必ず動く」)。
5月12日にテレビや新聞で報道されたトラブルがあったものの、筆者は上記の記述を撤回あるいは修整するつもりはない。年末までに一本化は終了すると思うし、大きなトラブルは今のところ起きていないと考えている。
こう書くと「そうは言っても障害が起きたことは事実。必ず成功すると書いたお前は意地を張っている」と思われるかもしれない。意固地になっているつもりはないが、複数の尊敬する知人から「必ず成功するなどと極端なことを書くから恥をかく。しばらく頭を冷やして沈黙されたし」と言った趣旨のメールが送られてきた。本来、知人の忠告には耳を傾けるべきである。
当事者の三菱東京UFJ銀は「不便、迷惑を深くお詫びする」(13日付の日本経済新聞記事)と平身低頭の姿勢であり、それ以上のコメントを控えている。テレビや新聞の関心事が別の所に移った今、「大きなトラブルなく」動いたと筆者が主張すると、同行は「ありがた迷惑」「そっとしておいてほしい」と困惑するかもしれない。
そもそも大したトラブルではない
というわけで、本稿を公開すべきかどうか、5月12日から1週間ほどあれこれ考えた。だが、次の2点だけはどうしても書いておきたいと腹をくくった。12日に起こったトラブルはごく小さいこと。そうしたトラブルまでをゼロにしようとして金をかけるのはおかしいこと。これらは「トラブル回避と費用増のトレードオフ」というテーマである。
公表され、報道されている12日のトラブルは2種類あった。1つは午前7時から三菱東京UFJ銀行の顧客がセブン銀行のATM(現金自動預け払い機)から出金などができなくなったこと。セブン銀行の件で不成立に終わった取引件数は約2万。13日付の朝日新聞は「(影響を受けた人は)少なくとも約2万人に達した」と書いていたが、1人の顧客がATMを数回操作した可能性があるので、不成立取引件数と利用者数は一致しないはずだ。このトラブルでセブン銀行のコールセンターに電話をした顧客は、600人だという。
もう1つのトラブルは、ゆうちょ銀行など提携金融機関の顧客が三菱東京UFJ銀のATMから入金できなかったこと。入金できなかった取引件数は262件。セブン銀行との取引は12日正午から、入金については12日夜から、それぞれ通常通り実施できている。
これらのトラブルの程度をどう見るべきか。三菱東京UFJ銀が1日に処理する取引件数はざっと1億件、このうちATM取引は400万件である。2万262件を1億件で割ると、12日の取引未処理率は0.02%となる。13日以降、問題無く動いていけばこの比率は下がっていく。10日間動けば0.002%である。ATM取引だけを見ても、400万件のうち2万件だから0.5%。こうした数字が大きくて問題だ、と筆者はとても言えない。
「それは数字の遊びだ。実際に迷惑を被った顧客がいる」と怒る方がいたとすると、交通機関のトラブルはどうかと申し上げたくなる。引き合いに出してしまい、交通機関には申し訳ないが、交換器など機器トラブルで列車が止まってしまうことはしばしばある。その時、足止めを食った顧客の人数に遅れ時間をかけたものを損失とし、今回のATMトラブルで迷惑した顧客の人数と無駄にした時間から求めた損失を比較するとどうだろうか。つまり、今回のATMトラブルは新聞の一面に掲載するニュースではない。
したがって金融庁長官が遺憾の意を表明し、銀行法に基づいた報告命令を出すトラブルでもない。「再発防止策策定を急げ」と長官に叱咤されてもシステム開発現場は困ってしまう。失敗率が0.02%ではダメだ、ゼロにしろ、と言うのであろうか。今さらではあるが、金融庁長官には「障害が一部で起きたことは残念であったが、一本化作業全体としては着実に進んでいると見ている。これまで通りしっかりやっていただきたい」と言ってほしかった。
不安を煽る報道が現場を苦しめる
1億件から2万262件を差し引いた、残りの9997万9738件には、まだ一本化されていない旧UFJ銀行のシステムで処理した件数が入っている。旧UFJ銀で処理した件数をざっくり1億件の6割(6000万件)としても、今回動かした新システムで3997万9738件は処理できたことになる。にもかかわらず、「初日からつまずき、同行は統合計画の再点検を迫られる」「プログラムの確認が手薄になっていたことに問題の根源がある」(いずれも13日付日本経済新聞)と書くことは、これまた筆者にはできない。
旧UFJ銀の店舗は7月から、今回動き出した新システムを使う。この切り替えについて新聞各紙は心配しており、「不安を抱えて」「行内にはぴりぴりした雰囲気が漂っている」(以上13日付朝日新聞)、「全面統合に向けて不具合が生じる恐れはないか、計画の再点検を求められるのは必至だ」(同日経)と書いている。今から7月に向けてテレビや新聞から何を言われるかと、同行は「不安を抱えて」「行内にはぴりぴりした雰囲気が漂っている」かもしれないし、金融庁は「計画の再点検を求め」るだろう。だが、システム開発現場を「ぴりぴり」させ、余計な「再点検」をさせて現場の仕事を増やすようでは、それこそかえって「不具合が生じる恐れ」が生じる。
7月から年末にかけて実施される切り替えについて、今回程度のトラブルがあっても、全体を切り替えられればプロジェクトは成功と筆者は考える。大成功と言って赤飯は炊けないかもしれないが、トラブルが起きても当日中に素早く修復していき、年内の予定期日に切り替えが終われば、テレビや新聞が何と言おうが、立派な成功である。
以前書いたことがあるが、多少のトラブルが起きても仕方ないと居直っているわけではない(関連記事「システムは時には止まる」)。トラブルが無いようにシステム開発の現場はできる限りの努力をするのではあるが、トラブルをゼロにすることは不可能だと言いたい。情報システムのソフトウエアとデータには無限と言ってよいほどの組み合わせがあり、すべてをテストすることはできず、今回のように動かしてみて出てきた問題を見つけ、修正していくしかない。何が何でもゼロにしろ、と命令すると、現場が疲れコストがかさむばかりだ。テレビや新聞は、三菱東京UFJ銀行のATMだけではなく、セブン銀行やゆうちょ銀行のATMもすべて止めて接続テストを繰り返せ、とでも言うのだろうか。
4月23日、本欄に筆者が書いた記事に、日経ビジネス オンライン読者の方が以下のようなコメントを寄せて下さった。
日本人の好きな過剰品質の話ととらえました。3300億円のうち、いったいどれだけの金額が、99.9%の成功確立に9を更につける為に投じられたのでしょうか。メガバンクのシステムが障害を起こした際の影響が大きいことは確かですが、切り戻せば良いことです。この投資は銀行顧客の費用から最終的に賄われ、更には国際競争力を高めるために投資できたかもしれないものです。「絶対に止まらない」ことを求める事がいかに物事の優先順位を狂わせるかを、規制当局・銀行利用者ともに考える必要があるのではないでしょうか。
おっしゃる通りである。規制当局と銀行利用者に加え、新聞・テレビ「ともに考える必要がある」。トレードオフとは両立できない「物事の優先順位」を付けること。実は、この言葉の日本語訳はない。訳が無いのはともかくとして、トレードオフの概念が無いのは困る。「絶対に××するな」は禁句である(関連記事)。不可能を追求し、優先順位を狂わせないようにしなければならない。
(谷島 宣之=経営とITサイト編集長)
Posted on 5月 22, 2008 at 02:34 午後 | Permalink
|
2008.05.20
080520 守勢は難し googleの場合
二年前にも同じ言葉を使って日産自動車のゴーン体制の陰りに関して書きました。
「創業は易く守勢は難し」という格言は鬼塚氏がよく戒めとして使っていた言葉です。
今日のITmediaの記事(eWEEK翻訳転載)に「頭脳流出」の実際:Googleを辞める理由とは
というのがあります。
Microsoftの追撃を振り切って絶好調のgoogleですが、福利厚生の充実や、インセンティブによる優遇や高所得の保証だけではやる気のある頭脳はつなぎ止められないという教訓です。
起業家精神(アントレプレナーシップ)というのは大航海時代の冒険家と同じで命がけのリスクとそれを克服したときの一攫千金の夢が男の(今は女性も)ロマンをかき立てるのであって、安定とか安穏というのとは縁がない世界です。
元マイクロソフトJPの古川さんが1995年に書かれていたように企業は常に新しいことに挑戦しないと立ち止まったときに衰退が始まるのですね。
シチズンのように社内ベンチャーの立ち上げによって優秀なブレーンに生き甲斐を持たせる工夫がgoogleにも必要です。
「頭脳流出」の実際:
Googleを辞める理由とは
Googleを辞める社員がいるなど到底信じられない。だが実際に、ここ数カ月間で何人もの退職者が出ているという。同社で何が起こっているのだろうか。
[Deb Pelerman,eWEEK]2008年05月17日 00時00分 更新
無人島にでも住んでいるのでないかぎり、Googleの職場環境についての噂を一度は耳にしたことがあるはずだ。企業文化に関するありとあらゆる評価基準で、同社は軒並み好成績を上げている。
Googleで働くことに憧れないでいるのは難しい。無料のおいしい社食からスイミングスパ、さらには育児サービスに至るまで、Googleが社員に与えている特典は、競合他社から一頭地を抜けている。バラク・オバマ氏のような大物を交えての勉強会や、技術トレーニングセッションもたびたび開催されるうえ、社員は勤務時間の20%を個人的な創造活動に充てることが認められているのだ。
それでも辞める人は辞めるわけだが、ここ数カ月は特に退職者が増えている。例えば、先週はグローバルコミュニケーションおよび広報担当副社長のエリオット・シュレイジ氏がFacebookへ移籍した。その2カ月前には、シェリル・サンドバーグ氏がやはりFacebookに入社し、ナンバー2の座に就いている。CIOを務めていたダグ・メリル氏は、4月にIBMへ移った。
Googleは毎回、頭脳流出が起こっているのではないと釈明してきたが、同社で働きたいという人がそうでない人を上回っている事実にかんがみれば、そうした言い分も正しいだろう。だが、このところ退社が相次いでいるのを目の当たりにした識者からは、これを疑う声も出始めている。
実際はどうなっているのだろう。
一部の人々は、職場では「娯楽」が最重要なものではないからだと説明している。遊びの要素を常に突きつけられてきた社員は、託児所の色彩設計やテーブルサッカー台、突然開催されるドッジボール大会といったものを見て、うちの会社はやり過ぎていると感じてしまう。
技術関係の雑談ブログである「Valleywag」は、過剰に装飾された仕事場に関して、「(技術系の職場の)雰囲気を悪くしているのはいったい何だろう。むき出しの蛍光灯や灰色のパーテーション、牢獄のようなオフィスがいけないのかもしれない。しかしその一方で、おしゃれな風を装った落書き、子供じみたおもちゃ、プラスチック製の飾りなど、“インターネット系”を必死に演出するすべてのものに嫌悪感を抱く人も多い」と書いている。
これに加え、洗濯をしてやったり、食事をおごってやったり、椅子の代わりにバランスボールに座らせたりと、Googleが社員を子供のように扱っている点を問題視する者もいる。子供といえども、いつかは大人になりたいと願うものなのだ。
「Raw Thought」ブログを運営しているアーロン・スワーツ氏も、「Googleは大学を卒業したばかりのプログラマーを雇い、学生生活と変わらない待遇を約束している。募集要項も強調している通り、同社の職場環境は明らかに大学を模して作ったものだ(中略)。だが、Googleという企業の新鮮さが薄れたところで見直してみると、社員がこんな場所で長く働きたくないと考えるのも無理はないと思える」と述べている。
また、最近の株をめぐるトラブルや、IPO(新規株式公開)前後で社員の資産に大きな格差が生まれたことも原因となっている可能性がある。同社の株価は2007年11月に史上最高値を付けたが、その5カ月後の2008年3月には落ち込みを見せた。第1四半期は業績もよく、株価は多少回復したものの、2004年のIPO後に入社した社員を十分潤す水準には至っていない。
地球上でいちばん楽しい会社であっても、ほかのすべての企業と同様に、社員は個人スペースの内側から日々世界を変革しているわけではなく、最有力製品に細かな変更を加える作業を黙々と実行しているのだと、大半のアナリストや評論家は口をそろえる。
管理職リクルート企業Trilogy Searchのプリンシパル兼マネージングディレクター、チャック・パパラード氏は、eWEEKに対し次のように語った。「会社が大きな成功を収め、自由奔放だった企業文化が組織色を強めるようになると、さまざまなことが変わってくる。当初から社内娯楽を充実させ、既にそれに成功させていた企業がそうした状態になった場合、楽しみの要素が空回りすることがままある。その時点で、一部の社員は企業から離れていくのだ」(パパラード氏)
辛辣な物言いで知られる批評家のフェイク・スティーブ・ジョブズ氏によれば、退職が続いているのはGoogleの自業自得だという。娯楽をふんだんに提供し、オンライン広告をより効率的に売るような日常業務を厭う企業風土を築いてきたため、スタンフォードやMIT(マサチューセッツ工科大学)の卒業生は現状に失望を抱いていると、同氏は指摘した。
「(Googleは)知能指数のきわめて高い若者を雇用することを重視している。そうした若者は確かに非常に頭がよいのだが、“AdWords”や“AdSense”にかかわるおそろしく退屈で冗長な作業にはまったくなじめない。現在の彼らは、何か意味のある仕事をして生きていきたいと強く考えているのに、働きバチ――“勝ち組”のハチではあるが――に甘んじている現状に飽き飽きし、ひどく落胆しているのである」(フェイク・スティーブ・ジョブズ氏)
退職した社員が何を目指しているのかを把握するのは、そう簡単ではない。ただ、IT業界に足を踏み入れようとしている若い世代と同じように、技術系の彼らがそもそもGoogleに魅力を感じた要因である刺激や進取の気風を求めているのは事実だ。
Googleを去った社員の動向を追いかけているWired.comによると、古参の社員3名は人気上昇中のマイクロブログプラットフォーム「Twitter」を立ち上げ、ほかの3名はビデオ配信プラットフォーム「Ooyala」を創設したという。また多数の元Google社員が、前述のようにFacebookへ移籍している。
GoogleのIPO以前および以後にさまざまな恩恵を受け、私財を増やした一部の社員は、ベンチャーキャピタリストの仲間入りをしたり、エンジェルインベスターになったりした。
「多くの社員がGoogleでの仕事を通して大金を稼ぎ、一定の株式を取得した。彼らがこれをうまく活用する道は、いくらでもある。アイデアを試したい投資家にとって、シリコンバレーはおそらく世界最高の場所だろう。彼らがGoogleを辞めたのは、仕事がつまらなかったからではなく、次のレベルに進むためだ」(パパラード氏)
ニュースブログ「Google Blogoscoped」のフィリップ・レッセン氏は、Googleの元社員が興したベンチャーが成長し、ある程度の成功を収めた結果、前の雇い主であるGoogleに買収され、結局は元に戻るケースも考えられるが、ここには1つ落とし穴があると警告している。
「こうした買収は、Googleから利益を最大限に引き出す最高の方法は同社を辞めることだと認めるのと同義であり、現社員のモラルを著しく低下させかねないので、経営陣は慎重に考慮しなければいけない」(レッセン氏)
http://www.eweek.com/c/a/Careers/Why-Would-Anyone-Leave-Google/原文へのリンク
Posted on 5月 20, 2008 at 01:24 午後 | Permalink
|
2008.05.09
080509-2 ヤフーの焦土作戦が奏功
米マイクロソフトのヤフー買収断念というニュースでB・ゲイツ氏の来日も霞んでしまいましたが、今日のITメディアや日経ビジネスOLに焦土作戦という記事を見て、何となく合点がいきました。
ヤフーの真意はともかく、ヤフーがマイクロソフトにとっては不倶戴天の仇であるグーグルと提携したことが、ヤフー買収を断念したきっかけになったとしたら、有効な買収防衛策の方策に悩む上場企業にとってヒントになるかも知れません。
Posted on 5月 9, 2008 at 01:31 午後 | Permalink
|
2008.04.25
080425 祈りは通じる
昨日記事に取り上げようと思っていましたが、忙しくて読み直す余裕がありませんでした。
日経ITproの記事は以下の言葉で始まります。
最盛期の開発要員6000人,開発工数11万人月,投資額2500億円,取引件数1日1億件。三菱東京UFJ銀行が「Day2」と呼ぶ,勘定系システム一本化プロジェクトの成果物である。6000人のシステムズエンジニア(SE)が作り上げた巨大システムは,2008年5月の連休明けに必ず動くはずだ。
タイトルに目を引かれて最後まで読ませていただきました。
本来は客観的な視点で記事を書かれる編集者が、祈りにも似た気持ちで書かれたことがよく分かりました。
日経ITproの編集長である記者がうまく動くという根拠として挙げられたのは以下の4点
① その努力が報われて欲しい
② 本プロジェクトには日本のIT関係者の威信がかかっている
③ 三菱東京UFJ銀行はITの分野においては日本有数のプロジェクトマネジメント力を持つユーザー企業
④ 本プロジェクトの失敗を切望している新聞やテレビをがっかりさせたい
実に人情味があって、感情移入されていて楽しいです。
きよもりの場合も、同じような経験を昨年の年明けにしたので、この成功宣言の裏には祈りにも似た気持ちが込められていることが理解できます。
システム再構築に関して、最盛期の投入は70名、開発期間は延べ2年半ですから、約2000人月になります。人数やシステム規模は大きく異なっていても、記者が挙げた成功の根拠とあまり相違がありません。
当事者でもないのに、きよもりは前年10月頃から会う人ごとに必ず成功しますと言い続けていました。
① 彼らは連日ここまで頑張ったんだから成功して欲しい、
② 他社の心配事例を見ているからこそ、万全の体制で臨んだ、
③ 自分が公私にわたってもっとも信頼する人物が責任者だから絶対成功するはず、
④ 我が国初の導入だからシステムベンダーも必死
念ずれば通じます、頑張ってください→三菱東京UFJ銀行システム開発担当者各位
記者の眼 6000人が作ったシステムは必ず動く
最盛期の開発要員6000人,開発工数11万人月,投資額2500億円,取引件数1日1億件。三菱東京UFJ銀行が「Day2」と呼ぶ,勘定系システム一本化プロジェクトの成果物である。6000人のシステムズエンジニア(SE)が作り上げた巨大システムは,2008年5月の連休明けに必ず動くはずだ。
23年間にわたって情報システム開発プロジェクトの取材を続けているが,6000人のSEを集めた事例は過去に一度も見聞きしたことがない。世界を見渡してもおそらく例がないはずだ。これから何年間,記者を続けるのか分からないが,今回の三菱東京UFJ銀行を除けば,6000人を動員するプロジェクトを取材する機会は二度とないだろう。
6000人のSEが同時期に集まったのであって,「6000人月」ではない。開発工数は先に書いた通り,11万人月である。この数字も凄い。一体何を作ったのかと思ってしまう。正確にはこのSEパワーは開発だけではなく,テストに惜しみなく使われた。三菱東京UFJ銀行は2007年8月までにサブシステムの開発と単体テストを終え,9月から今日に至る8カ月間,接続テスト,総合テスト,最終確認テストと,ひたすらテストを重ねてきた。多少,SEは減ったとはいえ,ざっと5000人が8カ月テストをしたとするとこれだけで4万人月,開発工数の3分の1がテストに費やされた計算になる。また,6000人もSEがいると,相当数のマネジメント要員が必要になる。こうしたことを考え合わせると,実際にプログラムの開発や改修に使われたパワーは全体の半分以下だろう。
本来なら有り得ない開発工数とマネジメント工数とテスト工数である。必要があったとしても普通はそこまで投資できない。システムの安全性と投資というトレードオフについて,三菱東京UFJ銀行は安全性を徹底して優先する方針をとった。投資は青天井としても6000人・11万人月とは人間がマネジメントできる範囲を超えている。「本当に問題なく動かせるのか」と心配する人が出るのは仕方がない面もある。ちなみに「無駄な投資ではないのか」と思う人もいるだろうが,「すべての商品とサービスを継続し,しかもトラブルを絶対起こさない」と無理難題を同行に命じたのは,マスメディアと監督官庁と一部の預金者である。
根拠はないが必ず成功する
それでも筆者は冒頭に記した通り,この巨大システムは大きなトラブルなく,必ず動くと信じている。IT業界の方やユーザー企業の方から質問される機会があると「何事もなく成功します」と答えている。ITpro読者には釈迦に説法だが,プロジェクトに「必ず動く」という言葉を使うことは本来できない。それは承知の上で「必ず動く」と今回は言い続け,書き続けている。
必ず動くと言い切る根拠は何か。三菱東京UFJ銀行が徹底したプロジェクトのリスクマネジメントをしているからか。例えば最終確認テストにおいては約8万ものテストケースをこなし,本番に向けては200のサブシステムについてそれぞれ232項目の移行判定基準を確認する。単体テストが終了してから8カ月もSE集団を抱え込んでテストと確認を繰り返す姿は鬼気迫るものがある。だが,それでも「必ず動く」とは言い切れないのがシステムの世界である。
実のところ根拠は何も無い。「必ず動くと信じている」だけだ。信じる理由の第一は,6000人のSEの方々が開発し,テストを繰り返してきた以上,その努力が報われて欲しいと思うからである。「少人数のプロジェクトであったら成功を期待しないのか」などと詰まらぬ突込みを入れないで頂きたい。プロジェクトマネジャである根本武彦執行役員システム部長は2月に開いたシステム本格統合説明会で,「一人ひとり全員が額に汗をかき,ここまでこつこつと努力してきた。ぜひとも最後までご支援いただきたい」と言って頭を下げた。浪花節は嫌いだが,6000人のSEを最後まで応援したい。
第二に,いささか大げさだが本プロジェクトには日本のIT関係者の威信がかかっていると思う。システムダウン,計算ミス,開発失敗といった大きなトラブルがここ数年起き,裁判沙汰も増えている。このままでは「情報システムの世界は闇だ」という認識が定着しかねない。ここで一発,圧倒的な成功例を世に示し,「やればできる」とアピールして欲しい。
第三に,三菱東京UFJ銀行はITの分野においては日本有数のプロジェクトマネジメント力を持つユーザー企業である。経営トップである畔柳信雄三菱UFJフィナンシャルグループ社長は第三次オンラインシステム開発に参画,情報システム部長やシステム担当役員を歴任し,プロジェクトマネジメント学会にも参加している(関連記事「http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061212/256625/?ST=biz_shinzuiサッカーもプロジェクト,仕事もプロジェクト」)。金融機関経営者としての畔柳氏を評価する知見を筆者は持たないが,情報システムのプロジェクトについて畔柳氏は間違いなく最も豊富な経験を持つ経営者である。システムとプロジェクトが分かる経営トップが陣頭指揮をしても失敗するようでは困ってしまう。最後まできっちりマネジメントし,プロジェクトマネジメント学会で畔柳社長自ら事例発表をしていただきたい。
第四に,本来ならどうでもいいことだが,本プロジェクトの失敗を切望している新聞やテレビをがっかりさせたい。新聞やテレビ批判は別の記事(「http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061212/256625/?ST=biz_shinzui失敗を待つマスメディアの監視下,システム一本化を始める三菱東京UFJ銀行」)に書いてしまったので繰り返さない。新聞やテレビは,小さいトラブルや些細なオペレーションミスであっても「初日から障害」などと報道するだろう。昨今は,小さなトラブルでもユーザー企業が自ら公表するから取材をする必要もない。無いものねだりになるが,できる限りミスを減らし,新聞やテレビに地団太を踏ませて欲しい。
ここまで書いて急に不安になってきた。「厄病神の告白,『私はシステム事故を招く』」に書いた通り,筆者が特定プロジェクトに言及すると必ずよくないことが起きるからだ。6000人に迷惑をかけては申し訳ない。手遅れかもしれないが,これから5月の切り替え日まで,静かに成功を祈ることにする。すでに現場を離れた方もおられるが,6000人の皆さん,健康に注意しつつ,切り替えを乗り切って下さい。
(谷島 宣之=経営とITサイト編集長) [2008/04/24]
Posted on 4月 25, 2008 at 01:23 午後 | Permalink
|
2008.04.21
080421 末はロボコップかガンダムか
昨日の/.にロボットスーツ量産工場建設に着手というのがあります。
開発会社がサイバーダイン社、ロボット名がHALというのは出来すぎのような気もしますが、以前も取り上げたニュースが実現に向けて一歩前進です。
医療介護や製造業現場での重量物運搬を想定しているそうですが、ロボコップのように無敵の戦士や、ガンダムのように重火器装着によって機動的な武器に繋がる機器ですから、悪用されないよう祈ります。
+--------------------------------------------------------------------+
大和ハウスとサイバーダイン、ロボットスーツ量産工場の建設に着手
Acanthopanax による 2008年04月20日 5:50 の掲載 (ロボット)
量産型 部門より
http://slashdot.jp/hardware/article.pl?sid=08/04/19/2046214
+--------------------------------------------------------------------+
MITsu_at_mit-net 曰く、
日経ネットによると、大和ハウス工業とサイバーダインが、ロボットスーツ「HAL」の量産工場の建設に着手したと発表したそうです(プレスリリース)。場所はつくば市内で10月に稼働予定。ロボットスーツの量産工場は世界初だとか。介護現場や身障者のリハビリ、製造現場での利用を想定しているとのこと。リース料は個人向けが月額7万円とあるのですが、この値段なら借りてみたい人も多数いるのでは。
http://www.cyberdyne.jp/robotsuithal/index.html
HAL(Hybrid Assistive Limb)について
HAL(Hybrid Assistive Limb)とは、体に装着することによって、身体機能を拡張したり、増幅したりすることができる世界初のサイボーグ型ロボットです。
人が筋肉を動かそうとしたとき、脳から運動ニューロンを介して筋肉に神経信号が伝わり、筋骨格系が動作しますが、その際に、微弱な生体電位信号が皮膚表面に漏れ出してきます。HALは、装着者の皮膚表面に貼り付けられたセンサでこの信号を読み取り、その信号を基にパワーユニットを制御して、装着者の筋肉の動きと一体的に関節を動かすのです。これによって動作支援が可能になります。
生体信号から人間の意思を先取りし、人間の思い通りに動く「随意的制御システム」だけではなく、人間のような動作を実現することができるロボット的な「自律的制御システム」の二つの制御系が混在したサイボーグ型ロボットです。
生体電位センサの他にも、関節角度を測定する角度センサ、重心の位置を検出する床反力センサ等が取り付けられています。
HALの応用分野は幅広く、医療福祉分野ではリハビリテーション支援や身体訓練支援、身体機能に障害がある方への自立動作支援、介護支援、工場などでの重作業支援、災害現場でのレスキュー活動支援、エンタテイメントなど、幅広い分野での適用が期待されています。
HAL-5スペック表
サイズ 人体装着型 高さ1,600mm
重量 全身一体型約23kg、下半身型約15kg
動力(電気) 充電用100V バッテリー駆動
稼働可能時間 約2時間40分(バッテリー交換で連続使用可)
動作 立ち上がり・座り、歩行、階段昇降、パワースクワット、リハビリテーション動作、重量物保持・運搬など。さらに進めば、遠隔リハビリも可能。
操作 装着者が操作、遠隔のオペレーターが操作。
使用環境 屋内外日常生活環境
Posted on 4月 21, 2008 at 10:00 午前 | Permalink
|
2008.04.02
080402 トップの引き際
以前の仕事柄、コンピュータ業界には結構関心があります。
特に、会社でホストコンピュータを導入した最初が富士通でしたから、直接の接点はなくなっても気になっています。
小林さんや、山本さんと云った優秀な社長がおられた時代と十数年前の低迷の時代とは大きなギャップがあります。
不思議なことにそれは富士通だけではなく、大手のN社でもほとんど同時期に業績が落ち込みました。
その原因は、国策も含めて大型機の生産と企業への導入、専用端末を中心とした企業内・企業間ネットワークという追い風が、DOS/V機の出現、インターネットの普及により一気に壁が崩れて、誰でもが最高の環境を最低の価格で使えるようになって、ハードを中心とした利益構造が崩壊したことが背景にあります。
そういったことにいち早く気付いたIBMはハードからソフトやサービスへダイナミックに舵を切替、最後にはパソコン事業をさえレノボに売却して体質を改善しました。
ライバルの動きに付いていけなかった国産電算機メーカー各社は周回遅れでIBMを追っかけていると酷評されたのが10年前頃のことで、今も完全には追いつけていません。
そのような逆風の中で老醜としか言いようのない旧経営陣の後を引き継いで富士通を立て直された黒川氏には敬服致します。
お疲れ様でした。
「ワンマンコントロール」と「潔さ」――富士通トップ交代
新連載の初回は、3月27日に富士通が発表したトップ交代のニュースを取り上げながら、マネジャーにとっても関心の高い、経営の「あるべき姿」について考えてみたい。
[松岡功,ITmedia]2008年04月01日 16時00分 更新
的確なマネジメントへの危惧
今のご時世、大手企業といえどもいつトップ交代があっても不思議ではないが、その企業の経営状況やトップの在任期間などから、およそ予想がつくし、周りからも予兆が感じられるケースが少なくない。
その点、富士通の黒川博昭社長(64)は就任して5年。「まだ短い」という在任期間ではなくなったが、就任時の経営不振から脱し、業績を回復させてきた手腕は誰しも認めるところだっただけに、今回のトップ交代は意外だった。
富士通が3月27日に発表したトップ人事では、6月下旬に野副州旦経営執行役上席常務(60)が社長に、間塚道義副社長(64)が代表権のある会長に昇格。黒川社長は相談役に、秋草直之会長(69)は取締役相談役に退く。同日に行われた記者会見の内容も含めてすでに詳細な報道がなされているが、以下に筆者がとくに印象に残った黒川社長、野副次期社長の会見でのコメントを挙げておきたい。
「ワンマンコントロールの弊害が出てきた」(黒川氏)
今回のトップ交代の大きな理由について、黒川氏はこう話した。同氏によると、「システム構築で培ったプロジェクトマネジメント手法をもとに、経営にもプロジェクトリーダーのような強いワンマンコントロール体制を敷いてきたが、それがいつしか何事も私の顔色を窺い、常務会でも意見が出ないようになり、下からの情報に統制がかかるといったことも見受けられるようになった。当初はワンマンコントロールも効果を発揮したが、このままでは的確なマネジメントができない可能性がある。会社を引き続き成長させていくためにも、ここはリーダーを変えたほうがよいと思った」という。
「やり残したことは考えたことがない」(黒川氏)
記者から「社長としてやり残したことはないか」と聞かれてこう答えた黒川氏は、「経営は駅伝競争のように、タイミングを図って次の人にたすきを渡していくもの。課題は常に出てくるが、それはその時のリーダーが解決し、また新たな課題に立ち向かっていけばよい」と説明した。
最優先される風通しの良さ
「富士通の最大の経営課題はグローバル化にある」(野副氏)
記者からの経営課題に対する質問にこう答えた野副氏は、その対策について個々の事業や製品・サービスをあげながら説明した。グローバル化は次期社長にとってまさしく大命題となるが、黒川氏がそれを野副氏に委ねたのは、野副氏の豊富な海外勤務経験を見込んだからだ。「海外勤務経験は私にはない部分。その強みをグローバル戦略に活かしてほしい」との黒川氏のコメントが、それを物語っている。
「富士通にはグローバルにも若くて優秀な人材がたくさんいる」(野副氏)
このコメントには少々説明が必要だ。記者から「グローバルな競合企業のトップと比べて、年齢が一世代違うことをどう考えるか」と聞かれた野副氏は、「年齢のことを言われると何とも答えようがないが…」と前置きして上記のように続けた。そして「そうした人材を活かしながら、しっかりとマネジメントしていくのが私の役目だ」と結んだ。この質問については黒川氏も、「最も大事なのは年齢よりも、その人の能力および人格だ」と強調した。
会見全体を通して筆者がまず強く感じたのは、黒川氏の「潔さ」である。ワンマンコントロールに強い危機感を抱き、取締役にも残らずスパッと身を引いた。さらに秋草会長と相談し、共に相談役となることで新経営陣に自由に手腕を発揮できる環境を提供した。秋草氏は社外活動があるため取締役に残るが、それも1年後をメドに外れる見通しだという。
黒川氏は会見で「ワンマンコントロールの弊害」を説明する中で、「権限委譲は十分行ったつもりだが…」「常務会でも何で意見を言わないのかと問うたんだが…」などと、自らの悩んだ様子も包み隠すことなく吐露した。社長在任の5年間で業績を建て直した黒川氏の経営手腕は、ワンマンコントロールを抜きには語れないだろう。しかし、それで目に見えて実績が上がってくると、周りはその功績者に尊敬の念を込めて一目置くようになる。その一目が、時が経つにつれ微妙な距離となって、そこには壁ができてしまう。こうした現象は避けることができないものなのか。黒川氏の胸の内を察すると、そうした思いに至る。
とはいえ、どんな経営手法だろうと「風通し」が悪くなったらだめ、というのが経営の「あるべき姿」だ。黒川氏は最後に自らの処し方を示し、会見で本音を語ることで、それを次代に伝えたかったのではないだろうか。
松岡 功
まつおか・いさお ITジャーナリストとしてビジネス誌やメディアサイトなどに執筆中。1957年生まれ、大阪府出身。電波新聞社、日刊工業新聞社、コンピュータ・ニュース社(現BCN)などを経てフリーに。2003年10月より3年間、『月刊アイティセレクト』(アイティメディア発行)編集長を務める。(有)松岡編集企画 代表。主な著書は『サン・マイクロシステムズの戦略』(日刊工業新聞社、共著)、『新企業集団・NECグループ』(日本実業出版社)、『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(日刊工業新聞社、共著)など。
Posted on 4月 2, 2008 at 12:06 午後 | Permalink
|
2008.03.04
080304-3 物流改善事例発表会

今日は名古屋の鶴舞公園にある名古屋公会堂で子会社の事例発表
物流改善は永遠のテーマですが、労働集約型業務ですから、発想の転換が劇的な効果を生む場合があります。
SKGさん発表お疲れ様でした。
Posted on 3月 4, 2008 at 04:01 午後 | Permalink
|
2008.01.31
080131-3 手書きのアンケート用紙を自動集計
夕方遅くなってからITmediaに
“紙”のアンケートを自動集計してくれるASP「AltPaper」という記事を見つけました。
協会や、団体の仕事をしていると、会員アンケートとか、ユーザーアンケートは全体の傾向や志向を把握する上で有効な手段としてよく実施します。
20人、30人くらいなら番号別に数を集計して、EXCELい入力する手間もそれほどではありませんが、それでも項目が多いとそれだけでもかなりの時間がかかります。
引用記事によると、Wordで作成したアンケート用紙に鉛筆やボールペンで記入された選択肢をスキャンで読み取って自動的に集計するサービスです。
自由記入の欄などはそのままイメージでファイルにするようですから、その部分の転記入力は避けられないとしても、番号のマークや訂正はサーバー側で認識してくれるそうです。
取りあえず、300枚までなら無料だそうですから、興味のある方は使ってみられてはいかがでしょうか。
これって、実際のサービスを受ける場合の金額なんか書かれていませんが、ASP(Application Service Provider)だから、一件いくらで支払うんでしょうね。
引用記事には情報基盤開発としかないので、会社名かと思って検索したらありました。
株式会社情報基盤開発
提供している商品(アプリケーション)には、「橋守」と「AltPaper」しかのっていませんが、橋守は鉄道橋の管理システムで全国で数万箇所も設置されているんだそうです。
設立は06年8月ですから、まだ新しい会社ですが、業務内容から見てもかなりユニークな会社ですね。
ニュース
“紙”のアンケートを自動集計してくれるASP「AltPaper」
Wordで作成し普通の紙に印刷したアンケート用紙を、スキャナを使ってネットで自動集計してくれるサービスが登場。300枚までの集計なら無償で行えるトライアルを実施している。2008年01月31日 02時33分 更新

何十枚ものアンケート用紙の束を見ながら、データの入力をしたことのある人なら、その面倒さが分かるだろう。チェックマークが付いている数字を見ながら、ここは1、これは2……とひたすら入力していくという作業だ。
こうした面倒な集計を、スキャナを通じて自動集計してくれるASPサービスが登場した。情報基盤開発が開発した「AltPaper」は、手書きのアンケート用紙や帳票をスキャナに通してあげれば、サーバがデータを自動集計してくれるサービスだ。現在無償のトライアルを実施しており、300枚までの集計なら料金がかからず行える。
使い慣れたWordでアンケート用紙を作成
AltPaperのポイントは大きく3つある。1つは、アンケート作成時に、使い慣れたWordを使う点だ。AltPaper自体はサーバで集計を行うASPサービスだが、ユーザーが接するのはWebブラウザではなくWord。Wordに組み込んだプラグインを使い、アンケート用紙の作成から、サーバへの送信、集計結果の表示まで行う。

「Wordを使うことで、今まで作ったアンケート項目や、世にあるアンケートのテンプレートを再利用できる」と情報基盤開発の鎌田長明社長。
こうして作成したWordのページを印刷すればアンケート用紙のできあがりだ。特殊な紙やプリンタを使う必要もなく、再生紙や両面印刷でも問題ないという。
スキャナで読み込んだデータを、サーバで認識、自動集計
アンケートへの回答はマークシートのような繊細さは必要なく、普通に手書きすればよい。回収後は普通のスキャナで読み込み、Wordを通じてAltPaperのサーバに送信する。送信後、100ページ程度なら10分~20分で認識が完了し、通知が戻ってくる。これらは人手を介さず、すべてサーバ処理だけで行われる。
アンケートのどこにどのようなチェックがされているかの認識は、同社の技術が生かされている部分。例えば、いったんAにチェックしたが、バツを付けて、Bにチェックし直された用紙。こんな場合でも、「その人がほかの項目でチェックしている形と違う場合は、それを認識してアラートを出し、人が目で確認できるようにしている」と鎌田氏。ずっと「レ」でチェックしていた人が「×」を付けていたら、これはチェック場所を間違えたのだな──と認識してくれるというわけだ。
また数字は自動で文字認識するほか、自由回答欄はその部分だけを取り出して画像として表示し、手入力を容易にする工夫もされている。

インターネット万能から、紙との併用へ
アンケート集計というと、Webブラウザを使ってネットだけで完結するものをイメージする人のほうが増えてきた。しかし、イベント会場や学校の教室などでアンケートを行う場合、紙を使ったアンケートが必須。
「Webアンケートは実は回答率が20~30%。一度はWebに移行したが、回答率の低さから紙に戻したという学校の例もある」(鎌田氏)
紙のアンケート用紙という使い慣れた道具と、それをPCとネットを使って自動化するというハイブリッドなシステム。ちょっと考えても、小規模なイベントや、部署内など、気軽に使える用途がたくさん思い浮かぶサービスだ。
Posted on 1月 31, 2008 at 06:37 午後 | Permalink
|
2008.01.10
080110-3 自動車の自動運転実現
1/10の/.にGM、運転不要な車を2018年までに販売準備という記事があります。
きよもりが最近読んだいくつかの記事からも、自動運転や無事故運転は現在の技術の延長線上に実現可能性があるように思います。
記事1.車車間通信システム NECのユーザー誌「コンセンサス」08/01~02月号 P24、P25
この記事は各車両から電波を発信して、他の車のセンサーで感知し、車間を一定にたもつ技術の紹介です。
記事2.飲酒運転は自動車のエンジンがかからない 週間 東洋経済 08/01/12号
この雑誌の「格差なき成長は可能だ!『北欧』はここまでやる」という特集の中に、運転者は乗る前に車に備え付けられた感知器に息を吹き付けてアルコール濃度が合格しないとエンジンがかからない、という車が紹介されています。
記事3.改正道交法により飲酒運転事故約28%減 産経ニュース 07/12/27
罰則が厳しくなって飲酒運転の摘発も事故も減っているそうです。でも「死亡事故は94件あり、昨年を3件上回る結果」とありますから、それでも悲惨な事故はなくなっていません。
10年後にGMが自動運転自動車を発売すると云うことは、トヨタでもすでに技術は持っているのでしょうから、4年前にも書いたように、利益に走って投資回収を優先しているとXEROXの轍を踏むことになりますよ。
【/.記事】
GM、運転不要な車を2018年までに販売準備
http://slashdot.org/articles/08/01/08/210246.shtml本家のネタとなっているが、GMの研究開発部門のvice presidentが、 http://ap.google.com/article/ALeqM5gX_0j9c5xALZczXkvPXQaZlMOnRQD8U0LUMO02018年までに運転不要な自動車の販売準備ができるとAPのインタビューに応えたらしい。安価なコンピュータチップとアンテナを使って各車両を結ぶネットワークを作り、動作を制御するようだが、 2015年までに必要な技術のテストを行い、2018年までに実際に販売という計画のようだ。
漠然とした内容だが、販売台数ではTOYOTAに追い越され、米国の自動車メーカーには次の利益の源泉が求められている状況からすると、現状を打開するためにこうした驚くような技術を開発してくるかもしれない
【NECのユーザー誌コンセンサス】


【東洋経済の表紙】

Posted on 1月 10, 2008 at 12:10 午後 | Permalink
|
2007.11.13
071113 SaaSって?:新しい商機
SaaSというのはSoftware as a Serviceの略だそうです。
Wikipediaによれば、ソフトウェア機能をインターネットを通じて「サービス」として提供し、月額使用料というような形で収入を得る事業モデル
とありますから、お客様の望むサービスを望む時に提供する、商売の基本をインターネットの仕組みを利用してリアルに提供することですね。
以下は、昨日ケチを付けた日経ITproの記事ですが、今日はまともな先見の眼です。
◆記者の眼◆
◆“次のアマゾン”,リアーデンを知っていますか?
現在,米国で「次のアマゾン・ドット・コムになるのでは」と期待されているベンダーがいる。企業向けの調達サービスを展開するリアーデン・コマースだ。SaaSベンダーの注目株でもある。( 安東 一真=日経コンピュータ )
来年には日本にも上陸するという記載も見えますから、日本での展開が楽しみです。
こういったサービスは、個人向けに普及すればマンション住まいの共働きの夫婦や独身者にとっては、有り難いですね。
今でも、宅急便の代行受取や、銀行や役所への届けなど勤務中に抜けるわけにはいかない庶務的な用事って意外に多いので社内でも社外でもよいから代行サービスがあったらよいなとよく思います。
コンビニに宅配ポストを置くサービスなんかもありそうですが、なかなか普及しないのは何故でしょう?
リアーデンの場合は、個人ではなかなか探しきれない運送費の安い宅配便屋を探したり、安い航空券チケットを探したりする手間を省き、インターネットを利用して多方面の情報を集約して比較表の形で一覧表示し、同時にその画面から申し込みも出来るようにしているようです。
別の画面ではグルメの絞り込みや地図表示、予約までかゆいところに手が届くサービス内容です。
アイデア次第でいろいろな局面でのサービスが可能ですから、顧客ニーズをいかにうまく捉えるかで大きな商機が生まれる好例です。
企業としての収益は、広告やサービス紹介手数料による収入で、googleなどと同様、スポンサーが負担するのは効果に比例した経費になります。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20071109/286830/?P=1&ST=saas
“次のアマゾン”、リアーデンを知っていますか?
現在、米国で「次のアマゾン・ドット・コムになるのでは」と期待されているベンダーがいる。企業向けの調達サービスを展開するリアーデン・コマースだ。ソフトウエアをインターネット経由でサービスとして提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)ベンダーの注目株でもある。
同社は2007年に入って本格サービスを開始したばかりだが、2007年の前半だけでユーザー数を約30倍の約600社に増やした。ユーザーは、英グラクソ・スミスクラインや米モトローラ、米ワールプールといった名だたる大企業から社員数十人の中小企業までさまざまだ。同社のダン・フォード プロダクト・マーケティング・ディレクタは「年内には1000社に達する見込み」と語る。
企業向けで足場を固めた後、いずれは個人向けサービスに参入するのが同社の目標だ。そこで「次のアマゾン」を目指す。そんなリアーデンのサービスとは、どんなものだろうか。
調達コストを年数百万ドル削減
リアーデンは、社員が仕事で必要なサービスを調達するためのポータル・サイトである。出張のために航空券やホテルを予約したり、宅配便を手配したり、Webコンファレンスを予約したりするといったサービスを提供する。
宅配便の例で説明しよう(写真1)。リアーデンのサイトにアクセスし、あて先や荷物の種類を選べば、事業者ごとの料金体系を表形式で一覧できる。急ぎの荷物といっても、冷静に判断すれば、料金の安い翌日午後着のサービスで問題ないかもしれない。「料金を目の前に示されると、社員は自ずと安いほうを選ぶもの」(フォード・マネージャ)。これでコストを節約する。
例えばグラクソ・スミスクラインは2005年末からリアーデンのサービスを利用し、年間数百万ドルのコスト削減を達成したという。同社は、宅配便のほか、航空券、ホテル、レストラン、役員用のリムジンの手配などさまざまサービスを利用している。
同社のような大企業にとっては、大口契約によるコスト削減効果もある。宅配業者やホテル・チェーンなどとディスカウント契約していれば、その料金を自動的に社員に提示する。これを利用するとコストが自然と下がる。
13万超のサービスを選べる
「リアーデンのサービスは、SaaSとマッシュアップが広がってきた今でなければ実現できないサービス」とフォード・ディレクタは言い切る。
リアーデンのサイトでは、3万7000店のレストランを含む13万7000社のサプライヤからサービスを調達。サービス事業者とはすべて、インターネット経由のWebサービスAPIを用いてマッシュアップしている。
これにより、刻々と変わる空席や価格の情報を社員に提供できるようにする。具体的には、3万店以上のレストランを予約できる「Zagat Survey」などのサイトとつなぎ、効率的にサービスを提供している。
リアーデンには「アマゾンやグーグルにもそん色のない使いやすいインタフェースを実現している」(フォード・ディレクタ)というWeb2.0的な特徴もある。「社内だからと言って使いにくいシステムはもう使ってくれない」とフォード・ディレクタは強調する。
リアーデンのサイトでは、Ajaxなどの最新技術を採用している。ホテルやレストランなら、マッシュアップしたGoogleマップで場所を確認しながら予約できる(写真2)。
リアーデンの料金は、企業が調達するサービスの総額を基にした年額制である。このため企業規模に関係なく導入しやすいという。来年以降に欧州や日本での展開を予定している。
「オンライン・パーソナル・アシスタント」が目標
リアーデンは企業向けのサービスとして出発したが、いずれは個人向けサービスに参入する。個人のあらゆるサービス調達を支援する「オンライン・パーソナル・アシスタント」を目指す。それが最終目標だ。
個人向けには無料でサービスを提供し、サービス事業者から手数料を得る。現在は企業からの収入が大きいが、いずれは手数料が上回るようにする計画である。
個人向けには広告ビジネスを積極的に展開する。リアーデンはスケジュール管理やアドレス帳といったPIM(個人情報管理)機能を持つ。そこには、ユーザーがいつ、どこに行って、どのレストランで食事を取るかといった情報が蓄積される。航空機の座席の好みといった情報も登録してある。企業向けに実際にサービスしている機能だ。
例えば、ある日、成田空港の50番ゲートにユーザーが降り立つとする。その2階下には、スターバックスがある。リアーデンは、スターバックスに対して、このユーザーの携帯電話に100円のクーポン券を配る広告を持ちかける。つまり、ユーザーのコンテキスト(時間や場所)に合わせた広告の展開が可能になる。Googleなども、まだ実現できていない新しい形の広告サービスだ。
リアーデンには、ユーザーがコンタクトを受けたいデバイスとして、オフィスの電話や、携帯電話、携帯情報端末など、日時に合わせて好みのものを登録する機能がある。もちろん「会議中はコンタクト禁止」といった設定もできる。「将来的には、モバイル向けのサイトも立ち上げたい」(フォード・ディレクタ)という。
ロングテールの広告展開も有望だ。大阪駅のターミナル・ビルの有名美容院で、得意客のキャンセルが出たとする。予約は今日の午後4時から。いまから、その予約を埋めるのは絶望的だ。そこでリアーデンに広告を打つ。今日の午後、大阪駅近くにいるオシャレ好きの女性に対して、「今日の4時から、カリスマ美容師によるカットが半額!」。こんな具合だ。
個人のスケジュールや好みを学習し、コンテキストに合わせた最適なサービスを提供するという試みは、これまで何度も実行され、失敗してきた。IT業界に10年以上いる方なら、業界に旋風を起こして消えていった「ゼネラル・マジック」というベンダーを懐かしく思い起こすかもしれない。SaaSとマッシュアップという新技術の登場によって、そのサービスがようやく現実味を帯びてきた。
(安東 一真=日経コンピュータ) [2007/11/13]
Posted on 11月 13, 2007 at 10:43 午前 | Permalink
|
2006.07.26
060726-2 電脳煩悩129:「トヨタは特別」ではない
2007年問題というのは、日本の高度成長や企業の基幹システムの開発・維持を支えてきた団塊の世代が一斉に定年を迎える2007年を境にして、システムの構築者が引退することによる、情報システム部門の弱体化を指します。
しかし、きよもりの会社の場合は世代とは関係なく、既に2000年頃からホストシステムの開発を担ってきたベテラン社員がほとんど他部署に異動してしまい、25年も前からCOBOLやC++、VBなどで開発してきた膨大なシステムを理解できる人はいても、それを作り直せる人はいなくなっています。
その状態自体は早くから予想できたことですから、システムの再構築という大きな壁に挑戦しようという機運が出ていました。しかし、25年もかかって作り込んできた百万ステップもあるホストシステムを1、2年ですべて書き直すなんて云うことは人間業では不可能ですし、逆に考えると単に作り直すだけでは、今のネットワークが浸透しグローバル化した時代にはメリットがありません。
そういった背景があってERPが採用され、海外子会社も含め全グループ企業を巻き込んだ挑戦をしています。既に最終段階に差し掛かっていますので、胸突き九丁といったところですから、身体に気をつけて頑張っていただきたいと思います。
そんな状況にいるので、今日の日経ITproの「記者の目」は興味を持て読ませていただきました。
世界を代表する企業でも、われわれでも既存システムの全面的再構築というのは、プログラムを書く以前の前準備が大変です。
結局は一人一人の開発担当者が現場のヒヤリングを通じて、時にはニーズを取り入れ、時にはニーズを切り捨てるという、意外にどろどろした過程を踏まないといけないので、物心両面の苦労が忍ばれます。
皆さんお疲れ様です。
記者の眼 NC
トヨタ流,「2007年問題」をぶっとばせ!
トヨタ自動車が,IT(情報技術)の2007年問題について抜本的な対策を講じていたことが明らかになった。その対策とは,ブラックボックスになっていた基幹情報システムを一から作り直すというもの。最もリスクが大きいやり方だが,老朽化・肥大化してしまい全貌が分からなくなっている情報システムを一掃し,同時に情報化を牽引する人材を育てるには基幹システムの全面刷新しかない,とトヨタは判断した。
トヨタは,社内情報システムに関する取材を受けないことで知られる。そこで情報化の総合誌である日経コンピュータは独自取材により,トヨタが部品表データベースと基幹システムの再構築に踏み切った経緯,開発プロジェクトの顛末と成果まで,「トヨタ流西暦2007年問題対策」の全貌を探り出し,2006年7月24日号の特集記事に掲載した。それによると,トヨタは1990年代終わりから再構築の準備を始め,第一段階として2003年3月に,部品表と生産管理システムという中核部分の再構築を完了した。本稿の表題になっている『2007年問題をぶっとばせ』は,日経コンピュータの特集記事の題名を流用したものである。
2007年問題は技術のブラックボックス化
ITの西暦2007年問題を一言で表現すると,「情報システムのブラックボックス化」となる。ブラックボックスとは一応所定の役割を果たしているが,仕組みが分からないという意味である。具体的には,情報システムを実現しているコンピュータ・ソフトウエア(プログラム)がどうなっているか,把握できない状態を指す。過去にそのソフトを開発した技術者が引退したり,異動になってしまい,ソフトの中身が分かる人が減っていくために,ブラックボックス化が起きる。こうなると,ビジネスの変化に応じて,情報システムを修整しようとした時,うまく直せずにシステムとビジネスを停めてしまう危険がある。
多くの企業と同様に,トヨタもITの2007問題に直面していた。「グローバル統合部品表」と呼ぶデータベースと,それをとりまく業務処理のためのソフトがいずれも老朽化・肥大化し,ブラックボックス同様になっていたのである。データベースも,ソフトも基本部分は,今から33年前に作られた。トヨタはそれらを延々と改善し,利用し続けていたが,修整に時間がかかるなど限界が来ていた。
ブラックボックス問題を解決する一番分かりやすい方法は,古くなった情報システムをすべて作り直してしまうこと。作り直しにベテランと若手を投入すれば,情報システムに関する知見を伝承できるし,若手を育てられる。若手を育成するには,実際のプロジェクトを体験させることが一番である。トヨタはこの方法を選択し,部品表と生産管理システムから再構築に取りかかった。ただし,このやり方はリスクが非常に大きい。
部品表データベースとは,自動車に組み込む部品のメーカー名,仕様,価格,生産状況,仕様変更状況を記録する「表」である。自動車の試作,設計,部品調達,原価計算,生産指示,保守といったトヨタの全業務に,部品表は関わる。トヨタが保有するソフトウエア群は部品表データベースを利用して動くので,部品表の再構築はすべての情報システムに影響を与える。再構築に失敗したら,すべての業務が止まり,トヨタは車を作れなくなる。
しかも,部品表全体を作り直す作業の量は膨大になり,技術者を大量に集めないといけない。当然,金も時間もかかる。事業に支障をきたすリスクと,再構築にかかる手間を勘案すると,多くの企業は基幹システムの再構築に二の足を踏んでしまう。米国の自動車会社も,ITの2007年問題に直面しているが,部品表の全面再構築はしていない。
なかなかできない基本の数々
基幹システムの全面再構築という,トヨタが採用した2007年問題対策を調べてみたところ,数々の教訓が得られた。簡単に紹介すると次のごとくである。
●事前準備に金をかける
ブラックボックスをいきなり解体しては危険である。トヨタは,部品表はどうなっているのか,将来を見据えてどうあるべきか,といったことを調査し議論する勉強会を開催。ここにキーパーソンが集まり,意見交換をするところから着手した。
●データベースを念入りに設計
企業の仕事のやり方は頻繁に変わるが,まったくの新規事業を手がけない限り,企業が扱うデータは大きく変化しない。したがって,自社がどのようなデータを使っているのか,使っていないのかを精査し,あるべきデータベースをしっかり設計しておくことが望ましい。トヨタは,33年前の部品表を作ったベテランも含め,入念にデータベースを設計した。
●土台となるコンピュータやソフトウエアは10年以上使う
コンピュータの世界は日進月歩である。すぐに新しいコンピュータやソフトウエア製品が発売され,従来製品は陳腐化してしまう。プロジェクトを実施する段階で,最新の製品を次々に使っていくという発想もあるし,古くて枯れている製品を意図的に使う,といったやり方もある。トヨタは,未完成品に近い発売直後あるいは発売直前の製品をあえて採用した。最低でも10年間は使い続ける,という考えからである。枯れた製品のほうが安心だが,10年間その製品が存続するかどうか分からない。
●いかなることがあってもプロジェクトの期限を守る
トヨタが自動車の生産ラインを作る場合,予定期日を守れないことはありえないという。いかなる手段を使ってでも,いったん決めた期日は守る。情報システムについても,このポリシーは貫かれた。
これらは,いずれも情報化に関する基本中の基本である。だが,当たり前のことほど,実践するのは難しい。それをやり抜くところがトヨタ流と言える。
「やるべきだからやる」
ここで一つ疑問がわく。トヨタはなぜ,リスクの大きい全面再構築に踏み切れたのか。どのような経緯で,開発計画を承認したのか。日経コンピュータの取材班が複数の関係者から聞き取り調査をした結論はこうである。
「どうせやるなら大きい仕事をしよう」とトヨタの経営者,情報システム担当部門,現場の担当者が考えた。
なんだそれは,と言われそうだが,誰もが納得する明解な理屈があって,それに基づいて計画が通ったわけではない。もちろん,再構築の利点とリスク,必要経費など詳細な計画は立てられ,経営陣に提示されていた。しかし,情報システムの案件だけに,費用対効果がはっきり分かるわけではなく,すんなりと承認されたわけではない。理屈というより,「今やらないといけない」という危機感が経営トップから現場まで共有された結果,再構築プロジェクトは始動した。
ここへ来て,トヨタは品質問題で揺れているが,もともとは,どれほど利益を上げようとも,「まだまだ問題がある」と危機感を持ち続け,あくなき改善を続ける企業として知られていた。情報システムの案件でも,同様の危機意識が貫かれた恰好である。
特集記事にかかわって痛感したのは,前向きな危機意識を持ち,挑戦する気があるかないかで,すべては左右される,ということである。先に示した情報化の基本事項など,何十年も前から指摘されている。当たり前のことができるかどうかは,企業の風土や文化にかかっている。「金があるトヨタだからこそやれる対策」「なんといってもトヨタは特別」などと思うようでは,トヨタの挑戦から何も学んでいないことになる。そうした企業は,永遠に2007年問題から脱却できないだろう。
最後にお知らせがある。日経ビジネスオンラインとITproは今年4月から,『経営とIT新潮流2006』というサイトを新設した。狙いは,ビジネスとITをもっともっと連携させるためのヒントを提供することだ。このほど,経営とIT新潮流2006において,『再考 2007年問題』という新企画を始めた。基幹システムのブラックボックス化の問題は,企業にとって喫緊の課題だからである。『再考 2007年問題』のコーナーの中で,「解決への道筋」と題したコラムと,読者の投稿に基づく「私はこう考える」を毎週掲載していく。
3年前,ITproにおいて,『「西暦2007年問題」の解決策を募集します』というコラムを書き,2007年問題の対策を募集した。その後も,2007年問題についてコラムを書くたびに,読者の方からご意見をいただいてきた。今回,皆様からいただいたご意見を,サイトから発信していく。引き続き,ご意見をコメント欄に書き込んでいただければ幸いである。
(谷島 宣之=日経コンピュータ副編集長,日経ビジネス編集委員,
ビズテックプロジェクト担当,経営とIT新潮流2006編集担当)
[2006/07/26]
Posted on 7月 26, 2006 at 11:12 午前 | Permalink
|
2006.07.01
060701 任天堂の甘辛話題
【固いニュース】
今朝の日経を読んでいて、一番驚いたのは、6/29開催の任天堂の株主総会で定款変更議案が出席株主の3分の2以上の賛同を得られず否決されたことです。
会社法の施行に伴って、取締役会の決議で剰余金の配分を可能にするなどの内容を折り込んだ定款変更の議案が否認されたものです。
議案を提出した会社側としては、四半期配当が可能になるなどのメリットを訴えての提案ですが、40%を超える外人株主の目からは、取締役会の権限強化は株主の意向に沿う保証がないと写ったようです。
次の株主総会に再度提出して承認を得ることになりますが、議案内容の再吟味は避けられないでしょう。予定していた株主総会のシナリオもガタガタですから、当然事前に用意した配当金の支払通知に同封される株主総会の決議報告書なども再度印刷し直して修正報告書を送付しなければいけないので事務方は大騒ぎだと思います。ご苦労様です。任天堂の東証広報
【柔らかい記事】
任天堂のファミコンは、1983年に発売開始以来、全世界で6千万台以上発売され、トランプメーカーだった任天堂が大飛躍するきっかけになったことは周知の事実ですが、その後、スーパーファミコン、ゲームボーイといわゆるパソコンとは異なるゲーム機として全世界に普及し、ライバルであるプレイステーションと競いながらDSではすでに社会人や女性ファンまで巻き込んでPS2と共に日常生活に溶け込んでいます。
きよもりの場合は、ファミコンからスーパーファミコン辺りまでが、子供達の成長期で、彼らに便乗してドラクエやゼルダで遊んだ想い出が強烈ですが、そんなゲームの中に「メトロイド」というパズルアクションゲームがありました。86年発売だそうですから、息子が小学校上級生の頃に遊んだと思うのですが、最後の長い縦長の脱出口をジャンプしながら上に抜けるカウントダウンの場面で何度やっても時間切れで、ゲームオーバーになっていつも小学生の息子に替わってもらったのを思い出します。
そのメトロイドは、ゲームボーイやDSにもシリーズとして受け継がれ、以下の記事のように最近の「メトロイドプライム ハンターズ」ではチャット機能まで付いているんだそうです。いわゆるゲーム機と縁が切れて、久しいのですが、DSを購入して、もう一度息子とチャットしながら遊びたくなってきました。
それにしても、通話料無料が当たり前になると、今の携帯も料金体系から見直さないといけませんね。ユーザーとしては有り難い話ですが、この10年の通信環境や電子機器の爆発的な変化には自称パソコンオジンも真っ青です。
以下は引用です。
ポケモンユーザーが「DSで」お喋りする日
携帯ゲーム機、ケータイに逆襲 * 2006年6月30日 金曜日
* 野安 ゆきお

「メトロイドプライム ハンターズ」の通信設定画面。無線LANの「Wi-Fi」規格を利用する
通信対戦中に、全世界にいる対戦中のプレーヤー同士で「通話」が可能。 販売元:任天堂、機種:ニンテンドーDS、発売日: 2006年6月1日、希望小売価格:4751円(税抜き)(c)2004-2006 NINTENDO DEVELOPED BY NINTENDO SOFTWARE TECHNOLOGY CORP.
2006年6月。デジタル・エンターテインメントビジネスの歴史において、極めて重要な意味を持つソフトが発売されました。「メトロイドプライムハンターズ」(任天堂/ニンテンドーDS)です。
どこが重要なのでしょうか? 全世界と対戦プレイができるのみならず、そこに音声チャット機能を搭載していることです。このソフトの登場により、携帯ゲーム機であるDSで、遠く離れた場所にいるプレイヤーとの間で、音声による通話が実現しました。
DSのアクセスポイントはたくさんあります。自宅のパソコンをアクセスポイントにすることも可能。欧米では全国のマクドナルドなどが無料アクセスポイントになっています。これらの場所に行くだけで、お金を払うことなく「プレイヤーとの通話」が可能になりました。これは、とてつもなく大きな意味を持っています。
「ケータイにできることは、ゲーム機にもできます」
そもそも、世界でもっとも普及しているゲーム機は何でしょう? 全世界で1億台の生産出荷を果たしているプレイステーション2だ――と思いがちですが、それは間違いです。正解はケータイ、携帯電話です。なにしろ日本だけで累計1億台前後が発売されているのですから、普及数では勝負になりません。
昨今のケータイは、電話機能のみならず、インターネットが閲覧でき、テレビ(ワンセグ放送)も観られます。もちろんゲームだってダウンロードでき、遊べてしまう立派なゲーム機です。オリジナルのゲームも充実しており、今では10万人以上のユーザーがいるコンテンツも珍しくない。このような高性能なケータイが、今後は世界中に広まっていくことが予想されるのですから、その将来性も抜群に高いのです。
とてつもない勢いで勢力を広げ、ゲームビジネスにも進出してきたケータイに対し、ゲーム陣営は対抗策を取りました。それが2004年に投入された DSとPSP(プレイステーション・ポータブル)です。とりわけDSは、ワンセグ放送の受信ソフトや、インターネットブラウザーの発売を発表。年内にはこれらの商品を完備し、「ケータイでできることは、すべてDSでもできる」という環境を猛スピードで整えました。そして、ついにケータイの本丸である通話機能にも食い込んできたのです。
これは昨日今日に計画されたものではなく、昔から計画されていたもの。だからこそ、DSには最初からマイクとスピーカーがついているのですね。
2005年のE3(Electronic Entertainment Expo)において、すでにDSを利用しての音声チャットのデモンストレーションを行い、いつでも実現のための準備が整っていることを宣言。あとはマシンの普及、およびアクセスポイントの充実を待っていたのです。
携帯ゲーム機側からの逆襲第一弾
そして2006年、まずは「メトロイドプライム・ハンターズ」で、ついに音声チャットをスタートしました。これが成功すれば、さらに別のソフトでも、同様の機能をつけていくでしょう。任天堂には、悠々とミリオンセラーを突破できるシリーズがたくさんあり、それが強烈な武器として機能するはずです。
たとえばダブルミリオンが確実視される「ポケットモンスター」シリーズなどに音声チャット機能を搭載すると、どうでしょう? その瞬間、数百万のユーザー間での無料通話が実現するのです。このとき、さまざまな機能を付加することで勢力を拡大してきたケータイに対して、ゲームビジネスからの逆襲が始まったことが、誰の目にも明らかになるでしょう。
真の次世代機戦争の戦場は?
世の中を見回してみると、今年の年末に「次世代機戦争」が始まるかのように語られています。はっきり言いますが、そんな言葉に惑わされてはいけません。WiiやPS3、Xbox 360などの新しいゲーム機のことを「次世代機」と呼んでいる記事は、いっそ信頼しなくてもいいくらいです。それは、ゲームのことをよく知らない人のために書かれたものだからです。
なぜなら、それらのマシンによる争いは、いわばゲーム村での局地戦だからです。大局的に見れば、小さな戦場での戦いに過ぎない。そもそも、かつてない面白さを与えてくれる新マシンのことを「次世代機」と呼ぶのであれば、それは2004年末に登場したDSとPSPのことを指すべきでしょう。
真の次世代機戦争は、どんどん進化する携帯ゲーム機と、どんどん進化するケータイとの間で、とっくの昔に勃発しているのです。その戦いは、まだ注目されていませんが、きわめて壮絶なものになっているということを、ぜひ知っておいてください。
野安ゆきお(のやす・ゆきお)
野安ゆきお
ターニング・ポインツ取締役。1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。
Posted on 7月 1, 2006 at 12:44 午前 | Permalink
|
2006.04.18
060418 電脳煩悩120:ローコスト経営の秘密?
コンピュータとは関係ない記事の引用ですが、日経ビジネスオンラインに目を引く記事があったので紹介させていただきます。
大型の家具店ではIDC(大塚家具)が有名ですが、家具は宿命的に展示スペースが膨大で、大きな設備投資が必要で、大塚家具は大阪南港や、JR神戸駅前などにも何回か買い物に行ったことがありますが、何処も流通倉庫並みの天井の高い大型店舗でした。
「イケア」の場合、同じ種類の商品をコーナー毎にまとめて展示するのではなく、主に購入層に合わせたルームセットにテーブルや、収納家具、ベッドなどユーザーの生活空間に合わせた色々な家具類を展示し、お客様に必要なものを選ばせるようです。
最もユニークなのは、選んだ家具をそのまま購入するのではなく、ピッキングリストに自分で品番をメモして、レジ前の倉庫でメモした商品番号を自分で見ながら商品を選び出して、自分でレジに持って行き精算するところでしょう。
コンビニや食品などのスーパーなら、商品を自分で買い物篭に入れて、レジに持って行くわけですから、家具でなければそれほど新しい形態ではありませんが、商品が家具であるだけに、ベッドや応接セットのように大きな家具をスーパー方式にしてしまったところに発想の転換が感じられます。
スポーツ用品でも、お客様の目線には商品のサンプルだけ展示しておいて、サイズ別の在庫はサンプルの後ろにあるラックに積み上げておき、お客様が自分で棚からピックアップすることで、在庫管理や店員の削減に効果を出している大型店舗がありますが、家具となるとなかなかこんな発想は出来ません。
特に、一つ一つの商品梱包の大きさが気になるところです。当面はレジまで自分で運べない人のために店員を集中的にサポートさせるようですが、面白いやり方だと思います。
【日経オンラインの引用記事】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20060413/101317/
世界最大級の家具店「イケア」が日本上陸、ローコスト経営の秘密が明らかに
* 2006年4月14日 金曜日
* 川又 英紀
画像1
4月24日に開店するIKEA船橋店の外観。遠くからでも目立つイケアの店舗カラーである青と黄色は、スウェーデンの国旗と同じ色使い
画像2
ルームセットの例。9万5890円でこの部屋が作れると表示してある
画像3
まるで物流センターの倉庫のような「セルフサービスエリア」。顧客はここから自分で商品をピックアップする
4月24日にオープンする、スウェーデン発の大手家具販売会社イケアの日本店舗「IKEA船橋店」。そのイケアのローコスト経営の秘密が明らかになった。
開店を2週間後に控えた13日、イケアは千葉県にある船橋店を報道機関向けに公開した。自ら先頭に立って船橋店を説明して歩いたイケア・ジャパン(千葉県船橋市)のトミー・クルバーグ社長は、商品を一つひとつ手に取りながら、イケアの「安さ」を語った。
イケアグループは昨年、148億ユーロを売り上げた世界最大級の家具販売店である。その成長を支えている最大の武器が商品の安さだ。全世界で低価格戦略を徹底しており、それを実現するためのローコストオペレーションに磨きをかけている。
船橋店を見てみよう。店舗は入り口から、出口の手前にある32台のレジに向かって、一方通行の動線が作られている。顧客はこの順路に沿って、約4万平米ある巨大な店内を進むことになるが、順路の大半は「ルームセット」と呼ばれる70ものタイプの違うモデルルームで占められている。
イケアは日本進出を決めてから、「数百軒の日本の住宅を訪問し、住人にインタビューを繰り返して、日本人が望む部屋を探ってきた。撮影した部屋の写真は数千枚に上る」(クルバーグ社長)。こうして、若い男性向けの部屋や収納を有効活用した部屋など、日本の住宅事情に合ったルームセットを多数用意した。
イケアは各部屋で、この部屋を作るのに「全部で○万円」と表示している(写真)。部屋作りに使っているイケアの商品は、例えばスツールが1脚 490円、木製ハンガーが8個で490円、まな板が2枚で290円といった具合に、一つひとつが安いので、「部屋全体でもこの安さで作れます」とアピールしている。もちろん、単品から購入できる。
ところがである。展示されたそれらの商品を気に入ったとしても、在庫のほとんどはその場に置かれていない。これがイケアの特徴だ。顧客は店内のあちこちに置かれている「ショッピングリスト」の紙に、各商品に付いている札の番号を書き込んでいく必要がある。例えば「列12、棚04」といった具合だ。
イケアは在庫の多くを、レジの手前に用意した巨大な倉庫のような場所に保管している。ここは「セルフサービスエリア」と呼ばれ、顧客は買い物の最後に、ここでメモしてきた商品を自分でピックアップする。これがイケアでの買い物方法である。
セルフサービスエリアは、まさに物流センターの倉庫そのもの。高い天井すれすれまで在庫が積まれている。この中から、先ほどメモした列と棚のアドレス番号を頼りに、顧客が自分の力で商品を探し出し、カートに積んでレジまで運んでいく。イケアは商品のピックアップを顧客自身にしてもらうことで店員の数を抑え、人件費を浮かしているのだ。その分を商品の安さで顧客に還元している。
積まれている商品の形態にも、イケアの強いこだわりがある。大きな家具を含めたすべての商品が、平たいダンボール箱に納められている。イケアはこの梱包を「フラットパック」と呼び、顧客の持ち運びを容易にしている。
フラットパックを採用するのには、ほかに2つの理由がある。1つは、顧客がすぐに持ち帰れる状態を用意しながら、顧客自身に家具を組み立ててもらうことで、イケアが組み立てるコストをなくしていること。もう1つは、薄い直方体のダンボールで商品を包むことでスペースを極力節約し、一度に大量の商品を輸送したり棚に陳列できるようにしていることだ。「イケアのデザイナーは見た目はもちろんのこと、作りやすさや運びやすさ、並べやすさまで考慮して商品を設計している。こうして輸送費などを抑えている」(クルバーグ社長)
イケアの商品は、港からコンテナのままセルフサービスエリアに運ばれ、ここで山積みにされる。一つひとつの商品を店内のあちこちの場所に品出しする必要がないから、ここでも人件費を抑えられてる。
イケア流の買い物に顧客がなじめるかに注目
こうしたイケアの買い物スタイルは、日本人にはなじみが薄いものだと言える。いちいち商品の在りかをメモするのは面倒だし、巨大な倉庫のような場所から自分で商品を探すのも億劫だ。自分で重い家具をレジまで運ぶのも骨が折れる。
地震が嫌いな人なら、高い棚が倒れてこないか心配になるだろう。価格が安い代償として、ピックアップや運搬の負担を顧客自身が負うのがいいのかどうかは意見が分かれるところだ。他国では受け入れられても、日本で受け入れられるかはまだ未知数である。
イケアもその点を十分承知している。イケアは船橋店のオープンまでに600人の従業員をそろえ、特に最後のセルフサービスエリアに人員を充てて顧客のサポートにあたる。当面は人件費がかかっても、顧客がイケアの買い物スタイルに慣れるまで「教育」する必要があるだろう。
地震については、阪神・淡路大震災のレベルに耐えられる日本独自の耐震構造をセルフサービスエリアに採用。万が一、棚が倒れても「顧客の通路とは反対側に倒れる設計になっている」(クルバーグ社長)
(川又 英紀=日経情報ストラテジー)
Posted on 4月 18, 2006 at 12:24 午後 | Permalink
|
2006.02.23
060223-2 電脳煩悩114:引用記事/LITTLE JAMMER
毎日、日経BPやITメディアの見出しがメールで流れてきますが、時間がないのでほとんどが読み飛ばしです。でも、時々目を引く項目があるとHPへ飛んで読みますから、比較的新しい情報にはついて行けている方でしょう。
そんな企業向けIT情報の中に時として見慣れない商品名や、ソフトが出てくることもあるので油断できません。
今朝の日経BPに以下の見出しがあったので、飛んでみました。
これは、以前東京の家にもあったマウスの動きに合わせて踊るスヌーピーの人形に近い物でしょう。
思わず通販の発注ボタンを押しかけましたが、辛うじて自制しました。部屋にはもう置き場所もないし・・・春には機能を強化した後継商品が発売されるそうだし・・・
各セッション毎にMIDI音源を振り分けて、各人形が音に合わせて動くのは可愛いでしょうが、音の高低やアクセントにまでは対応していないと思いますから、もう少し様子を見ることにします。
ジャズに特化しているのは如何にも目の付け所を中年の男性に絞ったやり方だと感心しました。頑張ってください。
●ビジネススタイル/トピック/企業研究:バンダイ
音楽ファンの“大人”を取り込め ~ LITTLE JAMMER
「LITTLE JAMMER」は、5人組のミュージシャン人形が、身振りを交えつつ、ジャズ
のさまざまな楽曲を“演奏”する「エンターテインメント・オーディオ」だ。バンダ
イが「音楽」に目をつけたのが2000年。2002年に初代のLITTLE JAMMERを発売した。
2004年2月には、音響機器メーカーのケンウッドと共同開発した第2代を発売。販売
は、現在までずっと好調だという。
企業研究:バンダイ ~おもちゃの枠を超えたおもちゃをつくる
第2回 音楽ファンの”大人”を取り込め LITTLE JAMMER 2006年2月20日
「LITTLE JAMMER」は、5人組のミュージシャン人形が、身振りを交えつつ、ジャズのさまざまな楽曲を“演奏”する「エンターテインメント・オーディオ」だ。バンダイが「音楽」に目をつけたのが2000年。2002年に初代のLITTLE JAMMERを発売した。2004年2月には、音響機器メーカーのケンウッドと共同開発した第2代を発売。販売は、現在までずっと好調だという。
初代JAMMERの発売後に実施した市場調査で、「40代後半以上で、昔のレコードを大事に持っている層」がターゲットとして明確になった。ここからJAMMERは「大人の音楽好き」に向けたチャレンジを続けることになった。LITTLE JAMMERは、なぜ市場で受けたのか。そしてバンダイは、どのようにして、今後さらにJAMMERの訴求力を高めていくのか。
4体の人形が、演奏しつつ踊る
ドラマーが刻むカウントを合図に、ジャズミュージシャンの姿を模した人形が“演奏”を開始する。下の写真に掲げたのが「LITTLE JAMMER」だ。バンドに参加するのは、ベース、サックス、ギター、ピアノとドラム。編成を変えれば、トランペッターやパーカッショニストも参加できる。

コントロールボックスでMIDI仕様の音楽ファイルを再生すると、それぞれの人形の台座部分に組み込まれたスピーカーから各パートの音が流れ出る。ピアノの人形からはピアノの音色、ベースの人形からはベースの音が聞こえる。コントロールボックスから人形へは、動作の制御信号も送る。各プレーヤーは、音楽とシンクロするように、首を振ったり、腰を振ったりする。これには、バンダイが得意とするロボット制御技術を応用した。
長く売るためジャズを選ぶ
バンダイ 新規事業室 企画開発第二チームの仲山拓也リーダーは、LITTLE JAMMERの開発意図をこう振り返る。「大人向けに、音楽を題材にした商品ができないか、と着眼した。だが、当初、顧客層となる年齢層ターゲットがはっきり見えなかった。初代JAMMERをテストモデルとして出してからリサーチしたところ、40代後半以上で、昔のレコードを大事に持っている世代が浮かび上がった。そこで、この世代を中心とする大人に向けたいと考えた。テーマは“見る音楽”。LITTLE JAMMERは“オモチャ”ではなく“エンターテインメント・オーディオ"です」。
仲山 拓也氏 新規事業室 企画開発第二チーム リーダー
そして、「長く売っていく」ことを念頭に置いて開発を進めたという。「演奏するジャンルを何にするか、そうとう議論した。J-popなのか流行歌なのか、かなり迷った」(仲山氏)。すぐに色あせる可能性が高い流行歌はやめた。行き着いた答えはジャズだった。
「音楽の楽しさは、楽器を演奏している奏者の動きや、音楽と同調することで得られる一体感によって増幅される」(仲山氏)。そうした楽しさを、 LITTLE JAMMERで再現したいと考えた。仲山氏自身、学生時代に、ジャズのビッグバンドでサックスを担当したことがあるという。これが開発に対するこだわりにつながった。
キャラクターものでないにもかかわらず販売は好調
初代の製品は、2002年後半に発売した。価格は2万円(税別)。バンダイが扱う製品の中では比較的高額。しかも、「ガンダム」や「ドラえもん」と違いキャラクターの立たない製品だ。であるにもかかわらずバンダイにとっては、初めて他社とコラボレートしたケースになったという。
結果は好調。初回生産の1万台を、1年間でほぼ完売した。「キャラクターものではない製品の販売が1万台を超えることは多くはない。好調だった」(バンダイ広報)。
購入者の多くは40代後半の男性。かつて「オーディオ世代」と呼ばれ、ジャズ喫茶に足を運んだ経験のある層だ。「仲間内でLITTLE JAMMERの鑑賞会を開くとか、寝る前に必ず聞くといった形で、非常に愛着を持って楽しんでいただいている。若いころ聞いた映画音楽を、夫婦でもう一度楽しんでいる方も多い」(仲山氏)という。
製品に同梱したアンケートへの回答が、購入者から数多く戻ってきた。仲山氏によると、アンケートの戻り率は「一般には2~3%くらい。だが、 JAMMERの場合、30%を超えた。特典などを付けなかったにもかかわらずだ」という。回答の内訳は、電子メールが3割、葉書や電話が7割くらいだった。
回答には、厳しい内容も数多く含まれていた。「『もっとこうするべきだ』、『もっとこうしたら楽しいのに』といった貴重な指摘が多数あった。中でも強かったのは音質に対する要求だった」(仲山氏)。
初の試み、音質改善のためケンウッドと提携
“大人”への訴求力をさらに高めるため、仲山氏ら開発チームは2003年から、LITTLE JAMMERの次のバージョンの開発に入った。アンケート結果を元に「音質、動作、外観のデザインなど、すべてを見直した」(仲山氏)。“大人”に対して長く売っていくためには、顧客の声を反映し、受け入れられることが必須だ。
最も要望の多かった音質の向上は、音響機器メーカーのケンウッドの協力を得て進めた。仲山氏は「他社と協力して製品開発を進めるのは、バンダイとして初めての試みだった」という。出力アンプ回路のチューニングなどに、音づくりのプロのノウハウを取り入れた。スピーカーも、予算の範囲内で、最上級のものを採用した。
プレーヤーのデザインにも力を入れた。仲山氏は「プレーヤーの顔つきや表情に個性が出るよう工夫した。同時に、実際に存在する特定のミュージシャンを思い浮かばせないように苦労した」と振り返る。特定のミュージシャンに似せると、聴き手の意識が、どうしてもそれに引っ張られるからだ。
衣装にも手を加えた。「服の布地の風合いや皺などのディテールをどうするか、全員の靴を変えるかどうか、などについても議論を重ねた」(仲山氏)。楽器のリアリティを出すため、わざわざめっきを施すこともした。
見えないところでも、力を抜かなかった。プレーヤー駆動用のモーターに、オーディオ機器で使われる静音性の高いものを採用した。動くときに生じるガチャガチャとした駆動音が、演奏の邪魔にならないようにするためだ。
“大人”の目に触れる販路を拡大
バンダイは、こうして2代目LITTLE JAMMER「LITTLE JAMMER meets KENWOOD」の開発を完了。2004年2月に発売した。結果は、初代を上回るヒット。2004年度(2004年4月~2005年3月)の販売台数は1 万5000台、2005年度(2005年4月~2006年3月)の販売見込みは2万5000台以上。2005年度末には累計販売台数が5万台を突破する見込みである。
バンダイは、2代目JAMMERを発売するにあたって、販路の拡大も図った。ネット販売やおもちゃ売り場での販売を継続する一方、都内の百貨店の紳士雑貨売場や書店、楽器店、CD販売店などを新しい販路として開拓した。航空機の機内誌の通販ページにも広告を掲載した。
オーナーズクラブで満足度向上を図る
「お客様に長く付き合っていただくには、満足度の高い製品を提供し続けることが重要。そのためには、コミュニケーションの土台づくりが大切になる」(仲山氏)。
バンダイは、LITTLE JAMMERの購入者が加入できるオーナーズクラブを2005年7月に発足させた。会員には、新たな演奏曲のリクエストを受け付ける、定期的に会報誌を送付する、会員限定のグッズを販売する、といったサービスを提供している。顧客の満足度を高めるためには、演奏曲の拡充が重要だ。今のところ、リクエストを元に、ほぼ2カ月に1度の頻度で新曲をリリースしている。
オーナーズクラブの会員数は、2005年12月末の時点で5500人。これを1万人に増やすことが現在の目標だ。
ゲストプレーヤーとして追加したトランペッター
またリクエストの多かったプレーヤーを、ゲストとして順次、追加した。トランペッターやパーカッショニストだ。
さらに、高い音質を求めるニーズに対応した「LITTLE JAMMER meets KENWOOD Swing Journal EDITION」を2004年12月に発売した。Swing Journal EDITIONの楽曲作りでは、ジャズ専門誌「スイングジャーナル」の編集者に監修を、プロのピアニストにピアノ・パートのアレンジを依頼した。
ゲストプレーヤーとして追加したトランペッター
ファンの要望を取り入れ、拡張性を高めた3代目を開発中
2006年春のリリースを目指して、3代目LITTLE JAMMERの開発も進めている。3代目は、拡張性を高め、「LITTLE JAMMERシリーズ」のフラッグシップモデルとする考えだ。「もっと価格が高くてもいいから、品質を上げてほしいという声が少なくない。これに対応する」(仲山氏)。
具体的には、2代目は最大6人編成だったものを、「基本を6人編成、さらにゲストプレーヤーが追加できる仕様にする予定。これに合わせて、ボーカルも加える」(仲山氏)。MIDIの音源も8ビットから16ビットに強化する。これにより、さらにきめ細かい音色が表現できるようになる「8ビットでは満足できなかった顧客層を取り込みたい」(同)。
いっぽうで、従来からのファンやこれからジャズを楽しみたい顧客層向けに、2代目JAMMERを継続して販売する予定だ。もちろん、楽曲ソフトの拡充は進めていく。
加えて、“クラシック版LITTLE JAMMER”の研究開発を進めている。「まだどういう形態になるかは未知数。しかし、欧州などの海外市場で需要があるのではないか」(仲山氏)。もちろん、こちらも“大人向け”だ。
LITTLE JAMMERの課題は「開発期間やコストが結構かかること」(仲山氏)。クラシックへ版の展開は、開発効率を高める策の一環と言える。既存の技術と培ったノウハウを生かして、新市場を狙える商品を開発する。
バンダイは、3代目やクラシック版の開発と並行して、販売チャネルの拡大や委託販売の開始なども検討している。新規事業室 マーケティングチームサブリーダーの大迫(おおせこ)一恵氏は、「以前、ホテルとタイアップして、宿泊部屋にLITTLE JAMMERを置いてもらい、宿泊客が自由に触れて楽しめるようにした。これが好評だった。今後はホテルのバーに置くなど、さらなる展開を考えていきたい」という。
柏崎 吉一(かしわざき よしかず)
1973年生まれ。編集プロダクションを経て、1998年よりフリーランスに。近年は主に、技術・IT、経営分野の取材、執筆を行っている。
Posted on 2月 23, 2006 at 01:00 午後 | Permalink
|
| トラックバック (0)
2006.02.08
060208 引用記事「日産ゴーン改革に息切れ感」:創業は易く守勢は難し
【私見】
今日の日経ビジネスに気になる記事があったので、引用させていただきます。
日産の復活は、ゴーン氏の改革手腕に負うところが多く、国民みんなが驚異の目を見張りました。ブレーンに若手を登用し、どんどん新しいアイデアを出させてそれを強力なカリスマ性で実行させていった実績は誰もが高く評価するところです。
企業として完全な復活を遂げ、いわゆる中興の祖として日産の歴史に刻まれることは間違いないと思いますが、今回の記事で見る限りは、成長維持路線をひた走らんかなという意欲が現場との摩擦となって、人心を掌握しかねるような傾向が出ているようです。
創業も中興もゼロからのスタート、あるいはマイナスからのスタートという意味では同じで、倒産を除いてそれ以上落ちる恐れはありませんから、トップはどんどん前向きにがむしゃらに突き進むタイプの人が向いています。それを支えるのは、参謀または参謀グループで、新しい発想、誰も真似できないアイデアで創業者利得=付加価値を確保するのだと思います。
しかし、ある一定のレベルまで達すると競合他社も当然黙っていませんから、対抗策を打ってきますし、常にライバルとして一挙手一挙動が注目されるようになり、無視されていた頃とは異なった戦略を講じないと壁に当たります。
守勢は難しというのは、自分あるいは自社だけの戦略で済んでいたのが、ライバルあるいは市場環境を見た多方向の戦略を組まないといけないという意味で発想の転換が迫られると云うことですね。
これは社内に対しても同じで、創業期あるいはどん底からの復興期であれば、「欲しがりません勝つまでは」の気持ちが社員にも強くて、首になるよりは多少給料をカットされても、頑張った方が良いという心理が働きます。しかし、企業の安定期には利益三分の法則で経営者(株主)と従業員、社内留保を上手に按分しないといけないのではないでしょうか。成果主義を成功させるには、最低限の均等配分の保証が必要で、減点主義の鞭だけでは人心は掌握できないと思います。
梶山季之の「黒の試走車」時代からプリンス・スカイラインが好きで、日産の工場閉鎖などを暗い気持ちで見ていましたから、もう一度足元を見直して、復興を支えてくれた社員の皆さんにも報いるような、血の通った息の長い戦略を打たれるよう祈ります。
【日経ビジネスの引用記事】
提供:日経ビジネス 2006年02月08日 00時00分
日産ゴーン改革に息切れ感、高い目標が続くも日米欧で販売減に
米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターの低迷に対し、好調が伝えられる日本の大手3社。だが、トヨタ自動車、ホンダが快走する陰で最近、日産自動車の失速が目立っている。
顕著なのは販売動向だ。UBS証券によれば、米国の昨年10~12月の自動車販売台数はトヨタ、ホンダがそれぞれ前年同期を約6%、2%上回ったのに対し、日産は約7%減だった。
同社はビッグスリー同様、SUV(多目的スポーツ車)など利幅の大きいライトトラックを強化したが、ガソリン価格の高騰で売れ行きが鈍化。また新車投入の端境期なのも響いた。加えて欧州は3割減、日本も前年比2割弱減少。特に日本の12月の販売台数は前年比で26%減と落ち込んだ。 「新車を投入した日本でこの数字は満足できない」と強気のカルロス・ゴーン社長もさすがに苛立ちを見せる。
さらなる効率経営へ。米国で決めた本社移転は、大胆な決断を評価する声がある一方で、余波も生じている。
北米本社移転で社員脱藩も
「日産から結構社員が移ってきている。隣のトヨタにも行っているようだ」。米国ホンダの幹部はこう明かす。
日産は今年6月以降、ロサンゼルスの北米本社をスマーナ工場のあるテネシー州に移転する。その転勤を嫌った社員が、ロスで隣接する日系2社に流れているというのだ。
米国での懸念は引っ越し騒ぎだけではない。品質面の課題もなお残る。
2003 年に稼働したキャントン工場(ミシシッピ州)では当初、米国での販売増を急ぐためセダンやミニバンなど5車種の一斉立ち上げに取り組み、結果として品質悪化を招いた。その後、日本から延べ200人を送り改善を実施、今ではラインを止めずに製品をそのまま流す直行率を「70%から90%にまで高めた」(日産幹部)という。
とはいえ、米JDパワーが行う「初期品質調査」では、日産車は 2005年、前年より大幅に点数を上げたものの、なお業界平均を下回った。今期膨らんだ消費者へのサービス保証費についても、「来期、翌年とさらに年 100億円ずつ増えるだろう。完全回復はまだ先」(UBS証券)との見方もある。
「今の日産は伸び切ったゴム。高いコミットメント(必達目標)に自縄自縛になっている」。ある外資系アナリストはこう話す。同社は「日産リバイバルプラン」でコスト構造にメスを入れ、「日産180」では世界100万台販売増を達成。業績は2005年3月期まで4期連続最高益を更新した。急回復の陰でゴーンマジックにも、そして現場にも息切れ感が漂っていると見る。
最近の販売減も、100万台増を成し遂げた昨年9月までの反動が出たとする関係者は多い。日本では、法規制に対応する車種の仕様変更をわざと後にずらしてまで売り込んだという。
高いコミットメント達成のため無理をする――。最近ではそんな傾向が目につく。実際、同社の北米流通在庫を見ると、決算対策で押し込むためか期末過ぎに大きく膨らむのが分かる。
米国で日産が使うインセンティブ(販売奨励金)は1台約2000ドル(米オートデータ調べ、昨年12月時点)。ホンダの740ドル、トヨタの1000ドルに比べて高い。その結果、日産の今期の連結営業利益は約8700億円と、販売増の割には他社ほど伸びず、円安効果で辛うじて前期を上回る程度にとどまる見込みだ。
北米で新車投入の攻勢
もちろん、日産とて手をこまぬいているばかりではない。
「今年9月から我々は最大の新車投入攻勢をかける」。デトロイトで取材に応じたゴーン氏は並々ならぬ自信を見せた。メキシコで生産する小型車バーサ(日本名ティーダ)や新型セントラの投入に加え、主力の中型セダン、アルティマを全面改良する。
燃費の良い小型車や乗用車を拡充する一方、トヨタのハイブリッドシステムをアルティマに搭載。ほかにも燃費効率の良いCVT(無段変速機)を100万台に搭載する計画を打ち出し、環境対応で出遅れていたイメージの刷新を図る。販売面では米国の販売店と協力し、店舗の全面改装を進める構え。
ただ、小型車や環境対応車は今より利幅が落ちる。販売テコ入れも、効果が出るまで時間が要る面は否めない。
日産を完全復活させたゴーン氏の経営手腕は誰しも認めるところ。ただ現場を鼓舞しながら、高い目標をクリアし続ける手法はゴーン氏だからできる側面もある。日産がさらなる販売増を掲げた「バリューアッププラン」通り成長するには、いま一度社員のベクトルを合わせ、生産、販売など足元の体制を固める作業が欠かせないだろう。
ある日産中堅幹部は吐露する。「ゴーンさんのすごさも利益重視も理解できる。だけど、社内は常に競争で目標が未達なら交代。そりゃきついですよ。緩急をつけたり、長い目で見た戦略も必要じゃないでしょうか」。
(宮東 治彦)
Posted on 2月 8, 2006 at 01:03 午後 | Permalink
|
| トラックバック (0)
2006.02.01
060201 引用記事:コニカミノルタの本業撤退
【お詫び】
山のページのはずが、食い物やパソコンお話ばかり続いて申し訳ありません。
更に、最近では「内部統制」というキーワードで他社の事例など参考になることを読む機会が増え、カテゴリーでも「企業」というのを付け加えました。
コニカミノルタといえば、元の両企業共にカメラでは「イイトオモウヨ!」のCFや一眼レフで一世を風靡した老舗です。創業の基幹事業からの撤退は、勇気ある決断と言われるのか、無謀な決断と言われるのかは、歴史が証明することになるでしょうが、社内では誰も踏み切れなかったという心情はよく分かります。
委員会設置会社というのは、アメリカにならって一昨々年商法改正によって新たに導入された制度ですが、日本では海外特にアメリカの証券市場に上場している会社は、上場資格の一つとして義務づけられているためソニー等いち早く導入に踏み切っており、当コニカミノルタも同様の規制から委員会制度に切り替えています。
取締役は経営の監督機能、業務執行は執行役が行うので、客観的な目で経営を見る点では監査役と似通った部分があり、社外取締役に大物がずらりと並んでいる辺りはさすがはコニカミノルタですね。
今後は経営の柱を複写機などの企業向け事業にシフトしていくとありますから、デジカメで出遅れたカメラ業界からの全面撤収はやむを得ないと思いますが、複写機業界でもリコー始めキャノンや、ゼロックスなどはるかに先行している企業がありますから前途多難でしょう。
個人的な見解ですが、企業再建の大前提は技術力の再構築がないと難しいように思います。かつてゼロックスが圧倒的に押さえていた複写機事業に殴り込みをかけたリコーは、ゼロックスが既に開発完了していながら、既存機器の開発投資の償却が終わっていなかったためか、メモリー機能の搭載を出し渋っていた隙を突いて低価格とメモリー機能付き複写機で一気にシェアを伸ばしました。
技術の開発は、目先のことだけでは必ずすぐに追いつかれます。やはり無駄だと思われるような基礎技術、遊びの発想が必要です。当然新しい技術がものになるかどうかも分からない状態で相当大きなリスクを伴いますが、それだけ厚みと幅のある開発基盤が10年先20年先の成果に繋がるのです。
きよもりの会社でもIT関連産業ほどでないにしても、かなりの割合で基礎技術や周辺技術の開発に投資していて、目に見える成果は短期的にはあまりないのかも知れませんが、やはり関連商品に関しては他社と比較されても胸を張って自慢できるのは有り難いと思っています。
コニカミノルタでもその辺りは十分承知の上での決断でしょうから、捲土重来、頑張って欲しいですね。
【日経ビジネスの引用】
カメラ撤退のコニカミノルタ、社外取締役が社内の「未練」断ち切る 2006年02月01日 00時00分
「岩居さん(コニカミノルタホールディングス社長)の発言は、ややニュアンスが違う。(私を含む)社外取締役が背中を押したというのが、正確な表現だ」。
1 月19日、コニカミノルタホールディングスはカメラと写真フィルムという創業事業から完全撤退すると発表した。会見で岩居文雄社長は「(撤退は取締役会の)全会一致で決めた。社外取締役の了解も得た」と語ったが、これに「若干、違和感を持った」と、この社外取締役は明かす。
「彼ら(社内取締役)だけだったら、まだ結論を出せていなかったろう。創業事業に未練があるという気持ちは我々(社外取締役)も理解していた。だからこそ『早く決断しないと手遅れになる』と、プレッシャーをかけ続けた」――。
カメラ順次縮小が一転
今回の撤退会見から2カ月前の11月4日、2005年9月中間期の決算発表に臨んだ岩居社長は「今後は複写機など企業向け事業に集中していきたい」と語り、時間をかけてカメラ事業を縮小するソフトランディング路線を取りたい気持ちをにじませていた。
それが一転。カメラ事業からの全面撤退という“ハードランディング”路線へ、急に方針転換したかに見える。
関係者の話を総合すると中間決算発表の少なくとも1カ月前、10月初旬には「カメラとフィルム両事業から早期に撤退すべき」との方向が既に固まっていた模様だ。しかも、その議論を主導したのは4人いる社外取締役だった。
「状況から見て、全面撤退しか道はない」「いや単純に撤退するのではあまりにダメージが大きい。カメラ事業を他社に譲渡して、多少なりとも対価を得るべきだ」
島津製作所の藤原菊男相談役、コマツの片田哲也相談役特別顧問、ダイキン工業の井上礼之会長、そして明治乳業の中山悠会長ら社外取締役は、コニカミノルタの取締役会があるたびに集まっては議論を重ね、デジタル一眼レフカメラ事業を他社に譲渡するというシナリオまで描いた。発表が1月中旬まで延びたのは、カメラ事業の譲渡先であるソニーからの回答を待っていたことに加え「社内取締役の説得に時間がかかったため」(ある社外取締役)。
本当に「企業統治の優等生」?
創業事業からの撤退。かつてない決断の時が迫るにつれ、取締役会は混乱の様相を呈するようになる。それは後継社長選びの過程でも垣間見られた。
コニカミノルタは2003年8月の発足と同時に委員会等設置会社となっている。ある指名委員会のメンバーは「『(社外取締役が過半数を占める)指名委員会で後任社長を推薦、決定してもらえないか』と言われ驚いた。もちろん、断ったが」と話す。通常の指名委員会は、新任取締役の選任を議論するのが役割だ。その指名委員会で「代表取締役を選ぶことはできない」というのがその理由だった。
「当社の指名委員会には後継社長らを選ぶ機能を持たせている。この点は、社外取締役の方々にも理解いただいている」。コニカミノルタの首脳は、そう語るが、両者の認識にズレがあったのは確かだ。自他共に認める「コーポレートガバナンス(企業統治)の優等生」企業で、取締役の役割が曖昧だったり、社外取締役が撤退決定の“主役”になったりする事態が生じたのは予想外だろう。
冒頭の社外取締役は、こうも言っていた。「問題は起こったが、この会社のガバナンスは今でも優れていると思う。ただ、企業統治に秀でることと、企業として優れていることはまるで違うことがよく分かった」。(安倍 俊廣)
Posted on 2月 1, 2006 at 12:52 午後 | Permalink
|
| トラックバック (0)
2006.01.27
0601127 監査役の責任は?
今回は、真面目な仕事の話で申し訳ありません。
ライブドア事件で騒がしい日々が続いていますが、元々浅才な人物の芝居に乗せられて大騒ぎして持ち上げた責任はマスコミにあると思いますが、今度は手のひらを返して袋たたきですから、直接悪事に荷担してもいないグループ会社の社員を含めた従業員の皆さん、その家族の皆さんはいたたまれない気持ちでしょう。
きよもりは、時代の寵児と大騒ぎしていた頃からほとんど関心もなかったので、ライブドアがどんな会社かも知りませんでしたが、会計監査人を替えるという記事が気になって、会社のHPを見てみました。
http://corp.livedoor.com/company/outline.html
東証マザーズに上場していますが、東証2部への上場を狙っていたようですから、組織体制はきちっとしています。監査法人は今回の一連の株式・利益操作に対して、知っていながら不適正意見を書かなかった、あるいは書いたけれど直接関与した会計士を首にして適正意見に改ざんした、とありますから新しい経営陣が契約を打ち切ったのは当然でしょう。
それで気になったのは、会計監査人以上に会社の内情について知り得る立場にあり、なおかつ会社とは委任契約で、経営陣・取締役会に従属せず、取締役の職務執行を監督をする立場にある監査役は何をしていたのか?ということです。
組織図を見ると監査役は3名、その内一名が常勤ですから全くの名目だけだったとも考えられません。大企業の場合は監査役は株主代表訴訟の窓口になるなど、会社と一般株主の中間に立つような中立性、客観性が求められていますから、まさか、一連の不祥事を全く知らなかったという言い訳は出来ないでしょう。
監査役という職務は、昔は名誉職で取締役OBの受け口のように閑散役と言われていましたが、この10年余りで立場も権限も責任も大きく変わっていますから、ライブドアの監査役も経営トップと同じ責任を取ってしかるべきだと思います。
ライブドアが生き残れるのかどうかは予断を許しませんが、不本意?ながら子会社化された弥生会計やターボリナックスのような、その道を代表する企業群もありますから、本当の意味での分社独立して心機一転頑張って欲しいものです。
Posted on 1月 27, 2006 at 02:38 午後 | Permalink
|
| トラックバック (0)