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2009.01.27

090127 職人が作った折りたたみギター

今日のITmediaに
創造する人々:ポメラみたいにカバンに――職人が作った折りたたみギター
 という記事があって、あのかさばるクラシックギターを折りたたむなんて!、と思って何となく興味を持ちました。

 実際には、クラシックギターではなく、エレキギターですから、いわゆる共鳴胴のないタイプです。
 それでも、長くてかさばるのは同じですから、ご本人が書いておられるように、ハーモニカのようにどこでも気軽に持ち出せるギターには、楽器好きのこだわりを感じます。
 それにしても折りたたみ+伸縮を組み合わせて、コンパクト化とリードの伸張を実現したアイディアは素晴らしいです。
090127_shimanoguitar_2

 きよもりは楽器は全く駄目ですが、大学に入った夏休みまでのほんの5ヶ月ばかり、マンドリンクラブに所属していたことがあって、義父にもらったクラシックギターを抱えて夜行列車に乗って合宿地の野尻湖へ行ったことがあります。忘れられないのは、その時、部員のたくさんの楽器と一緒に積み重ねていたため、ギターの胴に割れ目が入って折角もらったギターを傷めてしまって悲しかったことです。
 幸か不幸か、その合宿以降は山歩きの方にのめり込んでしまって、以来楽器というものには触らなくなってしまいました。ギターが壊れずあのままほとんどが女性のマンドリンクラブに入っていたら、全く違う人生を歩んでいたのかも知れません。

【島野裕次氏のメッセージ】
http://www1.ocn.ne.jp/~bluesman/cont.htm
■ Shimano Guitar ■
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私はある時、どうしてもシカゴに本物のブルーズを探しに行きたくなりました。ただでさえ、荷物が多くなってしまう海外旅行、その上、ギター・・・。ハーモニカ吹きのポケットに必ずハーモニカが入っているように、ギタリストも常にギターを身につけていたい・・・そう思っていました。ギターも折りたためたらいいのに・・・当時、自動車修理工の仕事をしていた私は、構造の組み合わせによりかなりコンパクトなレギュラースケールのギターができると思いました。試行錯誤の結果、10秒ほどで変形できる折りたたみギターが完成。一部の機構で特許も取ることが出来ました。シカゴ旅行は、このギターのおかげでいろいろな思い出ができました。このギターを完成させる為、技術面、細かい修正やデザインに協力して頂いた人、なんとなく話を聞いてくれた人、かかわってくれた全ての人達に感謝し、私一人で作ったギターではないという意味で、 Made in Sendai 仙台発 のギターに出来たらと思っています。

★ ケースを開けるたびに、ほっとするような、お気に入りの詰まった宝箱。そんな、気持ちでこの箱を開けてもらえたら・・・。
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Shimano Guitar   島野裕次

【ITmediaの記事】
創造する人々:ポメラみたいにカバンに――職人が作った折りたたみギター

創造をする人々が創る製品やビジネス。その「アイデアの起源」「アイデア具現化の壁」についてフォーカスして、アイデアマンの実際に学びたい。第2回目は、折りたたみギター職人を取材した。2009年01月26日 15時48分 更新

 折りたたみギター職人の島野裕次氏を取材した。世界的に見れば、折りたたみギターはほかにも存在するが、彼の「blues walker(ブルーズウォーカー)」は、たたんだ状態が圧倒的に小さい。というのも、折りたたみ機構と伸縮機構を組み合わせているからだ。

 WebサイトではCGの折りたたみギターをクリックして開閉を試せる(Viewpoint Media Playerのインストールが必要)。

090127_shimanoguitar_3blues walkerの大きさは、演奏時で770×125×65ミリ(幅×奥行き×高さ)。写真のたたんだ時は390×125×75ミリと約半分の長さになる。弦の長さが626ミリなので、たたんだ時は弦長よりも短くなるのだ。重さは本体だけで2キログラム。アンプとスピーカーを備えた箱にしまうと6キロ

 島野氏が白いカバンを机に置く。ビジネスパーソンが持っているカバンと同じサイズだ。パチンパチンと留め金を外すと、中からそろばんを二回りほど大きくしたような長方形のギターネックが見える。

 それをカバンから取り出し、折りたたまれたギターをくの字にひらいて、まっすぐにする。長さ方向に少し引っ張ると本体に着いたハンドルがせり上がる。そのハンドルを手でぐいっと押しこむと、弦がぴんと張る。革のベルトをつけ、アンプ内蔵カバンとケーブルでつなげば準備OK。エレキギターとして普通に演奏できる。電源は乾電池なのでコンセントはいらない。カバンを置いてからここまで、時間にして約1分。

 音色は、折りたたみギターといえど、なかなかいい。それもそのはず、2008年12月に神奈川県川崎市で催された「全国手づくり楽器アイデアコンテスト '08」では、この折りたたみギターは、審査員特別賞を受賞しているほどなのだ。

 筆者は初めてこのギターを手に取ったとき、技術的な工夫に非常に興味をもった。何度も折りたたみ状態と伸ばした状態を繰り返してみると構造上の遊びが一切ないことが分かる。拡げる途中の半端な位置で本体を振ってみたりしたがガタツクことがない。レバーをぐっと押し込むと、弦に十分なテンションが得られて、そのままチューニングなしでも弾ける。

 難点も強いてあげるならば3つある。1つ目は価格で、1本30万円から。2つ目は納期。手作りということもあり、最短で1カ月だ。先に取りかかっている注文があれば、その分さらに納期は長くなる。3つ目は、弦の扱い。カバンに入るほどに小さくなるという製品特性上、折りたたむとき、弦の扱いに注意を要する。

 こんな難点もあるが、最近、筆者がお気に入りで使っているポメラに、どことなく“哲学”が近いと感じた。どこにでも連れて行ける小ささと広げればフルサイズ。気軽にもっていけ、乾電池で動き、すぐに広げられ、その場の空気を逃さずに、道具本来の用途を楽しむ。しっかりした質感をもつ仕上げ――。

 彼は、いつも自分のペースで作品を作る。量産や大もうけにはあまり興味がないのかもしれない。取材時には、金属の塊から自分で削り出したこだわりの金づちや、自分で改造した3輪ハーレーなども見せてもらった。職人としての多彩な技能を持ちながら、日々を楽しんでゆっくりと生きている。

折りたたみギター、だけど特許は“伸縮”すること
 blues walkerの大きさは、演奏時で770×125×65ミリ(幅×奥行き×高さ)。たたんだ時は390×125×75ミリと約半分の長さになる。弦の長さが626ミリなので、たたんだ時は弦長よりも短くなるのだ。

 「ハーモニカプレーヤーのポケットに必ずハーモニカが入っているように自分も常にギターを身につけていたい。長い間そんな思いを抱いていました」と島野氏。当時、自動車鈑金工だった彼はドアヒンジ(ちょうつがい)にヒントを得て、「これでとりあえず作ってみよう!」と実行に移した。

 コンセプトは、弦長(弦を支えている2点間の距離)を縮小せずに(リアルな演奏をするため)限りなくコンパクトに折りたたんで持ち運べること。まず弦長の半分くらいの長さがバッグに入る長さだったので、その長さまで縮めることを目標にした。

 ギターのヘッドにはペグ(糸巻の部品)がついていて出っ張っている。このスペースが問題だった。そんな時ひらめいたのがボディそのものの伸縮機能だ。本体をしまうとき、数センチ収縮するスライド機構を備えることで、たたむ前の本体長さを弦の長さと等しくできた。これを半分に折り曲げると弦長のおよそ半分の長さになりバッグに入る――というわけだ。

 当初ペグだけを部分的に見ていて悩んでいたが、製品全体をながめた時に思いついたという。この瞬間、blues walkerは単なる折りたたみギターではなく、折りたためて伸縮するギターになったのだ。さらにこの機構は、一気に弦を緩めたり張ったりできるという一石二鳥の発想だった。ちなみに、この伸縮機構は特許も取得している。

アイデアは“ケンカ”する
 もっとも困難だった点は、全体のバランス取り。ネックは背面に折ることによって、ボディ裏側にもぐりこませ収納時の厚みを押さえた。ボディの伸縮は、オートバイのフロントサスペンション(テレスコピックサスペンション)をヒントに、2本の柱を出入りさせる構造を採用。弦の張りに打ち勝てるような、リンク構造も備えたという。

 「しかし、これらのアイデアは“ケンカ”するんですね」(島野氏)。ここがぶつかる、ここにこの部品が入らない、弦の振動が延びない、音が悪い、楽器としての色っぽさがなくなる、コンパクトさを考えると強度が落ちる、強度を考えると大きくなる――といった問題が生じた。結局、「考える、考える、考える!」「やってみる!」「失敗する!」「息抜きをする」と試行錯誤して解消したのだった。

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 彼のアイデアの原点は非常に素朴だが、それを具現化するにはそれなりの苦労があった。アイデア同士は具現化段階でけんかをする。アイデアと現実的な制約もケンカする。それを乗り越えるのは「やって失敗」を繰り返すこと。誰もが知っている当たり前のことだけれども、それを当り前に実行し続けることは、実はつらいものだ。アイデアマンは、発想力と具現化の努力をセットで持ちたい――今回の取材で改めて強く感じた筆者であった

Posted on 1月 27, 2009 at 12:33 午後 |

コメント

制作者が自分の趣味のために、板金の腕を楽器制作に応用して完成したものを、一般にも市販しているので、すぐ壊れるようなおもちゃと一緒にしては申し訳ないでしょ。

値段も30万円以上、完全手作りなので納期が最低ひと月以上と書いてありますから、購入者もこだわりのある人でしょう。

投稿: きよもり | 2009/01/28 13:30:31

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